注目レース&回顧

9月26日(日) 第29回 銀河賞 (BG2)

9月9日(日) 第57回 岩見沢記念 (BG2)

8月29日(日) 第33回 はまなす賞 (BG3)

8月15日(日) 第33回 ばんえいグランプリ (BG2)

8月8日(日) 山鳩賞 4歳

8月1日(日) 第46回 ばんえい大賞典 (BG3)

7月18日(日) 第52回 旭川記念 (BG2)

7月12日(月) 第9回 瑞鳳賞 5歳牡馬

7月11日(日) 層雲峡特別 A1混合

7月4日(日) 第15回 柏林賞 (BG3)

6月27日(日) 第13回 ミントスポット杯 オープン・A1混合

6月20日(日) 第29回 北斗賞 (BG3)

6月14日(日) 第15回 とかちダービー 3歳

6月13日(土) シルバーカップ オープン・A1混合

6月6日(日) 第9回 スタリオンカップ 選抜

5月30日(日) 第44回 大雪賞 オープン

5月29日(土) 旭岳特別 A2

5月23日(日) エメラルド特別 A1混合

5月22日(土) つつじ特別 A2-1組

5月17日(月) とかち皐月賞 3歳

5月16日(日) さつき特別 オープン

5月9日(日) 第14回 カーネーションカップ (BG3)

5月8日(土) 菖蒲特別 A2・B1決勝混合

5月2日(日) 第15回 ばんえい十勝オッズパーク杯 (BG2)

4月25日(日) 青葉特別 A1混合

4月23日(金) スプリングカップ オープン

3月21日(日) 農林水産大臣賞典 第53回 ばんえい記念 (BG1)

3月13日(土) 第42回 ポプラ賞 (BG3)

2月28日(日) 第42回 チャンピオンカップ (BG2)

2月21日(日) ウィナーズカップ(準重賞) 4歳以上選抜

2月14日(日) 第46回 黒ユリ賞 (BG2)

2月13日(土) 然別賞 オープン-1組

1月31日(日) 第1回 翔雲賞 (BG2)

1月30日(土) 柏林馬事公苑特別 オープン-1組

1月24日(日) 第14回 白雪賞 4歳

1月17日(日) 睦月特別 オープン-1組

1月11日(月) 第44回 ばんえいプリンセス賞 (準重賞) 4歳牝馬

1月3日(日) 第14回 天馬賞 (BG1)

1月2日(土) 第43回 帯広記念 (BG1)

12月30日(水) 第22回 ヤングチャンピオンシップ (BG2)

12月29日(火) 第49回 ばんえいダービー (BG1)

12月27日(日) カトレア特別 A2-1組混合

12月21日(月) ホワイトクリスマス賞 オープン-1組

12月20日(日) おおいぬ座特別 A1-1・2組決勝混合

12月6日(日) 第45回 ばんえいオークス (BG1)

11月29日(日) 第11回 ドリームエイジカップ (BG3)

11月22日(日) オータムカップ オープン-1組

11月15日(日) 第45回 クインカップ (BG3)

11月8日(日) 第45回 ばんえい菊花賞 (BG2)

11月1日(日) 第41回 北見記念 (BG2)

10月26日(日) サンケイスポーツ賞 オープン-2組

10月25日(日) 紅バラ賞 4歳牝馬

10月19日(月) 狩勝賞 オープン

10月18日(日) 第43回 ナナカマド賞 (BG3)

10月17日(土) ペルセウス特別 B1-1組

10月5日(月) 神無月特別 オープン

10月4日(日) 第14回 秋桜賞 3歳

9月27日(日) 第28回 銀河賞 (BG2)

9月26日(土) あばしり場外10周年記念 オープン・A1混合

9月20日(日) 第56回 岩見沢記念 (BG2)

 

8月30日(日) 第32回 はまなす賞 (BG3)

8月16日(日) 第32回 ばんえいグランプリ (BG2)

8月2日(日) 第45回 ばんえい大賞典 (BG3)


10月3日(日)

11R 20:15

  第15回 秋桜賞  3歳 別定

連軸有望
馬   名  性齢  重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
 イワキダイヤ 牡3  670 島津 小林長 B2-1    B2-4   
 アルジャンノオー 牡3  670 藤野 松井 B2-4    B2-3   
   オーシャンウイナー 牡3  680 菊池 中島 さざなみA2  大賞典G3  
   タカナミ     取消 牡3  670 松田 金山    
   ネオキングダム 牡3  670 西 謙 坂本 B1-3混   玉泉館B2混 
 ミソギホマレ 牝3  650 阿部 坂本 B2-2    B2-3   
 サクラヒメ 牝3  640 渡来 今井 B3-1    B3-7   
 

 アバシリサクラ

牝3  640 金田 金田 B3-6   

B3-5   

 イオン 牝3  660 鈴木恵 槻舘 白露特別A2  A2-2   
10    シュトラール 牡3  660 藤本 松井 B3-2    B3-3   

★ポイント★

二開催後11月7日に行われる、ばんえい菊花賞の前哨戦となる3歳世代限定特別。A2格付の大賞典1・2着馬上位が力では上だが、前哨戦ならではの思惑もあろう。勢いに欠く馬も少なくないだけに、ここは実績よりも近況を重視する手か。

・ばんえい大賞典を制したイオンは、4歳相手のはまなす賞、一気にクラスが上がった古馬相手の自己条件でも接戦を演じており、さらに地力アップ。実質ハンデ頭だが、自身は前走から10キロ増、二走前からは10キロ減の660ならそう気にならない。障害の速さと切れ味で抜け出せる。

オーシャンウイナーは大賞典でイオンを捕らえ切れなかったとはいえ2着確保、力は十分に示した。今回は五開催ぶりとなるが、同じく久々だった5月のとかち皐月賞ではピリッとしなかったし、あくまで目標は先、2着以内だと昇級してしまう立場でもあり、ここは押さえまでか。

・賞金順位では3番手となるネオキングダムだが、今季はとかち皐月賞の3着が最高着順。今回と同じ670の前走も一腰だったように障害は安定しているが、速い馬場だと流れに乗れないし、下りてからもジリっぽい。前走よりは時計が掛かりそうなのは好材料だが、ここも入着級。

アルジャンノオーは古馬相手の自己条件では少し家賃が高いが、世代戦に限れば、6月のとかちダービー2着、大賞典4着とまずまず。切れ味では劣るだけに、前々で先に下ろす形を作りたいが、それが叶うかどうか。障害への不安は小さく、障害下までの流れがカギ。

・今季4勝の上がり馬イワキダイヤは、高いレベルに入ると末脚が課題となるが、成長が目立ち一戦ごとに力をつけている印象、菊花賞でも面白い存在となり得る。左前肢跛行で除外明け、良化途上であろう今回は割り引き必要だが、レースぶりには注目したい。

ミソギホマレは大賞典こそ左後肢破行で除外となったが、馬体も増え、デキは春先より上と見て良さそう。今季は阿部が手綱を取れば[3-3-0-0]。障害巧者で切れ味もあり、前走の勝ちっぷり上々で増量でも。菊花賞はもちろん、オークスへ向けてもイオンとの力関係注目。

シュトラールは荷物が増えると動きが渋くなる傾向があり、現状では増量はプラスとは言えない。それでも障害は安定しているので、他馬が障害で苦しむようなら前残りの可能性もあるが、馬場はもっと軽くなってほしかったか。先の利はあるが、あくまで展開が向いた際。

アバシリサクラは一時期の不振は脱した印象だが、前走の障害で苦戦した後だし、末に甘くなる面は相変わらず。一気の相手強化に加え、増量のここでは厳しいか。

・今季C1からのスタートとなったサクラヒメだが、一度も掲示板を外さずの[5-3-2-2]と一気にクラスを上げ、前走も楽々と障害を越えてアッサリ抜ける完勝だった。増量で相手強化のここ試金石だが、馬体も4月から100キロ以上増え成長力では一番、一発注。


最強世代の4歳二冠目は!?

9月26日(日)

11R 20:10

  第29回 銀河賞 (BG2)  4歳 別定

上位拮抗
馬   名  性齢  重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
   コマサンダイヤ 牡4  730 島津 金田 はまなすG3  菊月A1混  
   フォルテシモ 牝4  690 長澤 坂本 B1-2    長月特別B1  
   ヤマトタイコー せ4  720 渡来 久田 不知火A1混  白露特別A2 
 ブラックサファイア 牡4  730 藤本 松井 山鳩賞4歳  中日スポA2 
   コウシュハボブ 牡4  710 西 将 松井 B1-1    長月特別B1 
   エンゼルフクヒメ 牝4  690 中山 小林長 B1-1    長月特別B1 
 キョウエイリュウ 牡4  740 松田 村上 はまなすG3  菊月A1混  
   トワトラナノココロ 牡4  730 西 謙 鈴木 山鳩賞4歳  はまなすG3 
   ゴールドハンター 牡4  730 金田 金田 山鳩賞4歳  はまなすG3 
10  カイセドクター 牡4  750 阿部 坂本 山鳩賞4歳  はまなすG3 

(別定:オープン=740キロ、A1=730、A2=720、B1=710。オープン馬は本年度収得賞金180万円につき10キロ加増)

 

★ポイント★

史上最強世代との呼び声高い4歳の二冠目。レベルが高いだけに、少しの綻びも許されず、いかに全能力を発揮できるかが勝負を分ける。軽めの馬場でも極端には速くならず、ここも激戦必至。最後はやはり底力が求められる。

・柏林賞馬ゴールドハンターは、障害で止まってシンガリ負けのはまなす賞の後、一開催スキップして直行を選択。止まると返事が遅く障害一腰が条件となるが、二走前までは上がっており、荷物云々よりもタイミングひとつ。上がりさえすれば突き抜けられる決め手の持ち主、腹を括って末脚勝負に賭ける手か。

・今季のキョウエイリュウは三走前の世代特別勝ちこそあるものの、柏林賞6着、はまなす賞3着と、重賞ではいま一歩。前走も古馬相手に0秒8差なら評価は下がらないが、やや物足りない印象があるのも事実。高重量戦向きへの過渡期かもしれないが、重量関係が楽になったここで世代最強を改めて示したい。

・はまなす賞で念願の初重賞制覇を果たしたカイセドクターは、昇級と賞金加増で750のハンデ頭。たしかに楽ではないが、過去の重賞も決して軽ハンデではなかったし、障害安定、止まってもすぐに腰が入り、末も歩けるように、荷に強いタイプ。土曜より少し乾き、高速決着とならないのも好材料。再度上位可能。

・実績では互角のコマサンダイヤは、末に歩けるようになり、前走も障害を二腰でまとめて、ようやく復調気配。だいぶ活気が戻ってきたが、重賞で勝ち負けまで望むのには、まだ少し時間が必要か。先を見据え、今の上昇気流を維持して行きたい。

トワトラナノココロは、はまなす賞を左前肢跛行で除外となり、実質三開催ぶり。先行力と登坂力は魅力で、後ろが障害で手間取った際に粘り込みの怖さはあるが、7着だった柏林賞の内容からは、重賞だと完調でも勝ち負けできるかは微妙なライン。順調さを欠いた分の割り引きはやはり必要。

ブラックサファイアの前走は課題の障害を一腰からアッサリ突き抜けた。軽馬場も良かったのだろうが、止まった二走前も腰は入れ直していたようにデキも上々。前走から50キロ増で障害カギだが、藤本だと比較的カカリが良いし、爆発力は世代でも屈指、二腰で下ろせば間に合う可能性も。一発注。

ヤマトタイコーは下りてからがジリっぽいが、前二走は障害のカカリが良くなりデキ上向き。ここは人気を落としそうだが、もとより荷が張って良さが出る馬、切れ味勝負では分が悪いとはいえ、ダービー2着、柏林賞3着の実績が示すように、歩ける強みはある。終い要せば連穴。

コウシュハボブは今季5勝を挙げている注目の成長株。ただ、特別すら今季初めて経験したほどで、ずっと高いレベルで戦ってきた上位陣との差はある。初めての荷物ともなるし、まずは後方から障害を大事に上げる形か。今後の成長が楽しみな馬だが、現時点ではまだ経験を積む場では。

・黒ユリ賞勝ちのある牝馬エンゼルフクヒメは、特別でも骨っぽい相手に互角以上に戦えている前走や三走前が示すように、デキはかなり良さそう。今回はさらに増量となるが、障害が安定しているし、地力強化した今なら690程度は問題ないだろう。あとは牡馬との力関係。

フォルテシモは使いつつ体が増え、初の特別勝ちとなった前走を含め近四走で3勝と絶好調。一気の相手強化に加え増量、障害に自信があるとはいえ、流れも厳しくなるだけに勝ち負けまでは望めないが、11月のクインカップへ向け、良い経験の場となるだろう。


伝統の一戦で古馬激突!

9月19日(日)

11R 20:15

  第57回 岩見沢記念 (BG2)  3歳以上 別定

上位拮抗
馬   名  性齢  重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
 シンザンボーイ 牡10  820 西 将 鈴木 涼風特別   菊月A1混  
   ウンカイタイショウ 牡7  830 藤本 久田 涼風特別   マロニエ賞 
 センゴクエース 牡9  840 鈴木恵 槻舘 涼風特別   マロニエ賞 
 ミノルシャープ 牡7  820 島津 大友 涼風特別   マロニエ賞 
   アアモンドグンシン せ6  830 阿部 小林長 涼風特別   マロニエ賞 
   ゴールデンフウジン 牡7  820 菊池 山本 涼風特別   菊月A1混  
   アオノブラック 牡5  830 藤野 金田 朱雀賞5歳  マロニエ賞 
 キタノユウジロウ 牡6  830 松田 村上 涼風特別   マロニエ賞 
 メジロゴーリキ 牡7  820 西 謙 松井 涼風特別   マロニエ賞 

(別定:820キロ。本年度収得賞金180万円につき10キロ加増)

 

★ポイント★

ばんえい競馬で最も長い歴史を持つ伝統の一戦。ハンデを嫌ったメムロボブサップの姿はないが、それでも垂涎の好メンバー。土曜の雨の影響がどこまで残るかが、まずは大きなカギとなる。軽馬場なのは間違いないが、日曜は雨の予報はなく、荷物も積むだけに極端にライトな競馬とはならないか。やはり登坂力と底力を問われる。

・復活の旭川記念勝ちを含め、今季[4-1-1-2]のセンゴクエース。前二走とも障害でヒザを折っているが、そこからの反応の速さがデキの良さを示している。雨は余計だったが、道中の素軽さもあり対応可能、ここはハンデ頭に加えて前も止まらないだけに、障害で三腰掛かると微妙だが、二腰でまとめれば持ち前の末脚で抜け出せる。当然主力の扱いとなる。

キタノユウジロウは速い展開は好まないが、昨季のばんえい記念2着、6月の北斗賞勝ちが示すように、軽馬場で、なおかつ前半少し落ち着く競馬は向く印象。今回はマッチしそうな場面で、スンナリ前付けも可能。前走の動きからは、デキもグランプリ時より上と見て良い。登坂力を活かし先に下ろす形を作れれば、今季重賞2勝目が近づく。

ミノルシャープは春先から動きは良かったが、終い詰まる場面も時折り見られた。それが前二走は末まで伸び切ったように、登坂力と切れ味で圧倒して重賞3連勝した昨季の姿にいよいよ戻ってきた。今は息の入る流れのほうが合うし、デキは間違いなく今季一番、センゴクと20キロ差の絶好機。昨季は当レース除外から不振に陥ったが、今季は復活の舞台に。

・重量有利はメジロゴーリキも同様で、今季の重賞四戦は全て4着以内と、やはり侮れない力量の持ち主。今季未勝利とはいえ、荷が張って良さが出るタイプ、特別はあくまで試走の場と割り切っているフシもあり、重賞でこそ真価を発揮する馬。切れ一歩だけに乾いた馬場のほうが良かったが、引き続き好調で、その気になれば前も取れる。上位圏内。

・5歳アオノブラックは、厳しくなったハンデの影響もあるのか、5月のオッズパーク杯を制した後がピリッとしない。少し馬体も減り、冬場へ向け再調整の段階だろうが、前二走は障害重点とはいえ、いずれも一腰でまとめており上昇気配十分。勝ち負けを望むなら、増量の中で詰めて行く必要があり楽ではないが、もう一歩前進を示したい。

・ここも阿部と臨むアアモンドグンシンは、やはり障害が最大のカギ。二走前はスムーズだったが、前走はヒザを折る悪い時の姿が出てしまい、105キロ増量となる今回へ不安を残す内容だった。フルに能力発揮なら互角以上で、軽馬場も歓迎、一発の魅力は秘めるが、今季の重賞三戦ではいずれも障害で乱れているだけに、あくまで押さえか。

・今回のメンバーの大半を抑えた二走前が鮮やかだったシンザンボーイ。過去の話とはなるが、一昨季に北見記念勝ちがあるように、もともと高重量戦ではしぶとさを活かしての好走が目立っていた馬。前走は少し時計が速過ぎた印象で、増量は決して悪くない。ここが今季四戦目でまだ上積みも見込めるだけに、終いが掛かれば上位浮上も。

ウンカイタイショウはグランプリの前に二開催空けたが、前走は好位から4着に流れ込んだように、そこから状態アップ。押して行っても障害を上がる先行力は魅力、軽馬場だけに前を取れれば見せ場は作れそうだが、830では楽に行けないし、この相手だと末脚で劣りそう。まだ重賞実績も乏しく、よほど展開に恵まれぬと……。

ゴールデンフウジンの前走は、久々に障害をまとめ、持ち味の末脚を活かす好内容。使いつつデキが上がり、軽馬場も味方した。今回も軽馬場だが、一気の相手強化に加え、自身100キロ増となれば、前走のように上手くは行くまい。特別に戻り、相手が楽になった際には狙いが立つだろうが、ここで二番が利くかとなるとどうか。


帯広の夏を締め括る世代交流重賞!

8月29日(日)

11R 20:10

  第33回 はまなす賞 (BG3)  3歳・4歳 別定

順 当
馬   名  性齢  重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
 ゴールドハンター 牡4  700 金田  金田 柏林賞G3   山鳩賞4歳 
 イオン 牝3  660 鈴木恵 槻舘 B3-2    大賞典G3  
   イワキダイヤ 牡3  660 島津 小林長 大賞典G3   B3-1   
   コマサンダイヤ 牡4  700 菊池 金田 シルバOP混 10 柏林賞G3  10

 カイセドクター

牡4  700 阿部 坂本 サマーOP混  山鳩賞4歳 
   ネオキングダム 牡3  670 藤本 坂本 大賞典G3   B1-3   
 トワトラナノココロ 牡4  700 西 謙 鈴木 とかち桂冠  山鳩賞4歳 
 キョウエイリュウ 牡4  710 松田 村上 サマーOP混  山鳩賞4歳 
   アルジャンノオー 牡3  670 藤野 松井 大賞典G3   B2-2   

(別定:オープン=710キロ、A1=700、A2=690、B1・B2=680、B3=670。3歳10キロ減)

 

★ポイント★

それぞれの世代一冠目を終えた3歳と4歳による世代交流重賞。過去五年では4歳が3勝だが、4歳同士の決着はなく、毎年3歳が連に絡んでいる。四年前には3歳のワンツーもあったが、今季は格付が示すとおり、史上最強世代4歳が地力で大きく上回る。3歳は重量差を活かしてどこまで迫れるか。

・柏林賞馬ゴールドハンター。B3格付で挑んだ昨年の当レースではメムロボブサップ相手に大金星、その後は一気にクラスが上がったことで苦しんだ時期もあったが、好素材がいよいよ本物になってきた。叩き台の前走は満点の内容で、課題の障害も、近走からはそれほど不安は大きくない。連覇へ。

・柏林賞では障害でモタつくなど案外だったキョウエイリュウだが、きっちり立て直し前哨戦快勝で臨むここは、当時よりデキで上回るとの見方も可能。地力と経験は一枚上で、ハンデも10キロなら過去より厳しくない。昨季も一冠目の屈辱から巻き返した二冠馬が、世代最強を改めて示す場に。

・イレネー記念と大賞典を制しているコマサンダイヤは、今季五戦全てシンガリ負けと大スランプ。世代レベルを引き上げた実力馬、前走から三開催空けて再調整され、何とかきっかけを掴みたいが…。復調待ちで、馬券的には手が出ない。

・柏林賞2着のカイセドクターは重賞未勝利だが、障害安定して荷に強く、末も歩ける本格派で力互角。あとは時計が速くなった際の対応がカギで、前走のように30秒台までなると入着止まりの場面も少なくない。極端に軽くなくても日没後は少し時計の出る馬場だが、土曜より乾けば上位争い。

トワトラナノココロは柏林賞では展開が厳しくなり、上で競馬をしてきた馬との差が出たが、昨季後半休んでいただけに良い経験となったはず。ここも楽な形は望めず、重量関係も不利になっているが、登坂力上位でトップ抜けは可能。勢いは衰えておらず、粘り込みに注意。

・大賞典馬イオンは、スピードがあり障害を楽々と越え、切れ味抜群、馬体も素晴らしい。まだまだ粗削りで末に緩む面も残り、さらに経験が必要な段階だが、先々は歴史的名牝となる可能性さえ秘める大器。世代レベルも違い、一気の相手強化で常識的には厳しいが、レースぶり刮目。

・ヤングCSの勝ち馬アルジャンノオーは、今季も世代特別2着、大賞典4着と、世代上位の存在感は示している。ただ、古馬相手となるとB2で掲示板もなく、4歳トップ級に対しては重量差以上に力の差がありそうで。ここでは?

ネオキングダムも自己条件で勝ち負けまで持ち込めていない現状で、今季は世代戦でも以前よりジリっぽさが目につく。今回はあくまで秋以降へ向けての経験を積む場で、現時点ではこの相手だと厳しいか。苦戦覚悟。

イワキダイヤは今季4勝、大賞典でも見せ場を作っての3着と善戦した注目の上がり馬。B3とはいえ前走の勝ちっぷり上々、今後の世代戦では主力級の扱いとなる。今までとは相手がまるで違うが、一戦ごとに強くなる時期、上昇度と重量差でどこまで。


ファンの思い、生産者の夢。夏の王者は!?

8月15日(日)

11R 20:10

  第33回 ばんえいグランプリ (BG2)  3歳以上選抜 別定

単有力
馬   名  性齢  重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
   ミノルシャープ 牡7  800 島津  大友 旭川記念G2  サマーOP混 
   アオノブラック 牡5  800 藤野 金田 北斗賞G3   旭川記念G2 
   ゴールデンフウジン 牡7  800 菊池

山本

サマーOP混 

えぞまOP混 

 メムロボブサップ 牡5  800 阿部 坂本 旭川記念G2  とかち桂冠 
   ブチオ 牡8  780 西 将 今井 文月B1混   A2-2混  
 アアモンドグンシン せ6  800 渡来 小林長 旭川記念G2  とかち桂冠 
 メジロゴーリキ  牡7  800 西 謙 松井 旭川記念G2  サマーOP混 
 センゴクエース 牡9  800 鈴木恵 槻舘 旭川記念G2  とかち桂冠 
 キタノユウジロウ 牡6  800 松田 村上 旭川記念G2  とかち桂冠 
10    ウンカイタイショウ 牡7  800 藤本 久田 北斗賞G3   天の川OP混 

★ポイント★

ファン投票によって出走馬が決まる唯一の競走で、昨季からG2格付となったが、スピードとパワーの双方を要求される(オープン馬は)ノーハンデ800キロで雌雄を決する大一番。猛暑が去り、秋の足音が急速に近づいてきても、帯広の夏はまだ終わらない。

メムロボブサップ(ファン投票1位)

今季は勝ち切れない場面も目立ち、そこは5歳シーズンの厳しさだが、逆にこれだけ安定しているのは力の証しに他ならない。荷物にも慣れてきており、二走前と同じ800なら引き続き圏内。帯広単独開催となって以降、5歳馬がグランプリを制した例はなく壁は厚いが、三冠馬がここも歴史に名を刻めるか。

センゴクエース(ファン投票2位)

旭川記念で二年ぶりの重賞勝利を挙げ、2018年度のばんえい記念馬が完全復活。体はもう少し戻ってほしいが、前走の特別条件でさえメムロを下した素軽さと、障害で止まっても腰がすぐ入るのが何より好調の証拠。地力は一枚上、過去グランプリとは相性が悪いが、ここでまた一つタイトルを加える。

アオノブラック(ファン投票3位)

開幕からの2連勝でオッズパーク杯を制し非凡な能力を示したが、前二走は障害で苦しんでおり、状態面の不安が残る。一開催空けてここから作り直していく段階で、シンガリ負けの前走から一変まではどうか。力互角、荷が張っても動けるだけに今後も楽しみだが、まずはデキを戻してから。

キタノユウジロウ(ファン投票4位)

四走前の北斗賞で古馬重賞初制覇。テンに置かれる面が残るだけに荷物が少しでも増えるのは悪くなく、今回はある程度の位置を取れそうだ。切れ味勝負では分が悪いが長く脚を使える馬で、北斗賞のように登坂力を活かして先に下ろす形が理想、それが叶えばここでも。

ブチオ(ファン投票5位)

A2格付だが、ファンに背を押され2度目の重賞挑戦。20キロ差あるとはいえ一線級相手では厳しく、前走から120キロ増となる780も自身どうか。さすがに勝ち負けまでは望めないが、次走以降へつながる競馬を。

アアモンドグンシン(ファン投票6位)

今季の重賞では障害で乱れているが、勝った特別二戦の強さは目を瞠るものがあり、やはり非凡な力の持ち主。スタートからチグハグだった前走は度外視可能、フルに能力発揮ならここでも互角。障害が大きな課題となるが、止まってもヒザさえ折らなければ。切れ味は上位で一発も十分。

ミノルシャープ(ファン投票7位)

昨年覇者。重賞連勝で臨んだ昨季ほどの勢いはなく、今季は荷物を積むと辛抱が利かない場面も目につくが、前走快勝が示すようにデキ自体は戻っている。タメて障害力と切れ味で勝負をつけた昨年とは違う展開になりそうだが、下りてからひと押し利けば。

メジロゴーリキ(ファン投票9位、賞金順選出)

今季未勝利だが、重賞三戦はいずれも4着にまとめている。重賞のほうが成績が上がるのは昨季後半からの傾向、高重量戦が向くタイプだけに、秋から冬にかけてさらに存在感を増していくだろうが、このグランプリも一昨年2着、昨年3着。終いが掛かれば浮上してくる。今年も警戒が必要。

ウンカイタイショウ(ファン投票10位、賞金順選出)

開幕から4連勝と今季も春先の強さを示し、メムロを抑えた星もあるように昨季以上に力をつけた。ただ、重賞となると流れの厳しさもあり、北斗賞を見る限り一線級とは差がある。一息入って三開催ぶりでは自身万全ともいかず、ここは経験を積む場。

ゴールデンフウジン(ファン投票24位、賞金順選出)

繰り上がり出走。前走は障害三腰から終い伸び、状態面は確実に上向いているが、800に増量で同じようには行かないだろうし、相手も強い。条件が合えばどこかで一発はありそうだが、ここでは厳しい。


8月8日(日)

11R 20:10

  山鳩賞 4歳 別定

上位拮抗
馬   名  性齢  重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
   キタノボブサップ 牡4  680 鈴木恵 服部 B1-2    B1-2   
 キョウエイリュウ 牡4  710 松田 村上 柏林賞G3   サマーOP混 
   コウシュハボブ 牡4  680 西 将 松井 B2-1    しし座B1  
 トワトラナノココロ 牡4  690 西 謙 鈴木 さざなみA2  とかち桂冠 
   ゴールドハンター 牡4  700 金田 金田 ゴールド選  柏林賞G3  
 ブラックサファイア 牡4  690 藤本

松井

さざなみA2  ルビーA2  
 ヤマトタイコー せ4  690 渡来 久田 層雲峡A1混  ルビーA2  10
 カイセドクター 牡4  700 阿部 坂本 層雲峡A1混  サマーOP混 
   ダイナマイト   取消 牡4  680 島津 大河原 B2-1混   B1-3混  

★ポイント★

次開催8月29日に3歳との世代交流重賞はまなす賞、三開催後9月26日に世代二冠目の銀河賞を控える4歳馬。ここもハイレベルな争いとなるが、勝負度・ハンデ・展開など、馬券的には前哨戦ならではの要素を考える必要は当然ある。690キロのA2勢にとっては、はまなす賞の出走枠(賞金上位5頭)を巡る大事な一戦。

・一冠目の柏林賞を制したゴールドハンターは、連覇が懸かるはまなす賞が次の目標。三開催ぶりの実戦となるここは、まずは障害重点から後半勝負に徹する形か。決め手強烈、鉄砲も利くタイプだが、余裕残しで勝てるほど甘い世代ではなく、今回に限っては割り引きが必要では。

・柏林賞のキョウエイリュウは障害で思いのほか手間取ったのが誤算、それが下りてからにも影響したが、その一戦だけでは世代最強の座は動かない。前走は古馬オープンもいる中で及第点、こちらも勝負は先だが、世代戦ならハンデ頭でも格好はつける。次走へ向け内容注視。

カイセドクターの前走は、前半ややタメ気味に行って障害を一腰でまとめると、しぶとく伸びての小差3着。相手を考えれば評価できる内容で、やはり世代上位の実力の持ち主。今回は少し詰めて行く可能性もあるが、障害安定してまず崩れない。引き続き勝ち負けに。

・厳しい流れになった柏林賞こそ崩れたトワトラナノココロだが、その次走ですぐに巻き返したように勢いは衰えていない。前走は相手が強かったうえに格付以上にハンデも課せられ、端から勝負に行かなかったもので度外視。世代戦で今回の重量関係なら競馬もしやすく、改めて注目。

ヤマトタイコーは昨季の大躍進でクラスが上がり、壁と手応えを同時に感じている時期だが、馬体の充実も目立ち成長確か。前走は天板で手間取った障害も、本来は不安小さく即修正可能、渡来ならここも前を取りに行くか。ジリだが一腰から追い比べの形になれば小差。

・決め手上位のブラックサファイアは障害が大きな課題だが、止まった後も反応自体はしており、決してデキは悪くない。そこで腰が入れば少し前で下ろすことも可能で、昨季手綱を取った五戦では障害をまとめていた藤本への手替わり注目。一発を期待できる場面ではある。


3歳三冠初戦 混戦を制し主役となれ!

8月1日(日)

11R 20:10

  第46回 ばんえい大賞典 (BG3)  3歳 別定

波乱含み
馬   名  性齢  重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
   ミソギホマレ 牝3  650 長澤 坂本 B3-3    B3-2・3決  
   カイセキングオー 牡3  670 西 将 坂本 B3-1   10 B3-5   
 イワキダイヤ 牡3  670 島津 小林長 B4-1    B4-3   
   タカナミ     除外 牡3  680 船山 金山 B2-2    B2-4   
 アルジャンノオー 牡3  680 藤野 松井 B2-2    B2-4   
 イオン 牝3  660 鈴木恵 槻舘

B3-7   

B3-2   
   ネオキングダム 牡3  680 阿部 坂本 B2-3    B2-1混  
   アバシリサクラ 牝3  650 金田 金田 B3-8混   B3-6   
 オーシャンウイナー 牡3  690 菊池 中島 とダー3歳  さざなみA1 
10  シュトラール 牡3  670 藤本 松井 B3-3    B3-5   

(別定:A2=690キロ、B1・B2=680、B3=670) 

 

★ポイント★

3歳三冠の初戦。やや低レベルとも言われる世代だが、トップ級が揃えば激戦になる。2歳シーズンの実績、前哨戦の世代特別二戦の結果、古馬相手の内容、成長度と近況、重量差、雨で軽くなる馬場……。検討すべき要素は多い。波乱含み。

・イレネー記念馬オーシャンウイナーは5月から始動。初戦こそ動けなかったが、二走前のとかちダービー勝ちで力を誇示。そこから一開催空けた前走を馬体増でA2相手に2着と仕上がり上々、ハンデも許容範囲で好勝負。あとは前に引っ張られた際の対応がカギ。

・暮れのヤングCSを制したアルジャンノオーは、とかちダービー2着など、世代同士ならやはり上位の存在。前二走は障害重点だが、一腰でまとめておりデキは良く、下りてからのひと押し課題も軽馬場は歓迎。今季はブリンカーを使用していないが、再装着なら特注。

・黒ユリ賞馬イオンはB3を連勝、ここへ向けキッチリ調子を上げてきた。とかちダービーは4秒差4着だったが、当時よりデキは数段上で、障害に不安がないだけに増量も問題ない。ゴール前で緩む悪癖は残るが、牝馬ながらスケールでは世代一番、要注意。

・ナナカマド賞で世代最初の重賞勝ち馬となったアバシリサクラはその後が案外で、障害はまとめても終い止まる場面が目立つ。軽馬場は合うが、増量のここでは下りてから苦しくなりそう。馬体もデビュー時から増えておらず、成長力で劣る。

ネオキングダムは重賞未勝利だが、賞金順位2番手。今季は目立つ成績はないが、障害巧者で長く脚を使え増量歓迎、実績が示すように重賞でこそ良さが活きる。この条件なら崩れず圏内だが、決め手不足なのは事実で、ここも切れ負けの恐れは当然ある。雨も?

・一つ目のトライアルとかち皐月賞を勝ったカイセキングオーは、B3に上がってから結果が出ていない。前走も障害で手間取ったように増量への不安もあるが、馬場が軽くなるのはプラス材料。切れ味では引けを取らず、まずは障害をまとめて末へつなげたい。

・とかち皐月賞で2着に続いたシュトラールは、その後の成績に限ればカイセより上との見方も。増量カギだが障害安定して対応可能、末の粘りが課題も、軽馬場になって利が一番大きいのはこの馬では。上位陣との地力の差はあるが、雨を味方に複穴。

・牝馬ミソギホマレは切れ味を活かした二走前が鮮やか。増量となる今回は少しタメて行きそうだが、終いは確実に伸びる馬。世代戦ではいつも差がないところまでは追い上げてきており、ここでも展開が向けば上位進出の可能性はある。

イワキダイヤは開幕からB4を連勝、除外を挟み一旦落ち込んだが、前走快勝で間に合った。まだ経験不足だが、最後詰まったとかちダービーでも残り10mまで見せ場。当時よりデキは良く、世代レベルがそう高くないと見れば古馬相手の3勝を評価する手も。一発注。


猛暑の帯広、伝統の四市重賞第一弾!

7月18日(日)

11R 20:10

  第52回 旭川記念 (BG2)  3歳以上 別定

実力伯仲
馬   名  性齢  重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
   ミノルシャープ 牡7  790 島津 大友 北斗賞G3   ミントOP混 
 メジロゴーリキ 牡7  790 西 謙 松井 北斗賞G3   天の川OP混 
 アアモンドグンシン せ6  790 渡来 小林長 北斗賞G3   天の川OP混 
   マツカゼウンカイ 牡7  790 藤本 松井 北斗賞G3   天の川OP混 
 キタノユウジロウ 牡6  800 松田 村上 北斗賞G3   天の川OP混 
 アオノブラック 牡5  800 藤野 金田 大雪賞OP混  北斗賞G3  
 センゴクエース 牡9  790 鈴木恵 槻舘 北斗賞G3   ミントOP混 
   メムロボブサップ 牡5  800 阿部 坂本 北斗賞G3   天の川OP混 

(別定:790キロ。今年度収得賞金180万円につき10キロ加増)

 

★ポイント★

土曜の最高気温は35度を超えた帯広。日曜も同じほど暑くなる予報で、乾いた馬場の力勝負。散水はされるだろうが、この荷物だけに終いが掛かって差し決着の可能性も……。大激戦で声の出るゴール前。

・北斗賞で古馬重賞初勝利を挙げたキタノユウジロウ。当時は雨馬場だったが、障害には自信があり、流れが落ち着いたほうが競馬もしやすい。増量も重馬場もむしろ歓迎、あとは下りてから10キロ差がどう出るかだが、充実期に入り、ここも好勝負になる。

・5歳アオノブラックは北斗賞から直行。前走は酷なハンデで致し方ない結果、障害で止まった後も二腰目がしっかりと入っていたようにデキ落ちはなく、見直し可能。今回の10キロとて楽ではないが、自身も本質的には力勝負が向き、改めて年長勢に挑む。

メムロボブサップの北斗賞は障害で三腰かかり、残り10mからは止まり気味。4秒差3着なら決して評価は下がらず、ここもまず崩れないが、さらに増量しての乾いた馬場。勝ち負けまで望むには相当の上積みが必要となる。荷物慣れは見込めるが、試練の時。

センゴクエースの前走は障害で一旦止まったが、すぐに腰を入れ直すと下りてから一気に突き抜けた。デキは昨季より上で、ここは流れも合う。増量でヒザを折っては厳しいが、我慢させて二腰、いや三腰でまとめれば差し届く。大臣賞馬が復活のシーンも十分。

・北斗賞では障害で乱れたアアモンドグンシンだが、前走は得意の軽馬場だったとはいえ好時計で圧勝、デキは引き続き良い。増量よりも馬場がカギとなりそうだが、末はしっかりしており、焦る必要はない。タメを利かせて障害をまとめれば互角。

・連覇が懸かるミノルシャープは、登坂力と切れ味を活かし一瞬にして勝ち態勢を作った昨季の再現を狙う。昨季ほど我慢が利いておらず、末のひと押しが課題となるが、前半じっくり行ける流れとなれば改善も見込めるか。デキは戻っている。

・軽馬場となった北斗賞では厳しいかと思えたメジロゴーリキだが、しぶとく脚を伸ばしての4秒7差4着。昨季は特別より重賞での好走が目立ったが、今季もその傾向は変わらず、終い少し掛かりそうなここなら長く脚を使える強みが活きる。要注意。

・北斗賞2着のマツカゼウンカイは、障害一腰から上手く末につなげたが、やや展開に恵まれた印象も。どのみちタメて行くだけに増量はそう気にならず、ここも差しが利く流れとはなりそうだが、馬場も違うし、同じようにハマるかどうか。


7月12日(月)

11R 20:15

  第9回 瑞鳳賞  5歳牡馬 別定

連軸有望
馬   名  性齢  重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
 マオノダイマオー 牡5  660 村上 松井 ゴールド選  わし座B1  
 コマサンブラック 牡5  680 島津 金田 ゴールド選  ミントOP混 
 アオノゴッド 牡5  670 藤野 金田

ジュノーA2 

A2-2   
   ギンノダイマオー 牡5  670 松田 松井 ジュノーA2 10 A2-2   
   サカノダイヤ 牡5  660 舘澤 田上 B1-2混   B1-2   
   サクラドリーマー 牡5  670 船山 今井 B1-2混   A2-2   
   コマサンエース 牡5  680 金田 金田 ゴールド選  ミントOP混 
   ホクショウカップ 牡5  660 鈴木恵 槻舘 ムーンスB1  わし座B1  
 インビクタ 牡5

 680 西 謙

松井 シルバOP混  天の川OP混 
10    ピンチハチャンス 牡5  660 長澤 服部 B2-2    B2-3   

★ポイント★

5歳に世代限定の重賞はないが、8月30日に準重賞の朱雀賞があり、そこが一応の目標となる。ここは牡馬限定だが、2トップは後節の旭川記念に回り不在で、3番手以下の争い。重量差があっても格付上位馬をまず重視が基本、格下馬は勢い必要。

・A1が3頭いるが、デキの良さで一歩リードはインビクタ。今季は強敵相手で勝ち星こそないものの、常に障害は一腰と高いレベルで安定してまず崩れない。下りてからの詰め課題だが、相手関係が楽になり、速過ぎず重過ぎずの馬場も合う。連軸。

コマサンブラックは入着止まりが続くが、障害は安定しておりデキが悪いわけではない。今はクラスが上がって経験を積んでいる段階だが、揉まれてさらに強くなる。世代限定になれば力上位、テンに置かれる面はあっても、ここなら圏内。

コマサンエースもクラスが上がったぶん窮屈な競馬を強いられているが、2月のダイヤモンドダスト賞で重量差があったとはいえ世代二強を封じた星があり、限定戦なら互角。見直し可能な場面だが、熱発で取消明けとなる不安も。気配注目。

アオノゴッドはA2格付だが、菊花賞3着、天馬賞5着など、重賞実績に限れば上位の存在。集中力に欠ける面が残り道中の折り合いカギだが、追って味があり、三走前は速い流れにも対応してみせた。当時と同じ藤野に手綱が戻るのはプラスで要注意。

ギンノダイマオーは一時期の不振は脱したが、障害に不安が残るのは変わらない。最近の好走例は平場に限られており、前走止まった後の特別変わりではどうか。現状では平場で軽馬場になった際が狙いとなりそうで、ここでは?

・末脚魅力のサクラドリーマーだが、今季はこれまで以上に障害で手間取るシーンが目に付く。特別で増量となるだけに、ここもまずは障害重点、よほど前が止まらぬと勝ち負けまでは。あくまで複の押さえ程度の評価が妥当か。

・B1勢で上昇が目立つのはマオノダイマオー。まだ特別勝ちはないが、三走前も前走も終いまで末脚しっかり、平場の軽馬場向きというイメージを払拭しつつある。馬体も厚みを増して充実、今の勢いで20キロ差あれば面白い。連穴に一考。


7月11日(日)

11R 20:10

  層雲峡特別  A1混合

上位拮抗
馬   名  性齢  重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
 シンエイボブ 牝7  675 藤本 久田 シルバOP混  天の川OP混 
   カイセドクター 牡4  680 舘澤

坂本

ゴールド選  柏林賞G3  
   コウシュハレガシー 牡6  700 菊池 平田 北斗賞G3   ミントOP混 
 マルミゴウカイ 牡8  685 阿部 坂本 シルバOP混  こと座A2混 
   カンシャノココロ 牡10  690 西 将 鈴木 ばんえいG1  ミントOP混 
   ゴールデンフウジン 牡7  700 藤野 山本 シルバOP混  ミントOP混 
   アフロディーテ 牝6  670 西 謙 西 弘 ジュノーA2  ミントOP混 
 ヤマトタイコー せ4  670 渡来 久田 ゴールド選  柏林賞G3  
 ハクタイホウ 牡10  690 赤塚 久田 シルバOP混  こと座A2混 
10  カネゾウ 牡10  695 船山 久田 シルバOP混  天の川OP混 

★ポイント★

今開催から日曜も12レース編成となり、メインは11レース。オープンからA2までの3クラス混合だが、似たような編成だった二開催前のシルバーカップはA2勢の決着だった。微妙な重量関係も考慮すれば、ここも上下差は小さいメンバー構成。

・オープン馬は2頭だが、前走の内容が良かったのはコウシュハレガシー。障害スンナリとは行かなかったものの、久々に何とか一腰でまとめ、実績馬二頭に食い下がった。デキ上向きはたしかだが、流れが落ち着いたのも良かったか。そう息の入らない流れになるここで上がれば本物だが。

ゴールデンフウジンは今季の内容がいま一つ。まだ障害を綺麗に切れていないし、前走は下りてからもそう弾けなかった。この組み合わせなら実績的には威張れるほどで力上位だが、少しずつ良くなっているとはいえ、まだ課題のほうが多い現状で。

・4歳カイセドクターは前走の柏林賞で2着。世代上位の力を改めて示したが、古馬相手に戻ってやや相手強化。前走より時計も速くなりそうで、ここで二腰掛かると入着までか。騎手配置からも勝負度は高くなく、次の目標へ向けての出発点という意識では。馬体は少し戻したい。

カンシャノココロは年齢的なものもあってスロースターター。久々を使われて多少は上向くだろうが、もう少し荷物が増えてからでないと競馬へ行って形を作れない。馬体も1トンを切り寂しく映ったし、今は焦らずじっくり状態を上げていく段階。時間が必要。

・牝馬アフロディーテは変わらず障害安定しデキ上々だが、少し流れが速くなって窮屈な展開となり、下りてからの切れ味も求められそう。登坂力上位でまず崩れないが、この相手で勝ち負けに加わるにはもうワンパンチ必要な印象も。浮上は他馬にミスがあった際。

・久田厩舎の四頭はいずれも圏内。カネゾウの前走はオープン一線級相手でさすがに厳しかったが、今回の組み合わせなら、正攻法で完勝した二走前の好内容を見直せる。当時より25キロ増えている点がカギだが、10歳でも活気あり充実期、ここも要注意。

ハクタイホウは形の上では昇級だが、実績ではむしろ上位で格負けはない。前走から20キロ増となるが、荷物云々よりも、とにかく障害のカカリひとつ。きちんと噛み合えばスンナリ一腰でも不思議なく、たとえ止まっても前走同様に二腰目が入れば上位争い。

・5月に牝馬限定重賞を勝ったシンエイボブ。相手が強くなった中でも、近三走は障害をまとめて末を伸ばす競馬はできており好調キープ。ここも少しタメる形となりそうだが、前走よりは相手が楽になり、藤本への手替わりも魅力。連穴の資格十分。

ヤマトタイコーは柏林賞3着。今季未勝利と決め手課題だが、四走前にはハクタイホウと大接戦の記録、この相手でも力差は小さく、A2格付の4歳馬だけに重量面でも魅力がある。まだまだ良くなりそうで、本当に楽しみなのはこれからだが、ここも互角。

マルミゴウカイは近走勝ち切れていないが、いずれも前で上手く捌かれたもの。格付では下のA2となるが、そのぶん前三走の勝ち馬との重量関係では有利になっているとの見方もできる。極端に速くならなければ障害もまとめており、軸として買いやすいのはこちらか。


最強世代の三冠争いが再び始まる!

7月4日(日)

10R 20:10

  第15回 柏林賞 (BG3)  4歳 別定

上位拮抗
馬   名  性齢  重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
 ヤマトタイコー せ4  700 渡来 久田 ライラ4歳  ゴールド選 
 トワトラナノココロ 牡4  700 西 謙 鈴木 ライラ4歳  シルバOP混 
 カイセドクター 牡4  710 阿部 坂本 ライラ4歳  ゴールド選 
 ブラックサファイア 牡4  700 西 将 松井 ライラ4歳  ジュノーA2 
 キョウエイリュウ 牡4  720 松田 村上 さつき特別  ライラ4歳 
   コマサンダイヤ 牡4  710 島津 金田 ライラ4歳  シルバOP混 10
   ゴールドハンター 牡4  700 金田 金田 ライラ4歳  ゴールド選 
   ヒメトラマジック 牝4  670 藤本 松井 B2-1    B2-1   
   キタノボブサップ 牡4  690 鈴木恵 服部 ライラ4歳  B2-3   
10    エンゼルフクヒメ 牝4  670 中山 小林長 水無月B2決  B2-1   

(別定:オープン=720キロ、A1=710、A2=700、B1=690)

 

★ポイント★

4歳三冠ロードの初戦。タレント揃いで史上最強世代との呼び声も高く、4歳を制する者は次代を制す。候補は五指に余るが、馬場が軽くはならないだけに持久力も求められ、大激戦で終い少し縺れるか。このレースを見ずに何を見る。

・二季連続で二冠、今季こそ三冠を狙うキョウエイリュウは唯一のオープン格付け。たしかにハンデはあるが、今までも似たような重量関係で重賞を勝ち切ってきたし、荷物への経験でも上回る。今季はここ目標に内容重点、感冒で除外となる誤算はあったが、前走2着とデキに不安はない。総合力では一枚上で、やはり最有力。

・重賞2勝のコマサンダイヤは本来であれば対抗格だが、昨季後半から順調に使い込めなかった影響か、どうにもピリッとしない。力勝負も合う本格派で復活が待たれるが、障害で置かれ、四戦連続シンガリ負けの近況では…。ここで一変までは望めないが、9月の銀河賞へ向け良化を示していきたい。

・前哨戦の世代特別を連勝したトワトラナノココロ。昨季は一冠目の大賞典4着の後、脚部不安が出て休養を余儀なくされたが、転厩を挟み3月に復帰後は9戦7勝の快進撃。もともとスピードには目立つものがあったが、力強さも増して本格化、ここもチャンス十分。自身初の700、馬場も重く楽ではないが、押し切れるか。

・賞金順位二番手のカイセドクターは、重賞で2着二回、3着三回と世代上位の実績馬。前走は障害で一旦止まったが、すぐに腰を入れ直して二腰と、ほぼ崩れることがない。近走はやや時計が速過ぎた印象だが、ここは少し時計が掛かるし、重賞でこそ追っての味が活きる。力は互角で、人気落ちなら狙い目。

・前走鮮やかだった切れ者ゴールドハンターは、二戦連続で課題の障害をまとめ、良いリズムで臨める。現時点では、他馬の動きを気にせず、割り切って末脚勝負に徹するほうが好走確率は上がるかもしれない。増量云々より、自分の競馬でハマるかどうかだけ。ただ、少し湿りはほしかったか。

・こちらも切れ味では劣らないブラックサファイア。今季は障害で手間取る場面が目立ち、前走も三腰かかったが、下りてから一気に突き抜けた。昨季崩れたのは冬馬場が大半、前走を切っ掛けにさらに上昇も見込め、一冠目に何とか間に合った。まだ不安は残り、ここもタメての後半勝負となりそうだが、一発注。

ヤマトタイコーは昨季11勝と急上昇。今季は勝ち切れていないが、速い競馬にも対応を示すなど、成長曲線に鈍りはなくデキも頗る良い。少し息が入る流れになり、登坂力と長く脚を使える強みを活かせる増量はむしろ歓迎、定量のダービーでキョウエイと1秒3差ならここも圏内。渡来への手替わりは調教師の親心か。

キタノボブサップは、昨季の菊花賞3着、ダービー5着。取消明けの前走も動きは良く、デキに不安はないが、上位陣との比較では地力で見劣る。一気の増量となるし、スムーズな競馬ができたとしても入着以上はどうか。

ヒメトラマジックはずっと崩れず、馬体も増えて成長確か。牝馬同士の重賞なら楽しめる存在になってきたが、ここはさすがに相手が強力。除外明けでもあり、厳しい戦いとなりそうだ。あくまで経験を積む場では。

・牝馬重賞勝ちのあるエンゼルフクヒメだが、牡馬相手の重賞では2歳時のヤングCS5着が最高と、なかなか通用していない。自身増量も不安で、上との重量差があるといっても、それ以上に力の差がありそうで。


6月27日(日)

10R 20:10

  第13回 ミントスポット杯  オープン・A1混合

順 当
馬   名  性齢  重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
 ゴールデンフウジン 牡7  690 藤野

山本

スタリオ選  シルバOP混 
   カンシャノココロ 牡10  680 西 将 鈴木 アクアOP混  ばんえいG1 
   コマサンブラック 牡5  680 藤本 金田 大雪賞OP混  ゴールド選 
   コマサンエース 取消 牡5  680 金田 金田 大雪賞OP混  ゴールド選 
 センゴクエース 牡9  690 鈴木恵 槻舘 スタリオ選  北斗賞G3  
 アフロディーテ 牝6  660 西 謙 西 弘 旭岳特別A2  ジュノーA2 
 ミノルシャープ 牡7  690 島津 大友 大雪賞OP混  北斗賞G3  
   コウシュハレガシー 牡6  680 菊池 平田 シルバOP混  北斗賞G3  

★ポイント★

今開催は、オープンとA1を混合したうえで本年度収得賞金順に組分け、という珍しい編成。ここはその2組になるが、ばんえい記念馬センゴクエースと、昨季のグランプリ勝ち馬ミノルシャープが実績では断然。次開催7月18日の旭川記念へ向け弾みをつけられるか。

・前走の北斗賞では障害でヒザをつくなど苦しんだセンゴクエースだが、二走前はタメる形だったとはいえ一腰でまとめていた。馬体はもう少し戻ってほしいが、デキへの不安はそうなく、特別条件なら修正可能、乾いた馬場で流れが落ち着くのも悪くない。キッチリと次の重賞へつなげたい。

ミノルシャープは北斗賞7着とはいえ見せ場十分、昨季後半より明らかに良くなり、ようやく復調。あとはひと押し課題だが、特別変わりで自身重量減、それでいて流れは速くならない組み合わせ。道中で息を入れて行ければ、終い鈍らず歩き切れるだろう。久々の勝利へ。

ゴールデンフウジンは依然として障害に課題が残るが、前走は止まってからすぐ反応できていたように上昇気配は十分。キレが増すのは軽馬場だが、道中あまり急がせては行きたくないだけに、少し重いほうが流れはかえって合うかもしれない。前二走より前目で下ろせれば。

・3月のばんえい記念以来となるカンシャノココロ。イメージより鉄砲実績はあるが、昨季は使いながら徐々に良くなった馬。年齢的なものもあるが、テンに遅く前半置かれるだけに、もう少し荷物が増えたほうが競馬もしやすいだろう。まず一度使ってからでは。

・2組だけに、A1勢は今季目立つ結果を出せていない面々だが、デキに関しては牝馬アフロディーテが一番か。決め手不足の面はあっても、持ち前の登坂力を活かし高いレベルで安定。昇級に加えオープンとの混合で一気の相手強化と条件は厳しいが、流れ込んでの複穴なら。

コマサンブラックは掲示板止まりが続いているが、これも5歳シーズンの経験。道中のズブさはあるが、前走は気合をつけながらでも好位で流れに乗れており、デキは確実に上向いている印象。障害は頗る安定、ここも大きくは崩れず、実績馬に乱れがあった際に食い込みも。

コウシュハレガシーの前走は重賞だけに仕方ないが、今季は障害が安定していない。本来は強みである登坂力が戻ればそれほど差がないだけに、良くなってくるタイミングを見極めたい。特別で減量となるここは変わってきそうだが、まだ少し様子見か。


グランプリ、帯広記念、その先へ……。古馬重賞戦線本格化!

6月20日(日)

10R 20:10

  第29回 北斗賞 (BG3)  3歳以上 別定

上位拮抗
馬   名  性齢  重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
 ミノルシャープ 牡7  770 島津 大友 さつき特別  大雪賞OP混 
 メムロボブサップ 牡5  780 阿部 坂本 さつき特別  スタリオ選 
   マツカゼウンカイ 牡7  770 藤本 松井 さつき特別  大雪賞OP混 
 キタノユウジロウ 牡6  770 松田 村上 さつき特別  スタリオ選 
   コウシュハレガシー 牡6  770 西 将 平田 大雪賞OP混  シルバOP混 
 アアモンドグンシン せ6  770 渡来 小林長 さつき特別  大雪賞OP混 
   アオノブラック 牡5

 790 藤野

金田 さつき特別  大雪賞OP混 
   ウンカイタイショウ 牡7  780 菊池 久田 エメラA1混  スタリオ選 
 メジロゴーリキ 牡7  770 西 謙 松井 さつき特別  スタリオ選 
10    センゴクエース 牡9  770 鈴木恵 槻舘 ばんえいG1  スタリオ選 

(別定:770キロ。今年度収得賞金130万につき10キロ加増)

 

★ポイント★

5月に行われたばんえい十勝オッズパーク杯は720キロ。基本重量が50キロ増え、賞金ハンデも課せられる5歳二強に対して年長勢はいよいよ本領発揮か。今季一番の好カード、午前の雨で軽馬場となりそうだが激戦必至。

アオノブラックは荷に強く、790自体は自身何ら問題ないが、この時期の重賞で20キロ加増など極めて異例。速い流れで無理をしなかった前走を気にする必要はないが、このハンデはさすがに? それでも大きくは崩れないだろうが、今回に限っては入着級では。

・記録上は760までしか勝ち星がないメムロボブサップにとって、今後の重賞は難関であると同時にさらなる成長を示していく場。今季初戦こそ障害で乱れたが、二走前から格段にカカリが良化、100キロ増でも対応可能か。軽馬場歓迎は本馬が一番、障害まとめれば。

・久々だった前走、障害一腰で3着と好発進のセンゴクエース。7月の旭川記念のほうが狙いとなりそうだが、ここでも勝ち負けを意識なら前走より詰めて行く必要はあり、どの位置で下ろせるかがカギ。末脚上位とはいえ、前も止まらない馬場、鈴木恵がどう御すか。

・前走のアアモンドグンシンは前半の動きも障害も抜群で、昨季のこの時期同様に一気に良くなってきた印象。障害で止まった際の課題はあるが、デキさえ戻れば770程度は気になるような荷物ではなく、軽馬場もプラス。この相手でも力互角、昨季の2着以上も望める。

・前二走が好内容のミノルシャープ。完全復調成ったと判断すれば、昨季の当レース圧勝から重賞3連勝した地力を見直せる。以前ほど速い流れを好まないようにはなってきたが、5歳馬にハンデをもらう今回は展開面もさほど窮屈とはなるまい。連覇へ態勢整う。

・増量歓迎はキタノユウジロウ。テンが速くなく、1分30秒台の決着だった前二走のような流れでは厳しいが、道中で押し上げ障害も常に一腰と内容安定、デキは相当に良さそう。雨は要らなかったが、少し流れが緩めば、前付けから先に下ろす形を作ることも可能で。

メジロゴーリキも同様に増量歓迎。高重量戦向きになり、位置は取れるが少しタメて行きたいだけに、流れは落ち着いてほしいクチ。昨季後半から重賞勝負の傾向が強くなり、特別で着外が続いた後でも注意は必要だが、終いが速くなると切れ負けの恐れも。馬場カギ。

・今季4戦4勝と絶好調のウンカイタイショウは、明け5歳時の天馬賞以来の重賞挑戦。前走までとは相手も荷物も違う今回はさすがに甘くないだろうが、強気に行ってこそ活路。第一障害までは速くないが、そこから刻みを少なくして後続のペースを乱したい。

マツカゼウンカイは二走前から障害良化、前走は下りてからよく伸びた。好調期間に入れば持続する馬だが、今回は増量となるぶん割り引きは必要か。切れ味では見劣らないが、まず障害の意識が強くなりそうで、ここで上位争いまでは。

コウシュハレガシーは回避馬が出ての追加出走。近走は得意なはずの障害でモタついており、状態面に不満が残る。増量と相手強化、さすがに苦戦覚悟だが、荷物の経験を積み、障害重点で次走以降につなげたい。


6月14日(月)

11R 20:10

  第15回 とかちダービー  3歳 別定

波乱含み
馬   名  性齢  重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
 イワキダイヤ 牡3  640 渡来 小林長 B4-2    B4-1   
   オーシャンウイナー 牡3  650 菊池 中島 と皐月3歳  B2-4混  
 シュトラール 牡3  640 藤本 松井 と皐月3歳  B3-2   
   リアンドノール 牡3  640 松田 松井 と皐月3歳  B4-6   
 カイセキングオー 牡3  640 西 将 坂本 と皐月3歳  B3-1   
   アバシリサクラ 牝3  620 島津 金田 と皐月3歳  B3-7混  
 アルジャンノオー 牡3  640 藤野 松井 B3-3    B3-6   
   ミソギホマレ 牝3  620 長澤 坂本 と皐月3歳  B3-5   
   イオン 牝3  620 西 謙 槻舘 B3-5    B3-7混  
10  ネオキングダム 牡3  650 阿部 坂本 と皐月3歳  B2-2   

★ポイント★

三開催後の8月1日に行われる、ばんえい大賞典の前哨戦となる3歳限定特別。過去3年の勝ち馬は、アアモンドグンシン、アオノブラック、キョウエイリュウと錚々たる顔触れの出世レースでもあるが、今年の世代では今のデキを重視か。ここも難解。

・イレネー記念馬オーシャンウイナーは、ひと叩きされた前走はヒザを折りかけながらも障害をまとめ、下りてからもよく歩いた。馬体も戻り確実に上昇、ここの勝負度は微妙で障害重点から末を伸ばす形となりそうだが、それで届けば。

・二開催前のとかち皐月賞を制したカイセキングオーは、B3に昇級となった前走は無理をしなかったが、障害はまとめており好調キープ。二走前とは馬場も違い、40キロ増量で末のひと押し課題だが、タメて一腰なら引き続き争覇圏。

・とかち皐月賞2着のシュトラールは、古馬相手の自己条件に戻った前走も好内容3着、障害に不安がないのが強みで、増量も問題ない。軽馬場での好走例が多く、重くなった際の対応がカギだが、デキの良さなら一番で、ここも崩れまい。

・今回のメンバーでは格付け二番手のネオキングダムは、古馬相手に経験を積んでいる段階だが、自身障害は安定しており、デキは決して悪くない。決め手不足の面は否めないが、近走より馬場が重くなるのはプラスに作用しそうで上位圏内。

アルジャンノオーの今季は、障害に重点を置いているレースぶり。12月に重賞を勝った際に着けていたブリンカーを外しているが、常にきちんと上がり、前走は2着と良化気配。世代戦の今回は少し攻めてくる可能性も。要注意。

・ナナカマド賞勝ちのあるアバシリサクラだが、成長力に不満。前走はタメて障害をまとめたが、一連の内容からすると、40キロ増となる今回は不安のほうが大きく、まだ勝ち負けを意識するほどには詰めては行けまい。引き続き障害重点か。

イオンは牝馬ながら世代一番のスケールを秘めるが、まだ良化途上の印象。それでも前走はタメて行ったものとはいえ、障害一腰から上々の伸び脚を見せた。目標を先に置いている感はあるが、一歩前進が見込める。内容注目。

ミソギホマレの前走2着は評価できるが、展開がハマった感もあった。実績からは牡馬相手でもそう差はないが、前走減った馬体を戻すのが先決では。乗り替わりもあり、ここは少し手控えた競馬となる可能性も。

リアンドノールの二走前は行きっぷりが悪く案外だったが、今回は松田に手替わる。まだフワフワした面が残るが、末はしっかりしている馬。障害一腰が条件になるものの、前々から先に下ろす形を作れた際には侮れない。

イワキダイヤは除外明けの前走では障害で手間取ったが、その前の2連勝は評価できる内容だった。ここは増量ともなるだけに、普通に考えればもう一戦必要だろうが、一気に主力級に躍り出るまでの素質を秘める。変わり身注目。


6月13日(日)

10R 20:10

  シルバーカップ  オープン・A1混合

上位拮抗
馬   名  性齢  重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
 インビクタ 牡5  680 西 将 松井 エメラA1混  大雪賞OP混 
   コマサンダイヤ 牡4  670 島津 金田 エメラA1混 10 ライラ4歳 
 マルミゴウカイ 牡8  675 阿部 坂本 SトレB選  旭岳特別A2 
 シンエイボブ 牝7  655 藤本 久田 エメラA1混  スタリオ選 
 ハクタイホウ 牡10  670 赤塚 久田 つつじA2   旭岳特別A2 
   コウシュハレガシー 牡6  680 菊池 平田 エメラA1混  大雪賞OP混 
   トワトラナノココロ 牡4  665 西 謙 鈴木 B1決勝   ライラ4歳 
 ココロノタカラ 牡7  670 渡来 鈴木 エメラA1混  旭岳特別A2 
   カネゾウ 牡10  670 船山 久田 つつじA2   旭岳特別A2 
10    ゴールデンフウジン 牡7  690 藤野 山本 さつき特別  スタリオ選 

★ポイント★

番組上はオープンとA1の混合となっているが、A2格付が6頭いる3クラスの混合戦。今季の動きの良さではA2勢が上回るが、格上馬が地力を示せるか。先週までとは違い久々に乾いた馬場、そのプラスマイナスも考える必要がある。

・唯一のオープン馬ゴールデンフウジンの前走は、ジックリ溜めたとはいえ、今季初めて障害を一腰。良化を示したところで相手弱化、引き続き藤野ならさらに前進が見込める。重量差もあり中心視とまではいかないが、そろそろ怖い。

・安定感で上回るインビクタ。今回も同型はいるが、近走よりは捌きやすい組み合わせ。少し馬場は重くなるが、以前より末脚が強化されたし、初騎乗となる西将も、行って上がる本馬には合いそうだ。登坂力を活かして前々からの粘り込み。

コウシュハレガシーは障害の感覚は戻ってきたが、勝ち負けを意識するなら、もう少し詰める必要がある。前二走より時計が掛かるのはプラス、前の組にミスがあった際に浮上の余地はあるが、ここも入着級か。

・4歳コマサンダイヤは今季三戦の内容が悪すぎて、まだデキが戻ってきていない印象。次開催に柏林賞を控えるだけに何とかキッカケを掴みたいところだが、全く形となっていないだけに…。ここで一変とはいくまい。

・前走快勝のカネゾウは軽馬場が合ったのは確かだが、二走前から速い流れの中でも障害を切れているように、デキも急上昇。前走と馬場は違うが、道中で息が入るのは自身悪くないし、これくらいの荷物なら馬場問わず動ける。再度注。

・今季好調のココロノタカラは、少し馬場が重くなりそうなのがカギで、近二走よりはタメる意識が出るかもしれない。やはり軽いほうが切れ味が活きるし、展開の助けは必要となりそうだが、障害一腰から後半勝負につなげられれば。

・前走は人気を裏切ったマルミゴウカイだが、前半一度も刻まない忙しい流れ。そのぶん障害で後れを取ったが、道中で息を入れて行ける形なら修正は可能で、改めて注目。落ち着いた馬場で極端に速くならないここは巻き返し十分。

・実績馬ハクタイホウは障害にムラがあるが、きちんと切った際にはさすがの地力を示している。軽馬場ベターのタイプではあるが、馬場云々よりも、とにかく障害のカカリひとつ。スムーズなら上位争い、止まれば大敗。

シンエイボブの前走は相手が揃っていたが、障害重点で一腰、終いもよく伸びており、引き続き好調。ここも同様に少しタメて行く形となりそうだが、障害さえ上手くまとめれば、切れ味があって我慢も利く。そう差はない。

・4歳トワトラナノココロは前走の世代特別を快勝。今季絶好調で、この相手でも互角以上に戦えるだけの成長を示している。次開催の柏林賞でも注目だが、ここで勝つと次走で10キロ増えてしまう立場。前走ほど積極的に行くかどうか。


6月6日(日)

10R 20:10

  第9回 スタリオンカップ  3歳以上 選抜 別定

順 当
馬   名  性齢  重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
   メジロゴーリキ 牡7  680 西 謙 松井 オッズパG2  さつき特別 
 ウンカイタイショウ 牡7  680 渡来 久田 春駒OP混   エメラA1混 
   ゴールデンフウジン 牡7  680 藤野 山本 オッズパG2  さつき特別 
 キタノユウジロウ 牡6  680 菊池 村上 オッズパG2  さつき特別 
 シンエイボブ 牝7  640 藤本 久田 カーネーG3  エメラA1混 
   ミノルシンザン 牡6  660 金田 大友 菖蒲A2決混  つつじA2  
 メムロボブサップ 牡5  680 阿部 坂本 オッズパG2  さつき特別 
   ジェイコマンダー 牡6  650 西 将 金山 B1-2    B1決勝  
   センゴクエース 牡9  680 長澤 槻舘 ウィナーズ  ばんえいG1 
10    サカノダイヤ 牡5  650 船山 田上 菖蒲A2決混  五月雨B1  10

★ポイント★

昨年度のリーディングサイヤー(3歳以上部門)上位5頭の種雄馬産駒より選抜して編成。特殊な条件ゆえ格付け差もあるが、次開催6月20日の北斗賞を睨む一線級にまずは注目。

メムロボブサップ(父ナリタボブサップ)の前走は障害一腰から突き放す完勝。今季初戦で乱れた障害への不安はもう払拭、引き続き同重量なら前走からのマイナス要素はなく連勝機。坂本東一と阿部武臣、ここは落とすわけにはいかない場面。

キタノユウジロウ(父カネサテンリュウ)はテンに置かれる面があるだけに、流れる競馬は得手ではないが、道中スムーズに追い上げて対応しているあたりに、デキの良さがうかがえる。少し馬場も落ち着きそうで、ここも上位可能。

・終いの速い競馬では切れ負けしてしまうメジロゴーリキ(父ニシキダイジン)だが、こちらもデキに関しては不満がない。条件が合う次の重賞はかなり力が入る一戦となるが、だからこそ今回は崩さないことを重視する可能性も、もちろんある。

センゴクエース(父ウンカイ)は鈴木恵に手綱を戻し復権を狙うシーズンと位置付けていたはずだが、目算が狂い、ここが今季初戦。開幕週から登録はあり、そこそこ仕上がっているだろうが、まず一度使ってから。動きに注目。

・今季3戦3勝のウンカイタイショウ(父ウンカイ)は、春先の動きの良さに加え、地力も確実に一段階上がった印象。相手強化でも、実績上位馬は少し大事に行きたい意識もあろうここなら形を作れそうで互角。メムロとの駆け引きが見もの。

・少し捻って穴を狙うならゴールデンフウジン(父ニシキダイジン)か。今季ここまで三走は障害で手間取っているが、今回は藤野を配してきた。まずは障害重点となるだろうが、切れ味では現役屈指、上がった際の怖さは常にある。

・手替わり注目はシンエイボブ(父ナリタボブサップ)も同様。前走はタメが利かず障害苦戦したが、藤本に戻れば少し抑えて後半につなげる形か。昨季オープンまで上がったが現在はA2格付けで重量面の恩恵も。障害スムーズなら複穴。

ミノルシンザン(父カネサブラック)の前走は雨馬場で、時計が速過ぎた。前走ほどは速くならないここなら障害の修正も可能だろうが、さすがにこの相手では…。きちんと障害を上げて、次走以降へつなげたい。

ジェイコマンダー(父カネサブラック)は障害に不安が残る中での増量、さらに相手強化。二走前は上手くハマったが、この相手で同じように行くとは…。取消明けでもあり、ここを使って自己条件へ戻ってから。

サカノダイヤ(父カネサテンリュウ)は自己条件の前二走でも着外。少しでも流れが落ち着くのは悪くないが、さすがにここでは力の差があり過ぎる。

(2021/6/5)


5月30日(日)

10R 20:10

  第44回 大雪賞  オープン・A1混合

三つ巴
馬   名  性齢  重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
   インビクタ 牡5  680 西 謙 松井 春駒OP混   エメラA1混 
   コマサンエース 牡5  680 金田 金田 オッズパG3  エメラA1混 
 アアモンドグンシン セ6  690 渡来 小林長 春駒OP混   さつき特別 
   アオノブラック 牡5  700 藤野 金田 オッズパG3  さつき特別 
 コマサンブラック 牡5  680 村上 金田 オッズパG3  エメラA1混 
 ミノルシャープ 牡7  690 島津 大友 オッズパG3  さつき特別 
   コウシュハレガシー 牡6  680 菊池 平田 春駒OP混   エメラA1混 
   マツカゼウンカイ 牡7  690 藤本 松井 オッズパG3 10 さつき特別 

★ポイント★

今開催のオープン馬は後節のスタリオンカップに編成された組も多く、ここはオープンとA1が各4頭の混合戦。次開催6月20日の北斗賞を見据える実績上位馬の動きに注目したい一戦。

アオノブラックは前走3着だが、内容に問題はなく、もはや特別で負けても評価が変わらない存在。年長馬より20キロ重い790を課せられる重賞を控えているだけに、馬場や他馬に合わせには行かないだろうが、無理せずとも争覇圏。

・前走のミノルシャープは下りての切れ味を見せ、末も鈍らずにアオノの追撃を抑えての2着。本馬らしい活気ある内容が戻り、ここで続けて同じ競馬ができれば完全復活と見て良い。連覇の懸かる北斗賞へ向け、大事な一戦となる。

アアモンドグンシンの昨季は、年度三戦目のさつき特別4着から臨んだ当レースを圧勝、次走の北斗賞2着へとつなげた。前走で障害良化を示した今季も状況は酷似しており、同様に北斗賞へ良い形で向かいたい。さらに上昇、単十分。

マツカゼウンカイはタメ気味だったとはいえ、前走は障害を一腰でまとめていた。もう一列前へ詰めた際にどうかだが、カカリが良くなり、上昇気配を感じさせる内容ではあった。このまま徐々に上向かせて行きたい。

・A1勢で可能性があるとすればインビクタか。今季三戦はいずれも2着だが、障害は頗る安定、この馬場なら一腰はほぼ間違いない。切れ味では劣るが、末の甘さも払拭されつつあり、上位陣にミスがあった際には前残りも。

コマサンエースは障害安定、デキは良さそうだが、昨季までとは相手が違う5歳シーズンの厳しさも。軽馬場で思い切って行った際の怖さはあるが、周りも行けるだけに、なかなか形を作らせてもらえない。ここも崩れないが、入着級か。

コマサンブラックは軽馬場でこの相手だと、道中で位置を取るのが難しい。5着だった前走も障害は一腰、末も歩いてはいるのだが、時計が少し速いか。ここもスムーズな競馬ができたとしても、馬券圏内まではどうか。

コウシュハレガシーの前走は障害重点、天板でモタつきながらも何とかまとめたが、速い競馬は向かないタイプで、ここは相手も強くなるだけに引き続き厳しい。今は我慢の時、障害のリズムを作りながら好機へ備える。

(2021/5/29)


5月29日(土)

10R 20:10

  旭岳特別  A2

波乱十分
馬   名  性齢  重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
   ジェイカトレア 牝5  650 藤野 平田 カーネーG3  つつじA2  
   フレイムゴールド 牡6  670 金田 金田 春駒OP混   エメラA1混 
   カネゾウ 牡10  670 船山 久田 春駒OP混   つつじA2  
 マルミゴウカイ 牡8  675 阿部 坂本 五月雨B1  

トレーB選 

   アフロディーテ 牝6  650 長澤 西 弘 カーネーG3  つつじA2  
 オールラウンダー 牡6  670 西 謙 西 弘 大平原A1   A2-2混  
   ホクトシンバ 牡9  670 藤本 岩本 卯月B1混   春駒OP混  
 ハクタイホウ 牡10  670 赤塚 久田 菖蒲A2決混 10 つつじA2  
 ココロノタカラ 牡7  670 渡来 鈴木 菖蒲A2決混  エメラA1混 
10  ノエルブラン 牡7  670 島津 槻舘 春駒OP混   つつじA2  

★ポイント★

昇級でも実績断然マルミゴウカイ、前走現級勝ちハクタイホウが人気を集めそう。二頭で順当に決まって納得だが、あくまで障害でミスが出ないことが前提。信頼度をどう見るかで、穴党はヒモ候補のタテ目まで一考か。今週も高速馬場。

・今季5戦4勝のマルミゴウカイ。重賞7勝の実績を持ち出すまでもなく、能力的にはここもアッサリが可能だが、一気に35キロ増の中で前走以上に速い流れとなれば障害もまだ安心できず、死角がないわけではない。格下もいた前走とは違う相手、ミスはしたくない。

ハクタイホウの前走は一腰から抜け出す実力馬らしい内容で、まともに走ればA2では一枚上。三走前はゴール寸前でマルミに差されたが、その時より軽く、20秒台まであり得る馬場は自身の利が大きいだけに、きちんと障害に向かって行ければ。とにかくカカリひとつ。

カネゾウは今季やや障害で苦労していたが、前走は速い流れを刻まずについて行きながらも一腰で上げ僅差3着と、大幅に内容良化。昨季後半から増えた馬体も維持しており、年齢を重ねてもまだまだ盛ん。前走と同じ競馬ができれば再度上位進出のチャンスも。

・末の甘さは拭い切れないノエルブランだが、障害は頗る安定しており、デキは良さそう。ここも引き続き、行って上げられる強みが活きる馬場、先に行って先に下りる形を作りたい。後ろが少しでもモタつくようなら粘り込みも十分。

・前開催は格上相手に編成されたココロノタカラだが、少しタメて一腰から鋭く伸びた。馬体はさすがにギリギリに映るが、軽馬場なら黙って買わなくはいけない馬。差しにくくなるほど軽くなる可能性はあっても、切れ味上位で突っ込み警戒。

・昨季のオールラウンダーは5歳シーズンの厳しさも味わったが、年度後半に成績が上がったように確実に地力強化、今季初戦の前走も正攻法から障害スムーズで上々の滑り出し。当然上積みは見込めるし、今後の飛躍が期待できる一頭で、ここでも侮れない。

アフロディーテは今季三戦とも持ち前の登坂力は示しておりデキ自体は良いのだが、馬場が合っていないか。前走が示すように、下りてからの決め手では劣るのは否めない。乗り替わりで少し前半の位置取りも下がりそうだし、前走以上とは。

ジェイカトレアは前走6着だが、障害を一腰で切り、終いも歩いて悪い内容ではなかった。自身の成長はうかがえるが、スムーズな競馬ができてもこの相手ではまだ少し足りない力関係。前走の上位馬をここで逆転まではどうか。

フレイムゴールドの前二走は格上が相手。自己条件に戻るここで改めてだが、勝った三走前も含め、今季は障害で手間取っているのが気がかり。以前はそこまで苦労する印象はなかったが、ここは時計も速くなるし、まずは修正してからか。

ホクトシンバの前走は格上相手でペースも速かったが、障害で止まってしまった。軽馬場自体は悪くないのだが、急がせると障害で綻びが生じる。対戦比較からはそう差がないが、ここも前はハイペース必至なだけに、まずは障害修正に重点か。

(2021/5/28)


5月23日(日)

10R 20:05

  エメラルド特別  A1混合

連軸有望
馬   名  性齢  重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
 シンエイボブ 牝7  645 赤塚 久田 水晶特別B1  カーネーG3 
   コマサンブラック 牡5  670 村上 金田 青葉A1混   オッズパG2 
 ウンカイタイショウ 牡7  675 渡来 久田 青葉A1混   春駒OP混  
   カイセドクター 牡4  660 阿部 坂本 ミズバシA2  すずら4歳 
   フレイムゴールド 牡6  660 藤本 金田 水晶特別B1  春駒OP混  
 コマサンエース 牡5  670 金田 金田 青葉A1混   オッズパG2 
 インビクタ 牡5  670 西 謙 松井 青葉A1混   春駒OP混  
 ココロノタカラ 牡7  660 西 将 鈴木 A2混合   菖蒲A2決混 
   コマサンダイヤ 牡4  660 島津 金田 ポプラ賞G3 

すずら4歳 10

10    コウシュハレガシー 牡6  670 藤野 平田 青葉A1混   春駒OP混  

★ポイント★

日曜は雨は降らなそうな予報だが、引き続き高速馬場となるのは間違いなく、ここもおそらく1分30秒台。となれば、行って上げられる馬を重視が基本。切れ味も必要だが、前々で下りた組の決着が濃厚か。

ウンカイタイショウは過去三年の4~6月[7-5-0-3]。そして今季も開幕から連勝と、やはり春先は動きが良く絶好調。飛ばし過ぎた前走は障害でヒザをついたが、主戦の渡来に戻れば問題ないだろう。同型もいるが、前二走と同じような相手なら行き切って3連勝可能。

インビクタは今季二戦いずれもウンカイの2着だが、以前ほどハナにこだわらず、好位から登坂力を活かす形が板についてきた。もともと勝ち味に遅くとも大崩れのないタイプで、末もしっかりしてきたし、さらに安定感を増した印象。ここも同様の形から上位濃厚。

・実績上位コウシュハレガシーの今季二戦は、障害でややモタついているが、速い流れが影響しているのか。前走3着まで押し上げたように力はあるが、もう少し荷物も馬場も重くなったほうが良さを出せるタイプ。ここはさらに時計が速くなりそうで。

・怖いのは重賞帰りの金田厩舎二頭で、特にコマサンエースは、その気になればハナを叩けるスピードの持ち主。前走は障害一腰と良化を示しており、自己条件に戻り荷物が軽くなるここなら少し強気に出てもいい。ウンカイにとって一番厄介なのはこの馬では。

コマサンブラックは軽馬場自体は自身悪くないが、出脚が鈍いのがネック。ここは周りも刻まず、前半少し置かれるかもしれない。前走は天板で一旦止まった障害は、今回40キロ減なら一腰可能で、力も十分だが、どの位置で下りられるか。

・全弟コマサンダイヤは最強世代の重賞2勝馬。A1でも互角に戦えるだけの能力は秘めているが、昨季後半から順調に使い込めておらず、本調子手前。一度使ったことでの上積みは見込めるが、一変まではどうか。もう少し時間が必要。

・前開催の牝馬重賞を制したシンエイボブは、昇級+格上との混合で相手強化の形だが、実績からは臆するところはない。自身は15キロ減となるだけに、障害下で一度タメて一腰なら切れ味発揮、引き続き馬場も合う。ここも上位進出のチャンスは十分。

・4歳カイセドクターは世代上位の一頭。どんな馬場や展開でも大崩れせず、この相手でも通用可能だが、良さが出るのは少し息の入る力勝負のほうか。30秒台になるとさすがに速く、前走同様に入着級、ここは障害を崩さないことに重きを置くのでは。

・A2格付けのココロノタカラだが、軽馬場は何より割り増し材料。相手強化でまずは障害スムーズが条件となるが、ここまで軽くなれば警戒が必要か。昨季オープンまで経験しており、格負けはない。切れ味では前の組を上回り、連穴。

フレイムゴールドは、前走も勝った二走前も障害のカカリがいま一つ。格上相手、時計も速くなるここでは少し厳しい。5歳シーズンの昨季は苦しんだとはいえ、まだ上も望める馬だが、現状ではどうか。A2同士に戻ってからか。

(2021/5/22)


5月22日(土)

10R 20:10

  つつじ特別  A2-1組

主力対等
馬   名  性齢  重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
   ジェイカトレア 牝5  640 藤野 平田 卯月B1混   カーネーG3 
   アフロディーテ 牝6  640 西 謙 西 弘 ミスバシA2  カーネーG3 
 ゴールドハンター 牡4  650 金田 金田 水晶特別B1  すずら4歳 
 ハクタイホウ 牡10  660 赤塚 久田 A2混合   菖蒲A2決混 10
 ミノルシンザン 牡6  660 阿部 大友 A2混合   菖蒲A2決混 
 ノエルブラン 牡7  660 島津 槻舘 卯月B1混   春駒OP混  
 ヤマトタイコー せ4  650 菊池 久田 ミスバシA2  すずら4歳 
   カネゾウ 牡10  660 渡来 久田 卯月B1混   春駒OP混  

★ポイント★

前開催の現級特別からは2頭だけ。そのほかは、世代戦を使ってきた4歳、限定重賞帰りの牝馬、格上との混合から自己条件に戻る組が、それぞれ2頭。魅力も弱点も持った顔触れで比較困難、天気も微妙。どこを重視するかだが、用無しの馬はいない。決め打ち必要。

ミノルシンザンの前走は、前半から出して行き流れに乗り、障害も一腰。中身は相当に濃く、確実に上向いて好調。当然ここも争覇圏だが、時計が速くなると入着止まりのケースも少なくなく、前走の翌日から速い状態が続いている馬場に対応できるかがカギに。

・前走は人気を裏切ったハクタイホウだが、障害で止まって返事せずの大敗は、本馬にはままあること。単にカカリだけの問題で、即巻き返した記録も過去多数、過度の評価下げは禁物。再度の不安はあっても人気落ちならかえって妙味、改めて注目。

・下りての切れ味は現役最上位級のゴールドハンター。課題の障害に重点では遅れ差しの形にならざるを得ないが、詰めて行けるか、詰めて行って上がれるか。素質断然、障害スンナリなら一気に突き抜けて圧勝まである。あとは信頼度と見合うかオッズと相談。

・前走のヤマトタイコーは障害で止まったが、勝ち馬を追い掛けて行き息が入らなかった分もあったか。ダービー2着など昨季躍進したが、高いレベルで急がせる経験はまだ少ない。二走前を見ても古馬相手のほうが競馬はしやすく、前々から一腰なら小差。

アフロディーテは得意の障害が引き続き安定してデキ上々、牡馬相手でもA2なら互角以上に戦えるだけの地力もつけた。ただ、牝馬にしては力勝負を好むタイプで、切れ一歩。ここも崩れないが、軽くなるとジリっぽさが前面に出てしまうかもしれない。

ジェイカトレアは前走重賞3着。障害も修正され、もう一段上へ行くための足掛かりをつかんだが、ここは相手強化。今季初戦だった二走前とはデキが違うだろうが、あまり速い流れも好まないし、まだ試金石の段階か。

ノエルブランの前走は一気に2クラス上がったような相手、格上の同型馬には最初から喧嘩を仕掛けなかったが、障害スムーズで4着とデキは良い。自己条件に戻り、軽めの荷物と馬場、好走できるだけの条件は整っている。粘り込み警戒。

・昨季オープンまで経験したカネゾウも現級に戻れば差は小さいが、障害でやや手間取っている現状。軽馬場自体は悪くないが、前半にあまり無理したくない。久田厩舎三頭出し、ここはまず障害重点で、主戦の赤塚に戻してからか。

(2021/5/21)


5月17日(月)

10R 20:05

  とかち皐月賞  3歳 別定

波乱含み
馬   名  性齢  重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
   アバシリサクラ 牝3  590 渡来 金田 B3-6    B3-6   
 タカナミ 牡3

 610 船山

金山 B3-1    B3-4   
 カイセキングオー 牡3

 600 西 将

坂本 B4-3    B4-2   
   ネオキングダム 牡3  620 阿部

坂本

B2-2   10 B2-1   6
 シュトラール 牡3

 600 藤本

松井 イレネーG1  B4-7   
   ミソギホマレ 牝3  590 長澤 坂本

B3-6   

B3-6   
   オーシャンウイナー 牡3  630 菊池 中島 3歳A-1 

イレネーG1 

 リアンドノール 牡3  600 藤野 松井 B4-7    B4-9   

★ポイント★

3歳の一冠目、ばんえい大賞典は五開催後の8月1日。ここと、二開催後のとかちダービーが世代限定のステップレースとなる。重賞勝ち馬が3頭出てきたが、レベルが高くなく、勝ち馬がコロコロ変わる世代で、確固たる主役は不在。重量差もあり、この時期の3歳は格より調子を重視か。波乱含み。

・イレネー記念馬オーシャンウイナーが今季初戦を迎える。3連勝で一気に頂点に立った成長力、荷物が増えても我慢が利きそうで、将来性はやはり高い。ただ、使った馬との差はあるだろうし、ここはハンデもある。それを跳ね返せるほどには抜けていないか。まず一度使ってからでは。

・翔雲賞の勝ち馬タカナミは二戦目で障害を修正したが、流れに乗らずタメて行ったもので、詰めた時の不安はまだ残る。末に我慢が利かない面はあっても切れ味上位で軽馬場はプラスに出そうだが、うまく噛み合うかどうか。半信半疑。

・ナナカマド賞を制したアバシリサクラだが、その後が案外。前走は障害重点、後方でタメて障害自体はまとめたが、下りてから止まるシーンが昨秋以降は目につき、持続力に課題。馬体が増えておらず、成長力に不満、一変までは。

ネオキングダムは重賞で2着三回と世代屈指の実力馬だが、B2古馬相手とはいえ今季の内容がいま一つ。昨季に示した安定感では一番、同世代相手なら大崩れはないだろうが、決め手不足。重量差もあり、ここは切れ負けの恐れも。

ミソギホマレは障害巧者、追っての味もあるが、今季二戦は後方から障害を上げるだけの競馬。荷が張って良さが出そうな馬だが、まだ途上の段階か。前崩れなら浮上の余地はあるが、いずれにせよ阿部に戻ってからか。

・直近の動きが良いのはカイセキングオー。ヤングCS同様に緩んだ前走を見ても、終いのひと押し課題だが、一旦は抜け出したようにデキは上々。乗り替わりをどう見るかだが、11月の産駒特別を制した際も西将だった。重量は有利で。

シュトラールはメンバー最多の7勝、実績上位馬を退けた星もあるが、重賞では4着が最高。ただ、それだけにB4格付けにとどまり重量有利、軽馬場も合う。使っての上積みも見込めるし、ここならチャンス十分。力差はなく、一発注。

リアンドノールは障害でのヒザの甘さが残るが、切れ味はなくても下りてからの末はしっかり。それほど行く馬がいないここは、単騎逃げの形も可能、展開面での狙いは立つ。先に下ろせばそう止まらず、一腰なら粘り込みも。

(2021/5/16)


5月16日(日)

10R 20:10

  さつき特別  3歳以上 オープン

順 当
馬   名  性齢  重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
   キョウエイリュウ 牡4  670 船山 村上 スプリング  すずら4歳 
 ミノルシャープ 牡7  680 島津 大友 スプリング  オッズパG2 
 アオノブラック 牡5  690 藤野 金田 スプリング  オッズパG2 
 アアモンドグンシン せ6  680 渡来 小林長 スプリング  春駒OP混  
   ゴールデンフウジン 牡7  680 西 将 山本 青葉A1混   オッズパG2 
   キタノユウジロウ 牡6  680 菊池 村上 スプリング  オッズパG2 
 メジロゴーリキ 牡7  680 西 謙 松井 スプリング  オッズパG2 
   マツカゼウンカイ 牡7  680 藤本 松井 スプリング  オッズパG2 
 メムロボブサップ 牡5  680 阿部

坂本

スプリング  オッズパG2 

★ポイント★

今季二戦を消化した一線級。結果と内容を受け、二開催後6月20日の北斗賞も見据えつつ、それぞれが課題と思惑を持って臨む一戦。日曜夕方から雨予報で今週も速くなりそうだ。5歳二強で順当か、一角崩しがあるか。

アオノブラックは完璧な2連勝。重賞を一つ勝ったことで、今後は賞金ハンデを考慮し、特別での勝負度は下がってくるだろうが、ここは極端に緩める場面でもない。10キロ加増程度ならそう影響はなく、3連勝も十分。

メムロボブサップは前走も障害で一旦止まったが、すぐに二腰で越えて内容的には良化、特別変わりなら一腰可能。得意の軽馬場、アオノに10キロもらう今回は結果も欲しいところだろう。先に下りて押し切りたい。

・前走のキタノユウジロウはテンに置かれたが、道中で押し上げ、2番手で下ろしての3着。十分の内容だったが、スピードと切れ味勝負ではやや分が悪いのもたしか。今回は前走以上に道中速くなりそうで、位置取りカギ。

・緒戦から素軽さ目立つメジロゴーリキ。こちらもあまり速くなってほしくないタイプだが、デキは昨春より数段上と見ていい。特別変わりでも、障害のカカリが安定している今なら少し動かして行けそう。ここも上位圏内。

ミノルシャープは昨秋以降、終い詰まる場面が目立つのが気がかり。体調は戻っているように思えるが、まだ精神面で我慢が利かないのか。この荷物で軽馬場、本来は止まるはずがない条件、北斗賞に間に合わせたい。

・今季二戦は障害で苦戦しているアアモンドグンシンだが、速い流れを追い掛け過ぎた面もあったか。上りで止まると返事をしないが、過去二年は三戦目から反応良化。今回は障害重点となりそうだが、前進を示したい。

・4歳キョウエイリュウは上々の滑り出し。松田が復帰してくるであろう次開催の世代戦(ライラック賞)からが本当の勝負、そこまで崩さないことが第一目標だが、軽馬場適性では6歳以上馬より上か。上位食い込みも。

・嵌った際の怖さは常にあるゴールデンフウジンだが、障害に手間取っている現状ではどこまで。特別変わりで荷物が軽くなるのは歓迎だが、それでも不安が残り、狙いが立つのはもう少し良化を示してからか。

マツカゼウンカイは二戦とも後方からの競馬。それでいながら障害で大苦戦しており、デキに不満。使いつつの良化待ちで、ここも障害重点となるだろうが、まずは修正してから。少し時間が掛かりそう。

(2021/5/15)


咲き誇れ! 春の女王は軽やかに―。

5月9日(日)

10R 20:10

  第14回 カーネーションカップ (BG3)  3歳以上牝馬 別定

三つ巴
馬   名  性齢  重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
 ミスタカシマ 牝6  690 菊池 槻舘 陽炎特別   スプリング 
   ナカゼンダッテ 牝5  660 金田 西 弘 B2-2    B2-1   
   ペーパンヨシヒメ 牝7  660 船山 小林勝 B3-1    B3-2   
   ジェイカトレア 牝5  670 藤野 平田 スター5歳  卯月B1混  
   ヤマノホシ 牝9

 660 松本

長部 蛍の光賞A2  B2-3   
 アフロディーテ 牝6  670 西 謙 西 弘 陽炎特別   ミズバシA2 
   フォルテシモ 牝4  650 阿部 坂本 クリス4歳  B2-3   
 マオノクイーン 牝5  660 村上 松井 蛍の光賞A2  B1-3混  6
 シンエイボブ 牝7  660 藤本 久田 陽炎特別   水晶特別B1 
10  アバシリルビー 牝4  650 西 将 金田 B2-1    B2-1   

(別定:オープン=690キロ、A1=680、A2=670、B1・B2=660。4歳10キロ減)

 

★ポイント★

重賞に再昇格して二年目。2月のヒロインズカップと大きく異なるのは、昨季より降級の馬も少なくないクラス再編成直後で、重賞とはいえ荷物に関しては全馬経験済みの点。昨年は雨馬場で1分33秒台の高速決着、そこまでではないにせよ、日曜は一雨ある予報も出ており、今年も少し速くなりそう。

ミスタカシマの前走はスタート直後に躓いて競馬にならなかったが、それでも一度使えた分、取消明けで年度初戦だった昨年より臨戦過程は上との見方もできる。その昨年は障害でヒザを折りながらも2着まで押し上げたように地力断然、雨は要らないが、一腰で上がれば貫録を示せる。ハンデはもう仕方ない。

アフロディーテの昨季はヒロインズC連覇こそ成らなかったが、牝馬随一の登坂力を武器に、厳しい5歳シーズンでもほぼ崩れず、力感を大きく増した。流れが落ち着いたほうがレースはしやすく、馬場次第では切れ負けする恐れもある条件だが、それでも増量は好材料。ここも勝ち負け可能。

・一昨年のオークス馬ジェイカトレア。前走は障害で手間取ったが、本来は巧者の部類で、叩いて上向けば修正も可能か。世代牝馬重賞完全制覇の一方で、牡馬あるいは年長馬相手には結果を出せていないが、経験は積んできた。まだ強くなる余地はあり、今季は違う姿を見せたい。ここは障害一腰が条件に。

・昨年のオークス馬アバシリルビーは、増量と相手強化で不振に陥っていたが、年度が変わった二走前は障害一腰、前走も二腰ではまとめており底は脱した。末脚不満で良化途上、60キロ増と厳しいが、潜在能力は高く、軽馬場になった際に一番プラスが大きいのはこの馬。無理筋を承知での大穴なら。

・前走のシンエイボブは障害で苦労したが、久々の影響か道中から力みが見られたもので、一度使われ少しタメが利けば修正可能だろう。12月の準重賞勝ち、牡馬相手にも善戦するなど昨季充実。ヒロインズC時はオープン格付けだったのが3クラス降級して660は相当有利で、少し湿ればなお良い。絶好機。

マオノクイーンの三走前、4歳シーズン牝馬が720で特別を勝ったのは評価できる。自分のペースを崩さなければ障害は安定しており、750のヒロインズCでも一腰だった。660程度なら全く苦にせず、末脚もしっかり。手替わりもあって人気の盲点となりそうだが、昨季7勝の成長株、穴に一考。

・昨年3着のヤマノホシは、行って上げて、どこまで粘れるかという競馬に徹するのみ。9歳でも元気で、馬場次第では昨年同様に直行の可能性もあり、見せ場は作れそうだが、さすがにスピードが落ちてきた印象はあり、入着級か。あくまで後続にミスがあった際。

フォルテシモは詰めて行っても上げられるだけの障害力があり、増量もそう気にならないが、ややジリっぽく、切れ味勝負では分が悪い。立ち回りひとつで善戦可能、先に下ろして慌てさせたいが、まだ世代牝馬重賞しか経験がなく、上位陣とは地力の差がある。それが叶うかどうか。

ナカゼンダッテは昨年覇者ナカゼンガキタの全妹。一瞬の切れ味はあり、軽馬場も歓迎だが、あくまで障害をまとめることが前提。前二走、その障害で苦戦している現状ではどこまで。増量のここで一変を望むのは難しいか。

ペーパンヨシヒメは今季二戦スムーズな競馬ができており、調子は良さそうだが、7歳にして重賞初挑戦。特別すら数える程度しか経験がないだけに、ここではさすがに家賃が高いか。次の自己条件が狙いとなろう。

(2021/5/8)


5月8日(土)

10R 20:05

  菖蒲特別  A2・B1決勝混合

波乱含み
馬   名  性齢  重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
   サダノワークス 牡11  650 西 謙 西 弘 B1-3混   B1-1   
   オレノタイショウ 牡6  650 藤本 久田 水晶特別B1  B1-1   
   フナノダイヤモンド 牡6  650 船山 西邑 B2-2    A2混合  
 プレザントウェー 牡8  650 村上 久田 B1-3混   B1-1   
 ミノルシンザン 牡6  660 金田 大友 ミスバシA2  A2混合  
   アアモンドヒューマ せ8  660 西 将 大友 ミズバシA2  A2混合  
 ハクタイホウ 牡10  660 赤塚 久田 ミスバシA2  A2混合  
 センリョウボス 牡7  650 阿部 坂本 水晶特別B1  B1-1   
   サカノダイヤ 牡5  650 舘澤 田上 水晶特別B1  B1-1   
10  ココロノタカラ 牡7  660 渡来 鈴木 卯月B1混   A2混合  

★ポイント★

混合の決勝なら、やはり上のクラス重視が基本。特別変わりとはいえ、20キロ増の時期だけに全馬そう気にならないが、流れと時計は予選と異なる可能性。そこで着順が変わるか、B1組が割って入れるかどうか。

ハクタイホウは前走惜敗だが、10キロ軽い実力馬に最後差されただけ。自分でレースを作っての濃い内容で、叩かれ主戦に戻り、さすがの地力を示した。障害のカカリで時折りポカがある点には常に留意が必要だが、ここなら力は一枚上。

ココロノタカラは、平場で軽馬場だった前走とは条件が違うが、昨季末の内容からは660キロ程度なら何ら問題なく、そう割り引く必要もないか。体は減っていないほうが良いが、こちらも実績上位、引き続き勝ち負け可能。

・昨季終盤から地力強化を示しているミノルシンザンは、時計は速くなり過ぎないほうが良く、特別変わりはプラスに作用しそう。今季二戦はいずれも5着だが、少し時計が掛かれば馬券圏内に間に合う計算が成り立つ。要注意。

・同厩アアモンドヒューマも同じようなタイプだが、前半急がせたくない意識はこちらのほうがより強いか。特別変わりとはいえ、660くらいではまだ少し速いかもしれない。障害はまとめており、デキは良さそうだが、流れがカギに。

フナノダイヤモンドは課題の障害もまとめ、昇級の前走でも見せ場を作ったようにデキ上々。特別で増量、前走より少し馬場も重くなり試金石だが、ここをクリアなら今季はさらなる飛躍が期待できる。切れ味では互角。

・B1の予選は上がりも掛かり、やはり内容的には少し下。オレノタイショウはしぶとく歩き、勝ちっぷりは悪くなかったが、速い脚には欠ける馬。相手強化のここでは歩き負けしそうで、どこまで食い下がれるか。

・前走2着プレザントウェーはテンに少し置かれるが、道中で押し上げて行く形を作れるだけに、久々となる特別は存外悪くない。ハナに行けず好位差しでも崩れないようになってきたし、前々から流れ込みの可能性も十分。

センリョウボスは二走前はゴール前で詰まり、前走は障害でヒザを折るなど乱れを見せながらも着差はそうなく、力量的にはここでも上位級。三走前の昨季末A1特別勝ちもこの組み合わせなら威張れる実績、馬体が戻れば怖い。

サカノダイヤの近二走はタメて障害一腰から後半につなげているが、まだ自力勝負を仕掛けるまでの段階ではないか。相手強化、前走より締まった流れとなりそうなここで上位進出を望めるのは、よほどの前崩れがあった際。

サダノワークスは11歳でも元気なところを示している今季二戦だが、下りてからジリっぽく、この相手では切れ負けしそう。自己条件ではチャンスもありそうだが、格上相手でどこまで我慢できるか。入着級。

(2021/5/7)


桜の下、今季最初の栄冠をつかむのは!?

5月2日(日)

10R 20:10

  第15回 ばんえい十勝オッズパーク杯 (BG2)  4歳以上選抜 別定

順 当
馬   名  性齢  重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
 ミノルシャープ 牡7  720 島津 大友 ばんえいG1  スプリング 
   コマサンエース 牡5  710 金田 金田 スター5歳  青葉A1混  
   ダイリンファイター 牡5  700 赤塚 小林長 スター5歳  ミズバシA2 
 アオノブラック 牡5  720 藤野 金田 スター5歳  スプリング 
 メジロゴーリキ 牡7  720 西 謙 松井 ばんえいG1  スプリング 
   キタノユウジロウ 牡6

 720 菊池

村上 ばんえいG1  スプリング 
   ゴールデンフウジン 牡7  720 村上 山本 陽炎特別   青葉A1混  
   コマサンブラック 牡5  710 西 将 金田 スター5歳  青葉A1混  
 メムロボブサップ 牡5  720 阿部 坂本 スター5歳  スプリング 
10    マツカゼウンカイ 牡7  720 藤本 松井 陽炎特別   スプリング 

★ポイント★

昨年度の収得賞金順の編成で、5歳馬が半数を占める、古馬重賞としては珍しい組み合わせ。その中ではやはり世代二強が抜けており、そこに年長馬がどう絡むか。雨が降らなくても馬場は少し軽め、流れはそう緩まず1分40秒台も。スピード必要。

・開幕戦圧勝のアオノブラック。とにかく障害が安定しているのが強みで、安心して見ていられる。これまでの重賞5勝は全て冬馬場で、力勝負でさらに良さが出る馬だが、時計も持っており、死角は小さい。連軸有望。

・前走はヒザを折るなど障害で手間取ったメムロボブサップだが、尾を引くものとは思えず、即修正して不思議ない。二走前が示すように、アオノと同重量なら、スピードで上回る可能性も当然あり得る。再注目。

メジロゴーリキの前走は、1トンを使ったダメージも感じられず、スムーズな競馬で2着と上々の滑り出し。ここもそうは追い掛けて行かないだろうが、少し上がりが掛かれば長い脚を使える強みが活きる。時計次第。

・障害の感覚は戻ったミノルシャープ。過去二年の当レースは初戦より着順を落としているが、本格化を経た今季は違う結果も示してくれよう。復帰後は下りてから詰まる場面も多いが、使った上積みでひと押し利けば圏内。

キタノユウジロウの前走は、障害も無難にまとめて悪くない内容だったが、下りた時点で前はすでに残り20。重賞変わりとはいえ、まだ荷物の軽いここで流れに乗った競馬ができるかどうか。狙いはもう少し先か。

・追加参戦のゴールデンフウジンは、1年4ヶ月ぶりの重賞。切れ味を活かせるこの荷物なら本来は楽しめるところだが、カカリが悪く障害で苦戦した前走を見ると、さすがに手が出ない。馬体とデキを戻すことが先決。

マツカゼウンカイの前走は行き脚がつかず、障害もサッパリで、レース間隔の開いた影響が大きかったか。デキ戻れば力差は意外と小さいが、上積みを見込んでも、増量となるここで一変までは。少し様子見。

コマサンエースは六走前の世代特別を逃げ切ったが、アオノと50キロ差、メムロに至っては70キロ差あってのもの。10キロ差の二走前は形を作らせてもらえなかったように、二強相手、さらに年長馬も加わるここでは。

ダイリンファイターはA2格付けで20キロもらいだが、やはり二強のプレッシャーが強く、これまでの重賞では結果を出せていない。先に抜けたとしても決め手で見劣るし、入着級以上の評価は? 次の自己条件は狙えるが。

コマサンブラックが昨年8月の世代特別でメムロを差し切った際は30キロ差。10キロ差では足りない力関係だが、上記二頭と違うのは、少し下げた位置からの競馬となること。前走もよく伸びており、展開が向いた際の複穴なら。

(2021/5/1)


4月25日(日)

10R 20:15

  青葉特別  A1混合

力接近
馬   名  性齢  重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
   ジェイエース 牡5  670 阿部 坂本 アクアマリ  スター5歳 
 コマサンエース 牡5  670 金田 金田 とかちえぞ  スター5歳 
 ウンカイタイショウ 牡7  670 渡来 久田 アクアマリ  陽炎特別  
   ゴールデンフウジン 牡7  680 村上 山本 アクアマリ  陽炎特別  
 インビクタ 牡5  670 藤本 松井 ポプラ賞G3  スター5歳 
 コマサンブラック 牡5  670 島津 金田 ポプラ賞G3  スター5歳 
   コウシュハレガシー 牡6  670 藤野 平田 オープン-3  A1-2混  

★ポイント★

少し重めにも映る今季の馬場だが、日曜は雨予報。気温も土曜から一気に下がり、ここは軽くなりそうだ。先行馬が揃い速めの流れも予想されるが、展開をどう読むか。少頭数でも点数を絞るのは難しい。

ウンカイタイショウは毎年春先の成績が良く、ここなら力も上位。テンから行ける馬ではなく同型との兼ね合いカギだが、この荷物で軽馬場になれば、刻まずに先行の形も作れる。以前より終いの脚に味が出てきたし、前々から上位濃厚。

・切れ者ゴールデンフウジンは、唯一のオープン格付けで他馬より10キロ重いとはいえ、自身100キロ減は大きなプラス材料。休催期間中に転厩し、まずは気配注目だが、開幕週は滅法強く、ここで一変も十分。障害一腰ならまとめて面倒。

・スピード上位は5歳コマサンエース。昨季は大きく力をつけ、重量差があったとはいえ世代二強を封じた五走前が出色。軽くなれば思い切って行けるし、この荷物だけに、下りてしまえばそうは止まらない。粘り込みに注意。

・同厩コマサンブラックも時計は持っており軽馬場は悪くない。昨季は世代オープン勝ちを含め9勝と充実、まだまだ強くなる。障害への不安は小さく、末も歩けるだけに、先行勢と差のないところで下りられれば、上位肉薄も可能。

インビクタはオープンに上がった昨季末、一線級相手の厳しい流れでは苦しかったが、障害は安定していたし、ここなら差は小さい。二走前のポプラ賞でもよく踏ん張っていたように、以前ほど止まらなくなった。同型捌けば。

コウシュハレガシーは昨季1勝にとどまり、5歳シーズンの厳しさを味わったが、障害力だけではなく切れ味を示すシーンもあり、成長は十分に感じられた。ただ、流れが落ち着いたほうが良さが出そうで、あまり速くなってはほしくない。

ジェイエースの昨季は転厩もあったが、秋以降は崩れなかったのが地力強化の証し、5歳世代の三役級で力は十分。あとは、時計を持っているとはいえ、本質的にはヘヴィな競馬が合うタイプで、流れがマッチするかどうか。

(2021/4/24)


4月23日(日)

10R 20:10

  スプリングカップ  3歳以上 オープン

大駆警戒
馬   名  性齢  重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
 アオノブラック 牡5  680 藤野 金田 ポプラ賞G3  スター5歳 
 メムロボブサップ 牡5  680 阿部 坂本 ポプラ賞G3  スター5歳 
 マツカゼウンカイ 牡7  680 藤本 松井 アクアマリ  陽炎特別  
 アアモンドグンシン せ6  680 渡来 小林長 オープン-3  A1-2混  
   ミスタカシマ 牝6  660 船山 槻舘 とかちえぞ  陽炎特別  
   キタノユウジロウ 牡6  680 菊池 村上 とかちえぞ  ばんえいG1 
   メジロゴーリキ 牡7  680 西 謙 松井 とかちえぞ  ばんえいG1 
   キョウエイリュウ 牡4  670 村上 村上 ポプラ賞G3  クリス4歳 
 ミノルシャープ 牡7  680 島津 大友 とかちえぞ  ばんえいG1 

★ポイント★

オレノココロとコウシュハウンカイが引退、ホクショウマサルとセンゴクエースは待機し、新味のある組み合わせだが、初日から好メンバーが揃った。次週5月2日のばんえい十勝オッズパーク杯、さらには今季の上半期を占う開幕戦。

・世代八冠馬メムロボブサップにとっては、高重量への対応がいよいよ本格的に求められるシーズンとなるが、年度変わりからしばらくは持ち前のスピードが活きよう。ここと次走の内容次第では、年長馬が相手でも上半期の主役としての扱いが必要となる。

・5歳二強の一翼アオノブラックは、世代三冠こそメムロに譲ったが、古馬混合重賞をすでに2勝、今季はさらに大きく飛躍する。もう少し荷が張ったほうが良さが出る馬で、次の重賞が目標となるだけに勝負度微妙だが、まず崩れまい。ここも上位争い。

・ばんえい記念で2着となるまでの成長を遂げた昨季のキタノユウジロウ。帯広記念3着も含め高重量戦への適性を示したが、荷物の軽い春先だと逆に切れ負けする怖れはある。1トンを使ってきた後だし、緒戦から全開と行くか。まずは気配注目。

ミノルシャープは昨季後半こそ結果を出せなかったが、重賞3連勝でグランプリをも制した地力は本物。ハンデがリセットされる年度変わりを切っ掛けに再浮上を目論む。元来スピード勝負は得手だし、この開幕戦は二年連続2着で、ここ特注。狙い目。

アアモンドグンシンの昨季は、脚部不安もあり順調さを欠いたが、年度末の2連勝で復調をアピール。相手関係は一気に強化されるが、本来ならこのレベルで戦うべき重賞4勝の実力馬が反攻を期す今季。680キロなら自身動きやすいし、要注意。

・昨季後半は重賞勝負が明白だったメジロゴーリキ。年度が変わり、同じパターンになるとは限らないが、やはり高重量戦のほうが合うようになってきたし、使ってから良化を示すタイプ。切れ味勝負では分が悪いし、まずは障害重点で、次か。

・牝馬ミスタカシマは、昨季ぶっつけで臨まざるを得なかった次開催5月9日のカーネーションカップが当面の目標。まず使うことが重要で、ここはそれほど勝ち負けを意識した競馬とはなるまい。内容に注目したい一戦。

・昨季を勝利で締めくくったマツカゼウンカイは、馬体がガタっと減ることも少なくなり、充実期に入った印象。今季はもう一段階上を目指したい馬で、ここは相手が揃ったが、下りての決め手もあるし、障害天板で止まらなければ複穴。

・4歳キョウエイリュウは強い世代の二冠馬。テン乗りでもあり、少し慎重な形にはなりそうだが、670なら競馬はしやすい。まずは7月の柏林賞まで順調に行くことが第一目標となるが、現時点で一線級相手にどれだけ動けるか注目。

(2021/4/22)


すべてはこの日のために。二強の最終決戦!

3月21日(日)

9R 17:25

  農林水産大臣賞典 第53回 ばんえい記念 (BG1)  4歳以上 定量

小波乱
馬   名  性齢  重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
 メジロゴーリキ 牡7  1000 西 謙 松井 チャンピG2  とかちえぞ 
   シンザンボーイ 牡10  1000 西 将 鈴木 ウィナーズ  オープン-3 
   ミノルシャープ 牡7  1000 島津 大友 チャンピG2  とかちえぞ 
   キタノユウジロウ 牡6  1000 菊池 村上 ウインター  とかちえぞ 
 センゴクエース 牡9  1000 長澤 槻舘 然別賞    ウィナーズ 
 コウシュハウンカイ 牡11  1000 藤本 松井 チャンピG2  とかちえぞ 
   カンシャノココロ 牡10  1000 藤野 鈴木 ウィナーズ  アクアマリ 
 オレノココロ 牡11  1000 鈴木恵 槻舘 然別賞    チャンピG2 
 ホクショウマサル 牡10  1000 阿部 坂本 ウィナーズ  とかちえぞ 
10    ソウクンボーイ 牡11  1000 村上 西邑 A1-2混   オープン-3 

※騎手変更:4番キタノユウジロウ 松田→菊池

★ポイント★

まずは巨星二騎に敬意と感謝を。天馬に並ぶ四勝目で大団円か、六度目の正直で悲願達成か。

再び天下布武の野望を抱く前王者。重病みを乗り越え今年も挑む31連勝馬。後継者の座を奪わんとする7歳馬。役者が揃いに揃って今年はフルゲート。最高の一戦に、ファンは二年ぶりの拍手で応える。

オレノココロは当レース[3-1-0-0]とほぼ完璧で、高重量戦での強さは群を抜いている。前走は障害で手間取ったが、障害で止まっても届く位置で下りられている過去四年。一走挟まなかったのは、陣営の自信と受け止めたい。史上最多の重賞25勝を誇る最強馬が、スーパーペガサスに並ぶ四度目の頂点へ。

コウシュハウンカイは、三年前に驚愕の一腰、昨年は一旦30m近いリードを作った登坂力に翳りはない。最後の勝負へ向け万全の臨戦過程、今年もトップ抜けが可能か。いつも残り20からが長いが、稀代の障害巧者への餞に天が味方。恵みの雨がゴール後に嬉し涙へと変わる。

センゴクエースは、一気に押し切った一昨年、猛追を見せた昨年と、過去二回とも下りてから止まっておらず、オレノを後ろから差せる可能性のある唯一の馬。近走からは障害で苦労しそうだが、大臣賞二度目の騎乗となる長澤幸太がどこで下ろせるか。

・今季の重賞では苦戦が続くホクショウマサルだが、連勝が続く中で納得できる負け場を求めて参戦した昨年より準備は整っている。テンの反応が悪い馬で、第二障害よりもむしろ第一障害がカギとなりそうだが、昨年は見せ場タップリの3着、今年も侮れない。

ミノルシャープは重賞3連勝を飾った夏までと、一頓挫あった後の秋以降の落差が激しい。上向いているのはたしかとはいえ、良化途上の現在では厳しそうだが、それは百も承知で果敢に初挑戦してきた。夏の王者の誇りは失われていない。

メジロゴーリキは、900キロで障害一腰、終いまで歩き切った帯広記念の内容が出色。ダービー・天馬賞を制し、将来を嘱望されてきたエリートが、高重量戦で真価を発揮しつつあり、初の1000キロでも対応できよう。頂点を狙うだけの資格は十分にある。

・今季は経験重視かと思えた明け6歳のキタノユウジロウだが、臆さず一線級へ挑んできたことが実となり、3連勝でここへ臨める。もちろん初めての荷物だが、890の帯広記念の内容も良く、高重量戦への適性を示している。初挑戦だけに馬場が軽くなるのも悪くない。

カンシャノココロは、テンに遅いのと速い脚がないのがウィークポイントだが、この条件ならさほど問題とならない。転厩後に再浮上、前走完勝でデキだけなら一番。ファンの多い馬で、声援に後押しされて上位を目指す。

・同厩舎同馬主のシンザンボーイは休養に入るプランもあったが、こちらもデキの良さから挑戦してきた。昨季には北見記念を制し、さらなる飛躍も期待された今季だが、荷が張ると障害で乱れることが多く、1000キロでどこまで動けるか。

ソウクンボーイもここがラストラン。2歳時にヤングCSを制した後も息長く活躍、消耗戦となった際に上位浮上可能なしぶとさも見せている。今季は障害で苦戦するシーンが増え、ここも厳しい戦いとなりそうだが、昨年の5着以上を目指したい。

(2021/3/20)


次代の主役へ、激戦必至の超ハイレベル戦!

3月13日(土)

10R 19:30

  第42回 ポプラ賞 (BG3)  4歳・5歳 別定

大駆警戒
馬   名  性齢  重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
 メムロボブサップ 牡5  830 阿部

坂本

スピードス  チャンピG2 
 カイセドクター 牡4  760 西 謙 坂本 如月特別A1  A1決勝  
   ジェイカトレア 牝5  740 菊池 平田 ヒロインG1  チャンピG2 
   アバシリルビー 牝4  730 西 将 金田 白雪賞4歳  A2-1   10
 キョウエイリュウ 牡4  790 松田 村上 ダービーG1  白雪賞4歳 
   ゴールドハンター 牡4  740☆金田 金田 アメジスA2  A2-1   
 アオノブラック 牡5  820 藤野 金田 スピードス  チャンピG2 
   インビクタ 牡5  780 藤本 松井 オープン-2  ウインター 
 コマサンブラック 牡5  790 島津 金田 然別賞    ウインター 
10    コマサンダイヤ 牡4  780 鈴木恵 金田 菊花賞G2   ダービーG1 

★ポイント★

世代重賞勝ち馬に賞金上位馬を加えた、明け4歳と明け5歳それぞれのトップ5が激突する世代対抗重賞。近年屈指の層の厚さを誇る4歳を、古馬と伍して戦えるほどの5歳が重量差もある中で迎え撃つ。上位レベルは相当に高い。

・三冠馬メムロボブサップの前走は、古馬一線級もいる中でのハンデ頭という酷な条件で、着順は度外視できる。20キロ減で相手も変わり改めてだが、800キロの三走前も障害で苦しんでおり、荷物自体が現時点ではギリギリの可能性もある。慣れは見込め、持ち前の精神力で巻き返せるか。

アオノブラックは古馬相手の前走が圧巻で、次代の主役候補を強烈にアピール。メムロとの重量差は詰まるが、自身は同じ820だし、高重量戦への適性では上回り連勝機。下との差も、古馬重賞2勝の地力と充実度を思えば問題とはなるまい。昨年圧勝の舞台、センゴクエース以来となる連覇へ。

・五頭出しの金田厩舎、副将格はコマサンブラックか。今季9勝、オープンに入り荷物が増えた後も崩れず、前走は二番手グループとはいえ古馬相手に2着。天馬賞は7着だったが、晩成の良血馬が本格化を示し、そこからさらに地力が上がった印象。重量差を活かし上位を窺う。

インビクタは昨年の2着馬。二番手からの流れ込みで、他馬のミスによって恵まれたのはたしかだが、障害力を活かした結果だった。できれば先に下ろしたいが、そう楽な展開は望めず、速い脚がないだけに追い比べになるとやや見劣る。今年も着順は他馬次第で決まりそう。

・牝馬ジェイカトレアは前走4着と頑張ったが、勝ったアオノからは35秒差。障害で苦戦した馬が多かった中での浮上で、どこまで評価できるか。自身も止まってから腰を入れ直せていたように好調で、20キロ減ならもっと動けるが、それでも上位陣とは地力の差。前走以上は?

・馬券妙味は4歳勢の大駆け。ダービー馬キョウエイリュウは三開催ぶりだが、増量を嫌った側面もあり、極端に馬体が減っていなければ力は出せる。ハイレベル世代の二冠を制した能力の高さは疑いようがなく、これからまだまだ強くなる。一気の50キロ増は楽ではないが、タメて対応できれば一発十分。

・大賞典馬コマサンダイヤは早くにオープンに上がったことで重量面からレース選びが難しくなり、大賞典後は3戦しかしていない。力は十二分に足りるが、使っていないぶん状態が上がり切らない印象で、暮れのダービー以来となるここも割り引きが必要か。世代王者を狙う来季が本当の勝負では。

カイセドクターは前走こそ障害で手間取ったが、本来は巧者で、二走前と同じ760なら対応できる。欠点少なく、重賞6戦で2着二回、3着三回。キョウエイとの比較でいえば、勝った三走前の世代特別で10キロ差だったのが30キロ差に広がっており、重量有利。メムロがいるだけに乗り替わりは仕方なく、ここも小差。

・8月のはまなす賞でメムロを下しているゴールドハンターは、平場でヒザを折った後の増量でどうかだが、上と最大90キロ差は魅力。障害一腰から恐ろしく切れた二走前などを見ても、嵌った際には一番怖い。いくらか常識に掛かってきたとはいえ難しさが残る馬を、新人がどう御すか。

・オークス馬アバシリルビーは馬格もあり、スピードと切れ味が光り将来性十分だが、クラスが上がってからは苦戦が続いている。重量差があるとはいえ、自身が荷物に対応できていない現状ではどこまで。来季はさらに上も望める馬だが、そのための経験を積む場。

(2021/3/12)


覇者集い、王座統一戦! 

2月28日(日)

10R 18:25

  第42回 チャンピオンカップ (BG2)  4歳以上 選抜 別定

上位拮抗
馬   名  性齢  重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
   メムロボブサップ 牡5  850 阿部

坂本

ダイヤ5歳  スピードス 
 メジロゴーリキ 牡7  820 西 謙 松井 柏林馬事公  スピードス 
 ミノルシャープ 牡7  830 島津 大友 柏林馬事公  然別賞   
 アオノブラック 牡5  820 藤野 金田 ダイヤ5歳  スピードス 
   フェアリースズ 牝7  800 長澤 岩本 A1決勝   ヒロインG1 
 コウシュハウンカイ 牡11  830 藤本 松井 柏林馬事公  然別賞   
   オレノココロ 牡11  850 鈴木恵 槻舘 柏林馬事公  然別賞   
   ジェイカトレア 牝5  760 菊池 平田 ダイヤ5歳  ヒロインG1 

★ポイント★

レース名のとおり、今季の重賞勝ち馬にのみ出走権が与えられる一戦。多彩な顔触れで、最後にばんえい記念は残しているが、今季の総決算的な意味合いもある。肩掛けの重みを知る者が集い王座統一戦。

オレノココロ(帯広記念)

重賞で2着三回、3着二回と勝ち切れていなかったが、正月の大一番を力強く差し切り王者健在を示した。障害安定し、昨季以上のデキに映るが、今季はずっとハンデをもらっていた立場だったのが一転してハンデ頭。自身は歩けても、突き抜けられるかどうか。

コウシュハウンカイ(ばんえい十勝オッズパーク杯、岩見沢記念)

重賞2勝、ゴール前で詰まった帯広記念でも920キロで障害一腰と、屈指の登坂力に翳りは見られずますます盛ん。オレノより20キロ軽い状況は実に四年ぶりで、ここはチャンス到来。5歳勢の前半の出方カギだが、トップ抜けから押し切る勝ちパターンに持ち込める。

ミノルシャープ(北斗賞、旭川記念、ばんえいグランプリ)

重賞3連勝でグランプリをも制した夏の王者。前走も障害で手間取ったように、秋以降は結果が出ていないが、二走前や帯広記念などは決して悪い内容ではなかった。障害下からの感覚が合えば動けるだけのデキには戻ってきており、復活が待たれる。

メジロゴーリキ(北見記念)

二年前の当レース覇者。今季は大接戦となった北見記念を制し、帯広記念でも長く脚を使い僅差2着。力勝負を好む本格派がいよいよ本物になってきた印象。障害のカカリに課題がある馬だが、近走は乱れておらず不安は小さい。重量関係にも不満なく、勝ち負けに。

フェアリースズ(ヒロインズカップ)

三年連続の挑戦となったヒロインズカップで念願の重賞初制覇。第二障害直行で勝負を決めたレースも今季あったように、軽い競馬が合う印象だったが、荷物への対応力と成長を示した。とはいえ、前走とは相手が違い過ぎるここで入着以上を望むのは…。

メムロボブサップ(柏林賞、銀河賞、天馬賞)

4歳シーズンでも三冠達成、二年連続三冠という史上初の偉業を成し遂げた。この相手でも臆するところはないが、問題はハンデ。オレノと同じ850はいかにも厳しく、これもハンデを課せられる二週後のポプラ賞へ向け、荷物慣れさせる場と割り切ったとしても納得。

アオノブラック(ドリームエイジカップ)

世代戦ではメムロに三冠を許したが、ドリームACではメムロも古馬も一蹴。とにかく勝つ時の強さには目を瞠るものがある。まだ820とて楽ではないが、昨季のポプラ賞を圧勝したようにこの時期の重賞は合うし、荷が張って良さが出るタイプ、ここも互角以上の評価。

ジェイカトレア(クインカップ)

2歳シーズンの黒ユリ賞、3歳時のオークスに続き、世代牝馬重賞完全制覇。その一方で、牡馬あるいは古馬相手の重賞では通用していない。牝馬に関してはそれほどレベルが高くない世代で、この相手では重量差以上に力差がある。先の成長は見込め、経験の場に。

(2021/2/27)


2月21日(日)

10R 18:25

  ウィナーズカップ (準重賞)  4歳以上 選抜 別定

一角崩し
馬   名  性齢  重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
 ウンカイタイショウ 牡7  780 渡来 久田

柏林馬事公 10

スピードス 
   シンエイボブ 牝7  760 菊池 久田 ヒロインG1  スピードス 
 マツカゼウンカイ 牡7  780 藤本 松井 柏林馬事公  然別賞   
   カンシャノココロ 牡10  780 西 将 鈴木 中日スポー    オープン-2 
 センゴクエース 牡9  790 長澤 槻舘 柏林馬事公  然別賞   
   ミスタカシマ 牝6  760 鈴木恵 槻舘 柏林馬事公  ヒロインG1 
 ゴールデンフウジン 牡7  780 松田 今井 オープン-2  スピードス 
   シンザンボーイ 牡10

 770 西 謙 

鈴木 中日スポー  オープン-2 
 ホクショウマサル 牡10  790 阿部 坂本 柏林馬事公  然別賞   
10    アフロディーテ 牝6  750☆金田 西 弘 プロキオA1  ヒロインG1 

★ポイント★

今季の重賞勝ち馬は後節のチャンピオンカップへ編成され、ここは重賞未勝利で特別勝ちのある賞金上位馬の組み合わせ。G1馬4頭を含め、昨季以前には重賞勝ちのある馬が7頭と実力派が顔を揃え、注目の好カード。

・昨年の当レースを31連勝で制したホクショウマサル。前走は障害天板でヒザを折ったが、すぐに立て直しての快勝と好調。15キロ増で、仮に中腹で止まった際に返事ができるかがカギだが、再度ばんえい記念挑戦という話も出ており、ここはスムーズに上げたい。

センゴクエースも前走でヒザを折ったが、悪い時はそこで座り込んでしまう馬。腰を入れ直せたあたりがデキの良さで、さすがの伸び脚も見せた。本来は来週の重賞に出ていなくてはいけない実力馬、ここは慌てる必要はなく、障害修正して巻き返し。

・1月の金杯でホクショウと0秒9差だったマツカゼウンカイ。近走は障害でモタつく場面も見せているが、ここは主戦の藤本に戻る。少しタメ気味にはなりそうだが、重量面では多少有利になるし、馬場も合う。障害スムーズなら小差。

カンシャノココロは行きっぷりが良く、障害間で位置を上げる形を作れているように好調。相手強化とはなるが、流れが落ち着く特別変わりは自身悪くない。障害が安定しているし、しぶとい末脚を活かせればここでも十分に圏内。

・同厩舎同馬主のシンザンボーイは転厩で減った馬体がまだ戻り切らない。二走前などを見ても徐々に上向いてきているし、特別変わり歓迎、障害力も戻ってきたが、ややジリっぽい。この相手だと切れ味で劣りそうで、勝ち負けには恵まれる必要がありそう。

・先行力のあるウンカイタイショウだが、テンは速くなく、軽馬場で少し流れが落ち着くのが理想というクチ。ここは流れが合いそうだし、軽量戦を使った後での障害修正も見込める。以前より末も粘り強くなってきたし、三走前の再現狙う。

ゴールデンフウジンは荷物が増えてきた影響もあるのか、障害で手間取る場面が増え、持ち味のキレを活かせられていない。ただ、前走スピードスター賞を使った後で、軽量戦帰りの今井厩舎はやはり怖い。ここで一変の可能性も。

・ヒロインズCを経て牝馬が3頭参戦。いずれも相手強化だが、ミスタカシマは牝馬戦よりセックスアローワンスの分でもハンデがもらえる牡馬相手のほうが競馬がしやすい。障害一腰から歩き比べとなれば、この相手でも互角の評価可能。

アフロディーテは障害巧者でそう崩れないだろうが、二走前まではA1だった。ここは相手強化、展開の作り方が難しく、テン乗りもプラスとは言えない。最軽量だけに前々から見せ場を作りたいが、どこまで。

シンエイボブは今季成長、ヒロインズCも悪い内容ではなかったが、さすがにこの相手だと地力で見劣る。前半タメて末を活かす形、760なら自身動きやすいが、あくまで展開がハマった際だろう。

(2021/02/20)


3歳牝馬激突、若き女王は!?

2月14日(日)

10R 18:25

  第46回 黒ユリ賞 (BG2)  3歳牝馬 定量

波乱含み
馬   名  性齢  重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
   サクラヒメ 牝3  640 中山 今井 A-2   10 A-2   
   ミススマイル 牝3  640 赤塚 小北 B-1    B-1   
   ホクセイサクラコ 牝3  640 西 謙 今井 A-2    A-1   
   ジェイマリア 牝3  640 藤本 今井 A-2    A-1   
 アバシリサクラ 牝3  640 島津 金田 A-1    A-1  取消
 シンデレラナイト 牝3  640 西 将 鈴木 A-1    A-1   
   ミラクルクイーン 牝3  640 松本 坂本 A-4    A-1   
 ニュクス 牝3  640 藤野 松井 A-2    A-1   
 ミソギホマレ 牝3  640 阿部 坂本 A-1    A-1   
10  イオン 牝3  640 鈴木恵 槻舘 A-1    A-1   

なかなか序列が定まらず、難しい明け3歳世代。それが牝馬限定となれば、圏内多数で混戦。前開催1月25日のA-1戦がまずは参考となりそうだが、そことは荷物も変わる。ゴール前で詰まる馬も出そうで、波乱含み。

・10月のナナカマド賞を制したアバシリサクラはその後が案外だが、障害は安定しており、下りての切れ味も見せている。ただ、冬馬場になってからは終いの甘さを出す場面もあり、持続力が課題。牝馬同士で定量ならやはり上位評価だが、取消明けでもあり、どこまで信頼できるか。

ミソギホマレは9月の牝馬限定特別いちい賞の勝ち馬。その後も高いレベルで安定、デキの良さが目立ち、阿部が手綱を取った際に限れば4連勝中。障害巧者で追っての味があるタイプ、増量の640キロでもそう問題なさそう。軸向きはこちらか。

イオンは目を瞠るほどのスピードと切れ味、才気あふれる好素材。障害のカカリ方など、まだまだ若さが強く出ている印象で、必ずと言っていいほどゴール前で止まるのも、体力的なものではなく気持ちの問題だろう。粗さはあるが、かみ合えば圧勝まであり得る。

・前走3着のシンデレラナイトはまだ馬体が寂しく増量カギだが、障害は安定しており、少しジリっぽくてもしっかりした末脚。十分に対応可能か。牝馬同士ならそう見劣らず、ここも圏内。

・ずっと高いレベルで揉まれてきたニュクス。対戦比較からは差が小さいし、近走は障害も安定しており増量でも。少しタメて切れ味につなげられれば、上位十分。

ジェイマリアは障害が課題で、近走は少し抑え気味の競馬。ここも増量となるだけにまずは障害重点だろうが、Aクラスでの実績もあり、前が止まるようなら上位食い込みも。

ホクセイサクラコは障害安定。切れ味では劣るが、下りてからしぶとく歩ける馬。馬体は小さいが、重賞で良さが出そうなタイプで、要注意。

(2021/02/13)


2月13日(土)

10R 18:30

  然別賞  オープン-1組

順 当
馬   名  性齢  重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
 マツカゼウンカイ 牡7  775 藤野 松井 睦月特別   柏林馬事公 
   コマサンブラック 牡5  760☆金田 金田 プロキオA1  ダイヤ5歳 
   オレノココロ 牡11  810 鈴木恵 槻舘 帯広記念G1  柏林馬事公 
 センゴクエース 牡9  780 長澤 槻舘 睦月特別   柏林馬事公 
 ミノルシャープ 牡7  790 島津 大友 睦月特別   柏林馬事公 
 ホクショウマサル 牡10  775 阿部 坂本 睦月特別   柏林馬事公 
   コウシュハウンカイ 牡11  795 藤本 松井 帯広記念G1  柏林馬事公 

★ポイント★

前開催の柏林馬事公苑特別の再戦ムード。次開催2月28日チャンピオンカップの出走権(今季重賞勝ち馬)を得ている3頭は当然ハンデも課せられ、次への意識も強い。ここも馬券的には前開催の上位2頭が中心となるか。

・前開催特別を勝ったセンゴクエース。行きっぷりも障害も良く、完全に好調期に入った印象。前走同重量で0秒6差だった2着馬と5キロの差はつくが、着差以上に余裕があった内容からはそう問題ないだろう。前走ほど軽くない馬場、無理なく追走しての一腰が見込めるだけのデキにある。連勝機。

・センゴクが復調してからはなかなか先着できないホクショウマサル。デキは良く、前走と同じ荷物ならここも上位濃厚だが、さすがにばんえい記念馬とは地力の差があると認めざるを得ず、頭を狙うならひと工夫が必要か。先に下りる形を作りたいが、テンに遅いのがネックで、障害間の捌きがカギ。

オレノココロの前走は大事に障害を上げて末脚へつなげる形。引き続きハンデ頭、前走同様に勝ち負けは同厩センゴクに任せ、まずは崩さないことに重きを置いた競馬となりそう。極端に下げはしまいが、あくまで展開が向いた際か。

コウシュハウンカイは勝ってしまうと次走で10キロ加増という立場。次走へのステップとして、折り合いをつけてしっかり上げるという自己の形を優先だろう。それほど勝負度は高くなく、内容注目。

マツカゼウンカイは相手強化と増量が障害に影響している近走。それでも馬体安定してデキ落ちとは思えず、徐々に慣れてくるだろう。下りてからの脚もあり、三走前や五走前の内容を見ると、この相手でもそう差はない。藤野でスパッと障害を切れれば上位も十分可能。

ミノルシャープは10月に復帰後8戦連続着外だが、前走はタメて障害一腰から切れ味も見せ、復活近しの印象。まだ先を見据えている段階だが、ここの結果で次の荷物が変わる立場でもなく、もう一列前の位置を取りに行くか。上向き確かでさらに前進、そろそろ圏内。

・今季B2スタートから一気にオープン入りしたコマサンブラックは初の一線級相手。前走の770キロでも動けていたように地力強化急だが、ここはさすがに相手が強い。さらなる成長が見込める良血馬で注目株だが、まだ経験を積む段階か。

(2021/2/12)


真冬の女王決定戦!

2月7日(日)

10R 18:25

  第31回 ヒロインズカップ (BG1)  4歳以上牝馬 別定

小波乱
馬   名  性齢  重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
 シンエイボブ 牝7  800 藤本 久田 オープン-2  柏林馬事  
   サクラユウシュン 牝5  760 西 将 金山 B1決勝  10 六花A1混  
   ジェイカトレア 牝5

 770 菊池

平田 プロキオA1  ダイヤ5歳 
 ミスタカシマ 牝6  800 鈴木恵 槻舘 オープン-2  柏林馬事  
 サンシルクラポピー 牝6  780 藤野 鈴木 A1-2    六花A1混  
   イズミクィーン 牝7  780 村上 小北 六花A1混   A1決勝  
 フェアリースズ 牝7  780 島津 岩本 A1-2    A1決勝  
   ジャスミンガール 牝6  760 渡来 大友 B1-2    B1-1   

   マオノクイーン 牝5  750 阿部 松井 B2決勝   B2-1混  

10

 アフロディーテ 牝6  780 西 謙 西 弘 ニューイA1  プロキオA1 

★ポイント★

重賞6勝のミスタカシマ、連覇を狙うアフロディーテ、明け6歳の二頭がまず中心だが、悲願のタイトル狙う7歳勢、一気に頂点をうかがう5歳勢も加わり好カード。馬場が落ち着き、荷物も重く、最後は底力が必要。苦しみを乗り越えた先に女王の座。

ミスタカシマは、昨年は世代重賞で稼いだ賞金ハンデが厳しかったが、今季はここを最大目標に余裕のあるローテ、10キロ加増にとどめた。それでも昨季と同じ800キロだが、810まで対応した実績があるし、取消明けを四度使い、デキも確実に上向き。切れ味では劣るが、前付けから追い比べの形になれば地力が活きる。

アフロディーテは厳しい5歳シーズンでも非常に高いレベルで安定、懸案だった馬体も増え、充実が目立つ。昇級を嫌い前走は気のない競馬で、思惑通りミスタカシマより20キロもらい。昨年より重量差は縮まったが、一年で大きく力をつけた今ならこれで十分。登坂力を活かし先に下りる形を作れれば連覇が見えてくる。

・12月の準重賞レディースCを制したシンエイボブ。好みの軽馬場だけでなく、時計が掛かる決着でも我慢が利いており、秋以降のデキの良さ特筆。昨年は6着とはいえ、一旦2番手に上がる見せ場十分の内容だった。800だけに楽ではないが、相手強化となった前四走も障害はスムーズ、タメて一腰から末脚へつなげたい。

フェアリースズは昨季ほどの勢いはないものの、島津が手綱を取った際には崩れておらず、勝負懸かった場面では確実に動けている。平場向きのイメージはあるが、昨年は同じ780で障害一腰から小差3着。末もしっかりしているし、牝馬同士なら重賞でも圏内。

・勝てば母娘制覇となるイズミクィーンは力をつけたが、780の荷物に対応できるかどうか。自力勝負に出ず、後方からまずは障害、という形をとりそうだが、下りてしまえば歩ける馬。前崩れになった際には着順浮上の余地。

・今季前半は明らかにデキの悪かったサンシルクラポピーだが、馬体が戻ってからはそう崩れていない。増量に不安は残るが、以前より力強さを増した。切れ味魅力で、レディースCのようにタメての末脚勝負なら面白い。連穴。

・明け5歳ジェイカトレアは世代重賞3勝。世代レベルで劣るが、流れは落ち着いたほうが良く、かえって重賞のほうが強みが出る。770はもちろん初だが、荷物への耐性はありそうだ。無難に障害こなせば。

・同じく5歳サクラユウシュンは、ここに入ってもスピードと切れ味では上位だが、重賞で760だと障害への不安が大きい。常に一発の可能性は秘める馬だが、馬場も少し重いか。

ジャスミンガールは二度目の重賞挑戦。先行力もあり真面目な馬だが、馬場も荷物が軽いほうが良いタイプ。見せ場は作りたいが、760ではさすがに苦しいか。

マオノクイーンは繰り上げ出走。世代特別の紅バラ賞勝ち、クインCの好素材で、障害も巧者だが、いきなり750ではどうか。まだ成長が見込める馬だが、現時点では家賃が高い。

(2020/2/6)


明け3歳牡馬による新設重賞、歴史に名を残す初代覇者は!?

1月31日(日)

10R 18:20

  第1回 翔雲賞 (BG2)  3歳牡馬 別定

伏兵揃う
馬   名  性齢  重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
   タカナミ 牡3

 640 船山

金山 A-2    A-1   
   イワキダイヤ 牡3  640 島津 小林長 A-2    A-3   
   カイセキングオー 牡3  640 西 将 坂本 A-1    A-1   
 ネオキングダム 牡3  645 阿部 坂本 ヤングG2   A-1   
 ジェイスター 牡3  640 菊池 今井 A-1    A-1   
   ホクセイジョーカー 牡3  640 西 謙 西 弘 A-2    A-2   
   マサタカラ 牡3  640 鈴木恵 金田 A-2    A-2   
 アルジャンノオー 牡3  645 藤野 松井 ヤングG2   A-1   

 ショウリノホシ 牡3  640 松田 村上 A-4    A-2   

10

 シュトラール 牡3  645 藤本 松井 A-1    A-1   

★ポイント★

明け3歳牡馬限定の新設重賞。昨年暮れのヤングチャンピオンシップ上位馬にまず注目だが、その予選(産駒特別)で敗退した馬たちも、雪辱を狙い力をつけてきた。年度末のイレネー記念へ向けても重要な一戦となる。栄えある初代覇者は。

・ヤングCSで改めて能力の高さを示したアルジャンノオー。障害巧者で切れ味もあり、近走は終いの我慢も利いている。少しフワッとした面はあるが、そこは叩き台の前走で外したブリンカーを再装着することで集中力が増すだろう。引き続き争覇圏。

・ヤングCS2着のネオキングダムは、抜群の登坂力と粘り強く歩ける末脚が何よりの魅力。前走のように、一瞬の切れ味で後れを取ることもあるが、増量ならさらに良さが出そうだ。馬場は軽くても、全馬初めての荷物で持久力も問われる場面で、チャンス十分。

カイセキングオーはヤングCS3着。差し切るかの勢いで伸びてきながらゴール直前で詰まり大魚を逸したものの、やはり追って味のあるタイプだし、障害は安定しており増量にもそう不安はない。少しタメを利かせて末脚につなげれば、ここも小差。

ジェイスターはまだ体ができておらず、レースぶりにも若さが残るが、それでいながらハイレベルの十勝産駒特別を制したように素質は高い。増量カギだが、スピードと切れ味はここでも上位級。現状では馬場が少しでも軽くなったほうが良く、連穴。

ホクセイジョーカーは末脚に魅力だが、近走は課題の障害で手間取っている。下りてしまえば見劣らない馬だが、相手強化に加えて増量では、ここも障害で苦戦しそうで…。現状で一変まではどうか。

・ショウリノホシはヤングCSを約24秒差6着の後、平場で好内容が続きデキは良さそう。地味だが上昇度目立ち、障害巧者で640キロも対応可能、ジリでもしぶとく歩けている。今回は松田で臨むし、差は詰まりそうだ。人気になりにくいタイプ、大穴狙いなら。

・ヤングCS不出走組ではシュトラールが筆頭か。デビュー3連勝を飾った素質馬、やや停滞していた時期もあったが、乱れていた障害が修正成って再浮上。増量でまず障害カギだが、A-1で再三勝ち負けしているように、世代上位の能力は秘めている。一発注。

タカナミは厩舎の期待馬で、ここまで5勝と素質十分。前走はゴール前で詰まったが、スピードは示した。まだ経験不足で、相手強化と増量となるだけに楽ではないが、軽馬場は歓迎。ここ試金石だが、見せ場は作れる。

マサタカラは終い歩けるが、ここは相手強化。タメて行けば増量にも対応できそうだし、相手なりのタイプだが、重賞だと地力で見劣り、さすがに勝ち負けまではどうか。もう少し経験が必要では。

イワキダイヤは秋以降の成長が目立ち、前走も好内容。とはいえ、A-3を勝っただけで、ここは相手が揃った印象。荷物も一気に増えるし、少し厳しいか。まずは経験を積む場に。

(2021/01/30)


1月30日(土)

10R 18:25

  柏林馬事公苑特別  オープン-1組

混 戦
馬   名  性齢  重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
 センゴクエース 牡9  775 長澤 槻舘 帯広記念G1  睦月特別  
 シンエイボブ 牝7  750 松田 久田 金杯     オープン-2 
   メジロゴーリキ 牡7  785 西 謙 松井 帯広記念G1  睦月特別  
   ミスタカシマ 牝6  750 菊池 槻舘 オープン-1  オープン-2 
   コウシュハウンカイ 牡11  790 藤本 松井 ホワイトク  帯広記念G1 
 ミノルシャープ 牡7  790 島津 大友 帯広記念G1  睦月特別  
 マツカゼウンカイ 牡7  775 船山 松井 金杯     睦月特別  
 ホクショウマサル 牡10  775 阿部 坂本 金杯     睦月特別  

   ウンカイタイショウ 牡7  770 渡来 久田 金杯     オープン-2 

10

   オレノココロ 牡11  810 鈴木恵 槻舘 ホワイトク  帯広記念G1 

★ポイント★

オープン1組の強豪が揃ったが、先の重賞が目標という馬も少なくない。雪の影響が残り軽馬場の中でも、馬場に合わせに行くより、次につなげる意識が強い陣営もあるだろう。単純な能力比較ではなく、勝負度の見極めが重要となりそうだ。

・前走の帯広記念で今季初となる重賞勝ちを収めたオレノココロ。秋に復帰以降は高いレベルで安定しているが、ここは帯広記念の賞金が増額となった煽りも受けてのハンデ頭。大団円へ向け、軽馬場に付き合う場面でもなく、馬券的な扱いは難しい。

コウシュハウンカイは今季は目標を絞った使い方で、ステップと割り切った競馬をする場面も目立つ。2月28日のチャンピオンCを見据えれば、現状の賞金関係ならオレノより20キロもらえる立場。今は軽馬場も歓迎ではなく、ここも形を崩さないことを優先か。

・同厩メジロゴーリキも、ここで勝つと次の重賞では+10キロになってしまうだけに、余力残しの競馬か。北見記念、帯広記念と、高重量に対応できている非常に良い状態で、今は崩したくないだろう。障害重点で先へつなげる形をとりそうだ。

ミノルシャープは素軽さが出てきて馬体も安定、状態面はほぼ戻ったと見ていい。前走は詰めて行って障害で止まったが、そろそろ感覚が合ってきそうで、修正も可能では。どこかで結果は出しておきたいはずで、いつ走っても不思議ない。改めて注目。

・馬券の中心となるのは今季重賞を勝っていない組か。センゴクエースはここで騎手がスイッチ、もちろんプラスとは言えないが、デキが安定しているし、特別条件なら不安は小さい。前走ほど時計は速くならなそうだし、ここも障害一腰なら争覇圏。

ホクショウマサルはセンゴク相手に分が悪いが、前走は時計勝負にも対応できたように頗るデキは良い。とにかく障害ひとつだが、前走から+10キロ程度なら、そう問題ないだろう。特別でも一戦必勝の構えで臨み、他馬より勝負度では上回る。上位争い。

マツカゼウンカイは一線級相手だと底力で劣るが、常に差はわずかと好調キープ。近二走は天板で一旦止まっているが、すぐに腰が入っているし、一腰で抜けてくれば歩ける。軽馬場は引き続き歓迎、船山が手綱を取った四走前も好内容だった。要注意。

ミスタカシマは叩きつつ確実に上昇。次週ヒロインズCを最大目標としてきたシーズンで、ここは無難にこなし、鈴木恵に替えて勝負、の青写真が見える。この相手でも上位を狙える力はあるが、少し大事に行くだろう。内容に注目。

・同じくシンエイボブも次週を見据えながらで、増量となるここは障害重点、タメ気味に進めての後半勝負となるだろうが、軽馬場は名うての巧者。ハマった際の複穴。

・前走は渡来の好騎乗が光ったウンカイタイショウ。特別変わりと相手強化で二番が利くかどうかだが、すんなり先手からトップ抜けなら見せ場を作れる。展開面での穴を狙えば。

(2021/1/29)


1月24日(日)

10R 18:20

  第14回 白雪賞  4歳 別定

主力対等
馬   名  性齢  重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
   ダイナマイト 牡4  700 藤本 大河原 B2-1    山羊座B2  
   エンゼルフクヒメ 牝4  690 中山 小林長 B1-1    プリン4牝 
 キョウエイリュウ 牡4  740 松田 村上 ホワイトク  ダービーG1 
   アバシリルビー 牝4  700 西 将 金田 新雪特別A2 10 プリン4牝 
 ヤマトタイコー セ4  710 菊池 久田 B1-1    ガーネッB1 
 ブラックサファイア 牡4  720 藤野 松井 新雪特別A2  吹雪特別A2 
 カイセドクター 牡4  730 阿部 坂本 ダービーG1  ニューイA1 

 ニセコヒカル 牝4  680 赤塚 平田 B2-1    プリン4牝 

   キタノボブサップ 牡4  710 鈴木恵 服部 山羊座B2   B2-1   

★ポイント★

コマサンダイヤが回避し、菊花賞とダービーの二冠を制したキョウエイリュウが実績では断然の存在だが、重量差もあるだけに気を抜けない。レベルが非常に高い明け4歳、世代戦はいつも激戦となるが、ここも見応え十分。

・ハンデ頭キョウエイリュウから見れば、菊花賞と似たような重量関係。能力で克服可能だが、ここは二開催空けた後で、3月のポプラ賞も見据えていよう。メイチの場面ではなく、いくらか余裕残しの競馬となるか。もちろん圏内だが、ダービー時より信頼度は多少落ちるかもしれない。

カイセドクターは三冠戦で2、2、3着。まだ重賞に手が届いていないが、やはり世代屈指の実力馬。今季阿部なら[8-2-2-1]、時計が速くなり過ぎた六走前(秋桜賞)以外は全く崩れていない。少し馬場が落ち着いたのは好材料で、展開も不問。引き続き上位争い。

・上がり馬ヤマトタイコーは、ダービー2着の後もB1を二戦で突破し今季10勝。秋以降の充実ぶりには目を見張るものがある。切れるタイプではないが、障害は頗る安定、終いも歩ける本格派が一気にトップ級に成長してきた。ダービー馬から30キロもらえるここは力の入る場面。

ブラックサファイアは近走やや障害不安定。夏馬場のほうがいいタイプだが、近走は終い甘くなる課題の改善を図っているようにも映る。まだ若さが残る印象だが、素質は重賞級のものがあり、タメて一腰から末脚へつなげたい。人気落ちなら怖さはある。

・菊花賞3着、ダービー5着と頑張ったキタノボブサップだが、あくまで遅れ差しで浮上したもの。古馬になればもっと良くなってきそうだが、現状では荷が張ると自分から動いて行けない。前走の勝ちっぷり上々で軽視禁物とはいえ、ヤマトとの対戦比較でも分が悪く、入着級か。

ダイナマイトはまだまだ荷物への経験が必要な段階だが、確実に成長が窺えるし、ここは重量有利。10月に秋桜賞勝ちがあるように、重量差を活かせれば差のない競馬も可能では。馬場が軽くなればなお良い。

・牝馬が3頭。アバシリルビーはオークス後がピリッとしない。一気に相手が強くなっただけに、今は経験を積む時期か。世代牝馬戦の前走は障害一腰、ハンデ頭だったことを考えれば悪い内容ではなかったが、ここは増量で牡馬相手。条件は厳しい。

エンゼルフクヒメはそう崩れてはいないものの、8月のB3を勝った以降は、着賞金を重ねての昇級で、牡馬相手ではやはり地力で見劣る。下りてから少し荷物に苦しんでいる印象もあるし、どこまで。

・むしろ脈があるのはニセコヒカルか。前走は勝ち馬の大駆けに屈したが、ここに入っても登坂力上位で一腰可能、末も止まらず歩ける。相手強化で楽ではないが、デキの良さ目立ち、680キロなら連穴。

(2021/1/23)


1月17日(日)

10R 18:25

  睦月特別  オープン-1組

力接近
馬   名  性齢  重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
 センゴクエース 牡9  765 鈴木恵 槻舘 オープン-1  帯広記念G1 
 ホクショウマサル 牡10  765 阿部 坂本 オープン-2  ば十勝金杯 
 ミノルシャープ 牡7  780 島津 大友 ホワイトク  帯広記念G1 
   アオノブラック 牡5  765 藤野 金田 オープン-1 1 天馬賞G1  
 マツカゼウンカイ 牡7  765 藤本 松井 オープン-1  ば十勝金杯 
   メジロゴーリキ 牡7  775 西 謙 松井 地吹雪賞   帯広記念G1 

★ポイント★

例年この時期のオープンは頭数が揃わないが、6頭立てとはいえ非常に興味深い組み合わせ。この頭数だけに点数は絞りたいところだが、近況、手替わり、重量関係、陣営の思惑、さらに軽馬場…。何をどう判断するか、非常に悩ましい。ある程度決め打ちが必要。

・準重賞の金杯を勝ってきたホクショウマサルが3連勝を狙う。前走は2着馬とわずか0秒9差、三走前までに3連敗を喫した馬も出てくるだけに絶対視まではできないが、特別なら障害への不安が小さく、引き続き有力。軽馬場でテンに置かれたくないが、そこはデキの良さで対応可能か。

メジロゴーリキの前走帯広記念は、障害一腰から長く脚を使っての2着。非常に中身の濃い競馬で、高重量戦向きの本格派がいよいよ真価を発揮してきた印象だが、今季は重賞と特別での内容の落差が大きく、ここも障害を崩さないことが第一課題か。軽馬場でもあり、少し後手に回る形となるかも。

センゴクエースは900キロの前走ではさすがに障害で手間取ったが、ヒザも折らず立て直していたように好調。軽馬場は歓迎とは言えないが、鈴木恵なら詰めて行けるだろうし、特別条件ならそれでも一腰可能なだけのデキにある。特別でホクショウ相手に3連勝したように、やはり地力は一枚上。

・帯広記念では残り30から苦しくなったミノルシャープだが、障害天板で止まりながらも三腰でまとめていたように復調たしか。また次の目標を見据えての競馬となり、そう無理はしないだろうが、ハンデ頭とはいえ780なら動けるし、元来が軽馬場巧者。レースぶりからは目を離せない。

・金杯で2着のマツカゼウンカイは、わずかに天板でモタついた分だけの0秒9差。ホクショウに歩き負けもしなかったし、相手が強くなった近走でも好内容の連続で、デキの良さと地力強化が目立つ。今季の4勝はいずれも速い時計で、軽馬場が最もプラスに作用するのはこの馬、逆転も十分に可能では。

・明け5歳アオノブラックは、四走前のドリームAC勝ちが示すように、古馬一線級相手でも互角以上に戦える。重賞の前走より増量となるだけに、二走前の平場ほどうまくは行かないだろうが、自身は問題のない荷物。次は3月のポプラ賞が当面の目標となるが、ここでも。

(2021/1/16)


1月11日(日)

10R 18:25

  第44回 ばんえいプリンセス賞 (準重賞)  4歳牝馬 別定

波乱含み
馬   名  性齢  重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
 エンゼルフクヒメ 牝4  670 中山 小林長 ダービーG1  B1-1   
 ヒメトラマジック 牝4  660 藤本 松井 B3-2混   B4-1   
   コウシュハハイジー 牝4  660 渡来 大友 B3-2混  B4-1   
   ドラゴンチナツ 牝4  660 松本 坂本 B4-1    B4-1   
   ニュータイキン 牝4  660 菊池 大橋 C1-2    C1-1   
   アヴエクトワ 牝4  660 鈴木恵 久田 B4-3   10 B4-4   
   キラリ 牝4  660 船山 B4-2    B4-2   

8

 フォルテシモ 牝4  670 阿部 坂本 B3-1    B3-1   

9

 ニセコヒカル 牝4  670 藤野 平田 B1-1混   B2-1   

10

 アバシリルビー 牝4  680 西 将 金田 ダービーG1  新雪特別A2 10

★ポイント★

明け4歳牝馬による準重賞。10頭中9頭が出ていた12月のオークスの再戦ムードだが、この時期に行われるようになった過去8年、オークス馬は[0-3-0-5]。ナナノチカラもキサラキクもミスタカシマも勝てなかった。別定に変わり重量差が生じるのもあるが、やはり牝馬限定戦は簡単ではない。今年も波乱十分。

・オークス馬アバシリルビーは、その後の三戦が着外だが、一気に相手が強化されただけに致し方ない面も。世代牝馬同士なら力は一枚上、テン乗りだった前走は障害で乱れたが、自身25キロ減、主戦に戻って見直し可能。時計が速いとはいえ、冬馬場だけに持久力も求められるが、ゴール前の甘さを出さなければ巻き返し。あとはやはり重量差。

・オークス2着のニセコヒカルは、前走こそ珍しくヒザをついたが、本来は障害巧者で、即修正も可能だろう。夏以降ずっと崩れず地力強化顕著、末もしっかりしており、牝馬同士なら荷が張るほうが強みを活かせる。オークスで3秒差だったアバシリに10キロもらいならチャンス十分、人気落ちならかえって狙い目。

・勝ち切れない場面も目立つエンゼルフクヒメだが、B1の骨っぽいメンバーの中に入っても見せ場を作っているように、今季は強敵相手に経験を積み、確実に成長を示している。荷物的にはギリギリの印象があるが、馬場は合いそうだし、捲土重来期す黒ユリ賞馬、ここなら力上位で圏内。

・ジリ脚のフォルテシモだが、積極策に活路を見出し、近走は好内容が続く。デキの良さと登坂力に裏打ちされたもので、増量となるここでも、今のカカリなら一腰も可能では。限定戦で速い流れ、同型馬もいるが、トップ抜けの形を作れれば面白い。前残りに警戒。

・明け4歳牝馬だけに軽馬場は全馬悪くないが、特に歓迎なのはヒメトラマジック。残り20から苦しくなったオークスでもトップ抜けから一瞬見せ場はあった。その後4戦3勝と頗るデキも良く、まだまだ伸びしろがありそうな血統馬。格は下だが、馬場を味方に伸び切れれば。一発注。

コウシュハハイジーはオークスが荷物泣きの内容。その後は障害修正に重点を置き、少し詰めた前走でも一腰でまとめたように復調気配だが、ここはまた25キロ増となる。末の甘さも残るだけに、そう攻めては行けないだろうが、軽馬場は合う。来季へ向けて、荷物への対応を示したい。

ドラゴンチナツはオークス5着と頑張ったが、前が止まったところを差してきたもの。末がしっかりしているのは魅力とはいえ、前走障害で手間取ったあとの増量では不安が大きい。流れが速くなるのもプラスとは言えず、どこまで。

アヴエクトワはオークスで障害大苦戦のシンガリ負け。本来障害は上手で、タメれば今回の660でも対応可能だが、相手強化に加え、下りてからの粘りにも課題が残る。軽馬場大歓迎でオークスより動けそうだが、勝ち負けまではどうか。

キラリはB4に昇級後も安定した内容が続き、引き続き好調。力もつけているが、オークス8着が示すように、まだこの相手だと厳しいか。入着級。

・唯一のオークス不出走馬となるニュータイキン。障害は安定しており、660でも対応できそうだが、C1を抜けたばかりでは地力で見劣る。ここではさすがに家賃が高いか。

(2021/1/10)


歴史的三冠か、逆転の一冠か。 誇りと意地をかけた最終決戦!

1月3日(日)

11R 16:40

  第14回 天馬賞 (BG1)  5歳 定量

一騎打ち
馬   名  性齢  重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
 メムロボブサップ 牡5  760 阿部 坂本 ホワイトク  オープン-1 
   コマサンエース 牡5  750☆金田 金田 冬月A2混   師走A1混  
 アオノゴッド 牡5  760 村上 金田 冬月A2混   カトレA2混 
 インビクタ 牡5  760 藤野 松井 おおいA1決  オープン-1 
 アオノブラック 牡5  760 西 謙 金田 ホワイトク  オープン-1 
   ギンノダイマオー 牡5  760 松田 松井 A2-2    A2-2   
   ジェイカトレア 牝5  740 菊池 平田 レディー牝  師走A1混  

8

   ジェイエース 牡5  760 鈴木恵 坂本 A1-2混   A1-2   

9

 コマサンブラック 牡5  760 島津 金田 おおいA1決 

師走A1混  

10

   サクラドリーマー 牡5  760 藤本 今井 冬月A2混   カトレA2混 

★ポイント★

当レースの回次が示すように、4歳シーズン三冠路線が現在の形で整備されたのは、帯広単独開催となった以降と、歴史は長くない。これまで4歳三冠馬は3頭誕生しているが、昨季3歳三冠を達成したメムロボブサップが、二季連続三冠という初の快挙に挑む。上位2頭が強力で、穴党は三連系に望みか。

メムロボブサップは今季[5-6-1-2]。好位からアッサリ抜けた柏林賞、競り合いから突き放した銀河賞と、ともに完勝。古馬一線級相手でも互角以上の走りを見せており、昨季以上に充実。唯一不安を挙げるとすれば、冬馬場で重くなった際の経験が少ないことだが、地力と精神力で乗り越えて三冠へ。

アオノブラックは古馬混合のドリームACでメムロに一矢報い、前走の平場戦でも完勝と、デキは夏場より数段上。荷が張って良さが出るタイプ、今季は北見記念で過酷な850キロを経験させる攻めのローテも見せ、雪辱に燃える。軽馬場のスピード決着では分が悪いが、冬馬場の760なら適性で上回り、逆転。

・金田厩舎は四頭出しでメムロ包囲網を敷く。コマサンブラックは8月の山鳩賞でメムロを下した星が光るが、当時は680対710。ノーハンデの760ではまだ地力で劣るが、近走内容が良く、良血馬が本格化気配を示しつつある。銀河賞4着時より力をつけているのは間違いなく、差を詰めたい。

アオノゴッドはテンにモタつく面が残るだけに、流れが落ち着くのは好材料。重賞で入着歴もあるように相手なりに走れるタイプ、増量も問題ない。ここは前半無理しないだろうが、そのぶん下りてから浮上の可能性もある。追って味あり、複穴に一考。

・逃げの形で新境地を開いたコマサンエースは、新人・金田利貴が重賞初騎乗。前走は障害下から持って行かれて天板でヒザをついたが、連続騎乗なら修正も可能だろう。格上の同厩馬が後ろに控えるここは、思い切って行ける場面。見せ場を作りたい。

・柏林賞2着、銀河賞3着のインビクタは、勝ち味の遅さはあるが、障害力に裏打ちされた安定感が魅力。前走は流れが速過ぎたが、増量で少し落ち着けば持ち味を活かせる。ただ、メムロがいる重賞だと展開面で厳しくなるのはたしかで、やや立ち回りは難しい。

ジェイエースは昨季ダービー3着など、もともとは世代上位の存在。夏場は乱れていたが、秋以降は復調ムード、増量もそう気にならない。ただ、転厩によりメムロと同厩となっただけに、ここは勝負度がそれほど高くないか。入着級。

ジェイカトレアはクインC勝ちで世代牝馬重賞完全制覇を成し遂げたが、牡牝のレベル差が大きい世代。近三走まずまずの内容で、自身さらに成長は見込めるが、ここは牡馬の強力メンバー相手で…。勝ち負けまでは厳しいだろう。

サクラドリーマーは6月のライラック賞で世代オープン勝ちがあるものの、課題の障害に不安が大きい現状。たしかに下りてからの脚には光るものがあるが、増量ではさらに後れを取りそうで…。遅れ差しの形から何頭抜けるか、という以上は望めないか。

ギンノダイマオーは重賞で四度も2着があるが、成長度で他馬に見劣る。絶不調の頃よりは多少良くなっているとはいえ、障害にムラな面が残り、A2の平場でも安定しない今の状況では狙いが立たない。次走平場に戻った際には面白そうだが。

(2021/1/2)


高重量戦で歴戦の古馬激突、正月決戦!

1月2日(土)

10R 16:05

  第43回 帯広記念 (BG1)  4歳以上 別定

主力対等
馬   名  性齢  重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
 コウシュハウンカイ 牡11  920 藤本 松井 ドリームG3  ホワイトク 
 ミノルシャープ 牡7  920 島津 大友 ドリームG3  ホワイトク 
   ソウクンボーイ 牡11  890 村上 西邑 おおいA1混  オープン-2 
   キタノユウジロウ 牡6  890 松田 村上 ターコイズ  オープン-2 
   シンザンボーイ 牡10  890 渡来 鈴木 ターコイズ  オープン-2 
 オレノココロ 牡11  910 鈴木恵 槻舘 ドリームG3  ホワイトク 
   センゴクエース 牡9  900 長澤 槻舘 ターコイズ  オープン-1 
 メジロゴーリキ 牡7  900 西 謙 松井 ホワイトク  地吹雪賞  

★ポイント★

伝統の四市重賞の最終戦。ばんえい記念に次ぐ高重量戦で、雪もなく乾燥した馬場、古馬G1らしい力勝負が堪能できそうだ。賞金も一気に増額された、正月恒例の大一番。

オレノココロは当レース過去五年で三勝と、やはり高重量戦での強さを示している。過去は障害重点の叩き台から臨むのが常だったが、今年は若馬を追いかけて障害でヒザを折った後。その点の不安は残るが、流れが落ち着く今回はレースがしやすい。一腰は望めなくとも、すぐに返事ができれば、勝負になる位置で下りられるだろう。

コウシュハウンカイは過去五年で二勝。昨年は同じ920キロで障害一腰から最後まで押し切る驚異の内容、今季も極端な衰えは見られない。前二走は障害を崩さないことに専心、勝負をかけられるだけのデキにはある。今は息の入る流れのほうが合うし、登坂力を活かして先に下りる形を作ることも可能だろう。連覇十分。

・夏の王者ミノルシャープ。9月の岩見沢記念除外後は復調に手間取っていたが、馬体は戻ってきたし、前走は障害一腰から一瞬切れる脚も使い、上昇ムード。自身未知の920、重量差もあって楽ではないが、さらに良化必至。今季重賞3勝の地力は本物で、そろそろ警戒が必要となりそう。

・11月の北見記念を制したメジロゴーリキは、直後から帯広記念目標を明言。近走はやや気のない競馬だが、内容的には崩れておらず、デキは良さそう。初の900でも、荷物への耐性はある馬だし、今は障害のカカリも安定している。前走で軽量戦をカマしたのも決してマイナスとはなるまい。ここなら前付けも可能で、要注意。

センゴクエースは、もう体調面の不安はなく、近走は課題の障害も安定している。とはいえ、この荷物だとやはり手間取る可能性が高いか。ヒザを折った際に、どれだけ早く立て直せるか。高重量戦ではオレノココロ以上に歩ける馬、どの位置で下りられるかがカギ。

・明け6歳のキタノユウジロウは、相手が強くなった今季前半は歯が立たなかったが、一線級相手に揉まれてきた経験が徐々に活き始めている。850の北見記念では障害トップ抜けから見せ場を作るなど、確実に地力強化。今回の890でも対応して不思議なく、複穴。

シンザンボーイは転厩初戦となった前走で大幅馬体減。環境への慣れは見込めるが、やはり割り引きは必要だろう。時計が掛かるのは悪くないが、近走やや不満、ここは相手強化となるし、一変は厳しいか。

・前走のソウクンボーイは久々に障害を綺麗に切ったが、平場から重賞で一気の増量、ここで同様に上手く行くとは? 昨年3着、消耗戦になった際に入着級だが、今季未勝利と活気を欠くだけに大望は。

(2021/1/1)


ばんえい甲子園決勝戦 年末の覇者は!?

12月30日(水)

11R 19:25

  第22回 ヤングチャンピオンシップ (BG2)  2歳選抜 別定

上位拮抗
馬   名  性齢  重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
 アルジャンノオー 牡2  600 藤野 松井 北見産駒   A-1   
 ジェイスター 牡2  590 菊池 今井 十勝産駒   A-1   
   ホクセイジョーカー 牡2  590 西 将 西 弘 A-1    A-2   
 カイセキングオー 牡2  590 藤本 坂本 北見産駒   A-1   
   コウシローレディ 牝2  570 渡来 中島 釧路産駒   A-3   
   ジェイマーサ 牡2  590 鈴木恵 山本 A-1    A-2   
 ネオキングダム 牡2  600 阿部 坂本 釧路産駒   A-1   
   ショウリノホシ 牡2  590 赤塚 村上 A-2    A-3   
 キタノダンディ 牡2  590 松田 村上 A-1    A-2   
10    シンエイララ 牝2  570 西 謙 久田 B-3   10 B-4   

★ポイント★

予選の産駒特別上位2頭による決勝。現時点では世代レベルはそう高くない印象で、まだ力関係も定まらないが、ここを制した馬が中心的存在となるか。上位陣は差がなく、拮抗ムード。過去10年では、十勝6勝、釧路2勝、北見1勝、北央1勝。

・10月のナナカマド賞2着の釧路ネオキングダムは、産駒特別では唯一の570キロを課せられながら完勝。障害巧者で、しっかりした末脚は重賞向き。前走はあくまで試走と度外視できるか。切れる馬は怖いが、連軸候補。

・産駒特別は9番人気の穴駆けだった十勝ジェイスターだが、前走も2着と連続好走。まだ体が小さく、障害へのカカリ方なども幼さが残るが、デキは非常に良さそう。極端に馬場が重くならなければ、ここも圏内。

・追って味のある北見カイセキングオーは、重賞のほうが流れが合うかもしれない。産駒特別の時のように、障害を好位で下ろして追い比べの形になれば小差。これもネオ同様に前走度外視。

・能検一番時計、ここまで5勝の北見アルジャンノオー。一時期不振だったが、産駒特別は行きっぷりが良く、終いも我慢した。再浮上の兆しがあり、ここも要注意。二走前装着、前走は外したブリンカーの有無もチェック。

・十勝キタノダンディはなかなか安定しないが、産駒特別の内容が示すように、スムーズな競馬ができれば世代上位級の力はある。将来性は高く、まず障害一腰が条件とはなるが一発注。

・北央ホクセイジョーカーは障害に課題だが、近三走は一腰でまとめている。産駒特別では下りてからもよく歩いた。予選レベルはやや下で、増量もカギだが、ここも無難に障害クリアなら。

・釧路コウシローレディは産駒特別でネオと5秒7差。障害は良化してきたが、ここは増量となるし、重めの馬場もどうか。最後突き放された差が詰まるとは?

・Aクラスに昇級した後も善戦している北央ショウリノホシ。障害の不安は小さく、増量でも対応できそうだが、さらに相手強化で…。しぶとい馬だが、入着級か。

・南北海道ジェイマーサは、予選のレベルが高くなく、近三走の苦戦も致し方ない力関係。鈴木恵への手替わりは魅力だが、さすがに勝ち負けとなると…。

・回避馬が出て南北海道シンエイララは予選4着から繰り上がり出走。自己条件でも末の甘さを見せている現状では厳しい。次走以降に経験を活かしたい。

(2020/12/29)


超ハイレベル世代のダービー 3歳最強を、決めよう。

12月29日(火)

11R 19:25

  第49回 ばんえいダービー (BG1)  3歳 定量

主力対等
馬   名  性齢  重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
 カイセドクター 牡3  730 阿部 坂本 A2-1    A1-1混 
   ダイナマイト 牡3  730 藤本 大河原 B2-1    B2-1   
 キョウエイリュウ 牡3  730 松田 村上 菊花賞G2   ホワイトク 
 コマサンダイヤ 牡3  730 島津 金田 秋桜賞3歳  菊花賞G2  
   キタノボブサップ 牡3  730 鈴木恵 服部 B3決勝   B2-1   
   エンゼルフクヒメ 牝3  710 中山 小林長 オークスG1  射手座B1  
   ブラックサファイア 牡3  730 藤野 松井 トドワラB1  冬月A2混  
 ヤマトタイコー セ3  720 菊池 久田 B3決勝   B2-1   
 ゴールドハンター 牡3  730 西 謙 金田 A2-1    A1-1混  
10    アバシリルビー 牝3

 710 西 将

金田 オークスG1  A1-1混  10

★ポイント★

平地競馬のダービーとは時期も趣も異なるが、やはり最重要レースの一つであることには違いない。次代を担う超ハイレベル世代、来季以降も激戦が繰り広げられるのは必至だが、現時点での最強を決める大一番。ゆめゆめお見逃しなく。

・大賞典馬コマサンダイヤは菊花賞(6着)からの直行を選択。まずは気配注目だが、ダービーである以上、きちんと仕上げてくるはず。ハンデ差のあった菊花賞でも一瞬見せ場はあったし、他馬の大半が増量となる中での前走比10キロ減は有利に働く。馬場も荷物も重い厳しい競馬のほうが良さが出る2歳王者、730キロの定量なら地力が活きる。

・菊花賞馬キョウエイリュウは、二開催空けた後、今回と同じ730で古馬オープン相手に一叩き。障害一腰から切れ味も見せる十分な内容で、万全の態勢で臨める。菊花賞は自身も楽ではないハンデを課せられながらの完勝で、やはり能力は相当。崩れたイレネー記念や大賞典とは臨戦過程からして違い、不安は小さい。ここで世代最強を改めて示す。

・大賞典と菊花賞をともに2着のカイセドクター。自己条件の前二走はいくらか余裕残し、それで前走は年長の実力馬相手に2秒4差なら不満はない。タメ気味に行けば障害安定して増量には対応可能で、終いは確実に脚を使える馬。主戦の阿部に戻るし、歩き比べなら見劣らない。互角。

ゴールドハンターは除外明けの前走は障害重点だったが、下りてからものすごい伸びで勝ち馬に肉薄の3着。道中少し詰めて行った菊花賞ではゴール前5mからアラアラになったが、ここは腹を括って末脚勝負に賭ける手か。はまなす賞で示した爆発力は脅威、重量克服なら怖い。

ブラックサファイアは1番人気に推された菊花賞では第二障害でヒザを折りシンガリ負け。前走もヒザを折るなど不安は残るが、身体が減らないようになり、デキ自体は決して悪くないはず。切れ味はあっても長く脚を使えず乗り難しいが、世代屈指の素質馬であるのは間違いない。歯車が合えば。

・今季9勝のヤマトタイコーは成長度では一番。B2に昇級となった前走も、スパッと障害を切るとダイナマイトとの長い追い比べに競り勝った。まだ荷物への経験は少ないが、デビュー時から200キロ以上も馬体が増えて充実一途。19秒差5着だった菊花賞時より力をつけており、差は詰まる。

・10月の秋桜賞勝ちが光るダイナマイトだが、今季重賞二戦はともに着外。自己条件の平場なら常に上位評価でも、重い荷物だと動きが渋くなる。ミスタカシマの半弟という良血馬、晩成型の印象もあり、これからさらに成長は見込めるが、現時点では入着級か。

キタノボブサップは菊花賞3着だが、勝負に行った馬が止まったところを浮上したもの。近三走ヤマトタイコーに敗れているように、上位陣とは地力の差がある。デキは安定しているが、定量のここで勝ち負けに加わるとなると、よほど恵まれないと厳しいか。

・牝馬が2頭参戦。オークス馬アバシリルビーは、一気にクラスが上がった前走でも障害は一腰。下りてから苦しくなったように、さらに増量となる今回は楽ではないが、ここに入っても馬格は見劣らず障害巧者、無欲で乗れば再度一腰も可能では。複の大穴。

エンゼルフクヒメは昇級となった前走でも勝ち負けに持ち込んだように安定しているが、牡馬相手の重賞では厳しい戦いを強いられている。前走の内容ならまだ上へ行けそうだが、相手強化で定量のここではどこまで。

(2020/12/28)


12月27日(日)

11R 19:25

  カトレア特別  A2-1組混合

相手難解
馬   名  性齢  重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
 ジェイセリナ 牝4  700 藤野 平田 トドワラB1  射手座B1  
 カクセンキング 牡8  735 菊池 槻舘 A2-1    冬月A2混  
 シンエイパワー 牡10  735 松田 久田 A2-2   10 冬月A2混  
   サクラドリーマー 牡4  725 藤本 今井 摩周湖A2決  冬月A2混  
   オホーツクノタカラ 牡10  735 船山 大友 A2-1    冬月A2混  
   マオノダイマオー 牡4  715 村上 松井 トドワラB1  射手座B1  
   サクラユウシュン 牝4  695 西 将 金山 トドワラB1  レディー牝 
   ヤマトジャパン 牡6  735 阿部 金田 B1-2    B1-2   
   ダイリンファイター 牡4  725 赤塚 小林長 A2-1    冬月A2混  
10  アオノゴッド 牡4  725 西 謙 金田 摩周湖A2決  冬月A2混  

★ポイント★

前開催現級の冬月特別組が6頭の組み合わせ。上位2頭が抜けたのなら、当時1番人気3着だったアオノゴッドが決めたい場面。展開や障害に注文の付く馬も少なくなく、次位は難解。ヒモ荒れに注意。

アオノゴッドの前三走はフワフワした走りで、やや折り合いに欠いている印象だが、それでも崩れていないし、ここは相手が楽になった。前走は流れも時計も速かったが、今回は少し落ち着きそうなのは好材料。集中力課題だが、力は一枚上。

・ずっと障害に苦労していたシンエイパワーだが、前走は久々に一腰で見せ場を作った。決め脚には欠くだけに、まずは先に下ろす形を作ることが好走条件。まだアテにできないが、同じ競馬ができれば粘り込みも。

カクセンキングは前二走が着外だが、もともとムラ駆けタイプで、凡走後でも警戒が必要。テンが速くない馬だが、ここは前走より楽に流れに乗れそうだ。下りてから追い比べの形になれば互角、要注意。

サクラドリーマーは障害の不安が解消しない現状。いつも脚は使っているが、勝負になる位置で下りられず、遅れ差しの形。もう少し障害が良化してこないと、特別では狙いにくい。

ダイリンファイターは障害安定、前でレースを作れるが、下りてからの粘りがカギ。やや壁に当たっている感はあるが、流れが厳しかった前走よりスンナリ行けそうで、単騎も可能では。展開面では楽になる。

・テンに行けないオホーツクノタカラにとって、流れが落ち着くのは歓迎だが、仮に自身が前へ行けるほどの流れとなれば、決め脚がある他馬も十分に息を入れて行けるということ。勝ち負けにはよほど恵まれないと?

・前走快勝で昇級となったヤマトジャパンは、やはり平場向きのイメージ。相手強化、一気に55キロの増量で同じ動きができるか。少し慣れが必要かもしれない。デキの良さでどこまで。

・決め脚鋭いジェイセリナは、課題の障害を近走まとめて好内容が続く。15キロ増量となるが、690のクインCでも対応していたし、藤野なら上がるか。じっくりタメて後半勝負だろうが、格上相手でも一発注。

サクラユウシュンの前走は、タメにタメて障害を一腰。決め脚は上位の存在だけに、引き続き障害をまとめられれば差は小さい。ただ、ここは格上相手となるし、馬場も少し重いか。

マオノダイマオーは今季の成長株だが、現状では荷物も馬場も軽いほうが好み。今後の成長は見込める馬だが、この相手で特別だとまだ厳しいか。

(2020/12/26)


12月21日(月)

11R 19:25

  ホワイトクリスマス賞  オープン-1組

紐荒れ注
馬   名  性齢  重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
   コウシュハウンカイ 牡10  770 藤本 松井 北見記念G2  ドリームG3 
   ミノルシャープ 牡6  770 島津 大友 オータムC  ドリームG3 
 アオノブラック 牡4  745 藤野 金田 ピヤシリ   ドリームG3 
   キョウエイリュウ 牡3  730 松田 村上 A2-2混   菊花賞G2  
 マツカゼウンカイ 牡6  750 船山 松井 オータムC  知床賞   
   メジロゴーリキ 牡6

 750 西 謙

松井 オータムC  ドリームG3 
 ゴールデンフウジン 牡6  750 西 将 今井 オータムC  知床賞   
 メムロボブサップ 牡4  755 阿部 坂本 オータムC  ドリームG3 
 オレノココロ 牡10  755 鈴木恵 槻舘 オータムC  ドリームG3 

★ポイント★

3歳・4歳・古馬のトップ級が揃った豪華メンバーだが、年末あるいは正月の重賞を見据えている面々も多く、どのような思惑で臨んでくるのかも考えたい。ある程度計算が立つのは4歳二頭か。

・前走のドリームエイジCを制した4歳アオノブラック。荷物への対応と冬馬場の適性を示し、宿敵メムロボブサップに一矢報いる好内容だった。重量面では引き続き有利で、ここもまず崩れまい。本当の勝負は次の天馬賞だが、そこへ向けてもキッチリ形を作りたい一戦。

・同じく4歳メムロボブサップは前走2着とはいえ、正攻法であの内容なら評価は下がらない。アオノとは変わらず10キロ差があるが、自身15キロ減なら動きやすく、持ち前のスピードを活かせる。こちらも天馬賞を控えるとはいえ、緩ませる場面でもなく、今度は押し切れるか。

オレノココロは前走で4歳二頭に押し切りを許したが、わずかな展開のアヤもあった。次が高重量戦となるだけに、速くなった際にはそう追い掛けては行かないだろうが、今のデキでこの荷物なら自身も楽に行ける。少し流れが落ち着いて追い比べとなれば地力が活きる。

コウシュハウンカイは加齢に伴い、スピードより登坂力を活かす形に完全にシフト。帯広記念連覇へ向け、障害を崩さずリズム良く越すことに専心か。4歳馬の作る速い流れには付き合わない可能性が高い。

・同厩メジロゴーリキも、現状では急がせると障害に少し不安があり、落ち着いた流れのほうが良い。前走も無理をしなかった。こちらも帯広記念へ向け、まずは障害重点から末を伸ばす形を作りに行くか。

・松井厩舎三頭の中では、勝負度一番とも思えるマツカゼウンカイ。前走は障害で一旦止まったが、すぐに腰を入れ直せており、デキ落ちとは思えない。Kウンカイがいる以上、乗り替わりは仕方なく、まずは障害一腰が条件となるが、相手が揃ったここでも複穴。

ミノルシャープは前走内容からもまだ途上の印象。ここも勝ち負けを意識した競馬とはならないだろうが、帯広記念へ向けて、そろそろ良化を示したいところ。まずは障害をスムーズに切りたい。

ゴールデンフウジンは前走で障害に手間取ったが、即修正してくるケースも多々。障害下でタメて、一腰で切れれば決め手は最上位のものがある。先の重賞を見ている組より勝負度も高く、人気落ちなら怖い。一発注。

・3歳キョウエイリュウは三開催ぶり。次開催のダービーが目標で、ここは内容重視だが、ダービーと同じ荷物を経験できるのは大きい。世代戦では常にハンデを課せられてきたが、経験値を上げることができるのがオープン馬の特権。この荷物での動きに注目。

(2020/12/20)


12月20日(日)

11R 19:25

  おおいぬ座特別  A1-1・2組決勝混合

小波乱
馬   名  性齢  重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
   オレワチャンピオン 牡5  730 鈴木恵 中島 A1-2混   A1-2混  
 インビクタ 牡4  730 藤野 松井 北見富士A1  A1-1混  
 コマサンブラック 牡4  730 島津 金田 摩周湖A2決 

A1-1混  

   ブチオ 牡7  735 舘澤 今井 ドリームG3  A1-2混  
 アアモンドヒューマ セ7  735 阿部 大友 摩周湖A2決  A1-1混  
 フクトク 牡11  735 船山 鈴木 北見富士A1  A1-1混  
   カネゾウ 牡9  735 赤塚 久田 北見富士A1  A1-2混  
   ソウクンボーイ 牡10  740 村上 西邑 A1-2混   A1-2混  

★ポイント★

A1の決勝となれば、やはりレベルは高く拮抗ムード。力差はそうないだけに、馬場状態によって結果も変わりそうだが、土曜は軽かった。日曜は雪の予報はないが、気温が低い中で、どれだけ変わるのか。直前まで馬場を見極めての検討が必要となりそう。

アアモンドヒューマは今季は夏場も決してデキは悪くなかったが、冬馬場に変わって本領発揮、昇級初戦の前走でいきなり結果を出すなど、非常に良い状態。あまり急がせて行きたくない馬で、1分40秒台の決着になると少し厳しいが、息を入れて行ける特別変わりは歓迎で引き続き圏内。あとは馬場がカギとなりそう。

インビクタは今季19戦して1勝にとどまるが、掲示板を外したのも二度だけと高値安定。障害巧者で、特別変わりとなれば持ち前の先行力と登坂力をさらに活かせる。自身馬場は不問だが、相対的には稍軽が一番良さが出そう。正月に天馬賞を控える4歳馬、まだ諦めてはいまい。ここは押し切りたい。

・今季6勝と充実のコマサンブラック。昇級初戦の前走は5着だったが、もう少し前でも競馬ができるし、手の合う島津に戻れば2秒2差を逆転する可能性も十分。今季崩れたのは1枠に入った際だけで、中枠ならメムロボブサップを破った実績もある。成長中の注目馬、軽ければなお良い。

フクトクはいつもそう人気にならないが、昇級後も差のない競馬をしており、11歳でも元気。前走はきちんと流れに乗って障害も一腰でまとめる好内容。ジリでもしっかり歩ける馬だし、ここも要注意。

・前走2組1着のカネゾウ。前々から障害一腰、一気に押し切る強い競馬で、馬体もキープしており、デキの良さを示す快勝だった。増量歓迎とは言えず、特別変わりの今回は少しタメる形となりそうだが、四走前のように障害をまとめれば。相手強化でも連下十分。

・崩れないオレワチャンピオンだが、今季未勝利。鈴木恵に戻るのは魅力で、思い切って行った際の怖さはあるが、やはり末の甘さが目に付くし、ここは同型も強力。そう大崩れはないだろうが、勝ち負けに加わるには、よほどうまく立ち回らないと。

・ただ一頭のオープン馬ソウクンボーイは、前二走でいくらか良化気配は見せているものの、今回は特別に戻り、障害に不安。終い歩ける馬だが、ここも障害で後れを取りそうで…。

ブチオは本来なら力上位ともいえるが、障害が安定しない現状での特別変わりでどうか。少しずつ良くなっており、障害を切った際の脚もあるが、ここで一変まで望めるかとなると?

(2020/12/19)


G1開幕 少女が女王となる瞬間を見届けよ!

12月6日(日)

11R 19:25

  第45回 ばんえいオークス (BG1)  3歳牝馬 定量

上位拮抗
馬   名  性齢 重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
   アーティウィング 牝3  670 西 謙 坂本 B4-4    B4-4   
 コウシュハハイジー 牝3  670 渡来 大友 B4-1    B4決勝  
   キラリ 牝3  670 村上 C1-2    C1-2   
 エンゼルフクヒメ 牝3  670 中山 小林長 B2-2    B2決勝  
   アヴエクトワ 牝3  670 鈴木恵 久田 C1-11   C1-9   
 フォルテシモ 牝3  670 阿部 坂本 B3-1    B3-1   
   ヒメトラマジック 牝3  670 藤本 松井 C1-2    B4-3   
   ドラゴンチナツ 牝3  670 松本 坂本 C1-1    B4-3   
 アバシリルビー 牝3  670 西 将 金田 B3-1    B3決勝  
10  ニセコヒカル 牝3  670 藤野 平田 B4-2    B4決勝  

★ポイント★

今季初のG1。牡馬同様に牝馬もレベルの高い世代で、黒ユリ賞馬エンゼルフクヒメを筆頭に、10頭中8頭がBクラス格付(昨年はBクラス4頭、Cクラス6頭だった)。定量戦だけにまずは実績上位馬重視が基本だが、好調馬揃って激戦。厳しい荷物と馬場を乗り越えた先に女王の座。

エンゼルフクヒメは7月から始動し、B3を2勝、B2に昇級後も接戦を続けている。2歳時より道中の位置取りが前寄りになっているが、それで崩れていないあたりが地力強化の証明。牡馬相手の二冠にも挑戦し、荷物の経験値でも他馬を上回り一歩リード。とはいえ、670は自身もギリギリの荷物、下りてしまえば歩けるが、障害で止まりたくない。

アバシリルビーはテンに速くスッと位置を取れるし、馬格もあって障害巧者、切れ味も一級品。ゴール前で甘くなる点が最大の課題だが、以前ほどパタッと止まることは少なくなってきており、素質馬が本格化を示しつつある。この荷物と馬場がどう影響するかだが、6戦連続連対中と絶好調、我慢が利けば。

・賞金順位3番手となるフォルテシモは、近走のアバシリとの対戦比較では劣るが、着順ほど内容は悪くなく、阿部に戻るのも魅力。ややジリっぽさはあるが、3歳牝馬同士の重賞なら、しぶとさが活きる可能性も。スムーズに障害クリアが条件だが、うまく立ち回れば。

・今季5勝と成長著しいコウシュハハイジー。まだ体は小さいが、強敵相手に力をつけ、実力古馬の追撃を凌いだ前走が出色。増量カギだが、障害は安定しているし、流れが落ち着くのは悪くない。真面目に歩き、末脚も以前よりしっかりしてきた。上昇度では一番、ラストの苦しいところでひと押し利けば、ここでも侮れない。

ニセコヒカルは障害に自信。スピード決着より登坂力勝負が合っているだけに、重賞で増量はむしろ歓迎。一瞬の切れ味には欠くが、終いもしっかり歩けているし、他馬が荷物に苦しむようなら浮上してくる。デキ良く、要注意。

・障害が少し乱れていたアーティウィングだが、前走は一腰から終いにつなげる形を作れた。ただ、軽馬場を大事に行ったもので、まだ詰めて行った際の不安は残る。ここは増量もあり、少しタメ気味に進むか。障害スムーズなら終いは歩けるが、あくまで前崩れがあった際。

ヒメトラマジックは、昇級戦の前走を障害一腰からトップ抜けしての2着と好走。なかなか勝ち切れない馬だが、変わらずデキは良さそう。一気の増量は楽ではないが、半兄2頭(メジロゴーリキ・コウシュハレガシー)は高重量戦で良さが出た。本馬も障害巧者で複穴。

ドラゴンチナツは昇級戦の前走で接戦を制すなど好調。メンバーで唯一の、黒ユリ賞には出走していなかった馬だが、この舞台へ進んできたことが今季の成長を物語っている。ただ、一気の相手強化に加え、テン乗りもやはりプラスとは言えない。ここで勝ち負けまではどうか。

・黒ユリ賞2着の実績があるアヴエクトワは、春の不振の後に一息入れ、復帰後は再上昇ムード。連勝でここに臨むが、本来の素質を考えれば、勝っているとはいえまだ内容的に物足りないし、一気に相手関係も厳しくなる。鈴木恵が思い切って行った際の怖さはあるが、馬場も少し重いか。

キラリは安定した内容が続き、非常にデキが良さそう。自己条件なら上位級だが、昨季末の福寿草特別では6着。他馬も成長している中で、力関係は変わっていないか。入着以上を望むのは?

(2020/12/5)


若馬の勢いと古豪の意地が交差する世代対抗重賞!

11月29日(日)

11R 19:25

  第11回 ドリームエイジカップ (BG3)  4歳以上選抜 別定

軸不動
馬   名  性齢 重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
   アアモンドグンシン セ5  760 西 将 小林長 大雪賞    北斗賞G3  
   コウシュハウンカイ 牡10  790 藤本 松井 狩勝賞    北見記念G2 
   ミノルシャープ 牡6  790 島津 大友 北見記念G2  オータムC 
 メムロボブサップ 牡4  770 阿部 坂本 疾風賞選抜  オータムC 
 オレノココロ 牡10

 770 鈴木恵

槻舘 北見記念G2  オータムC 
 キタノユウジロウ 牡5  760 松田 村上 北見記念G2  ピヤシリ  
 アオノブラック 牡4  760 藤野 金田 北見記念G2  ピヤシリ  
   フナノクン 牡7  740 船山 西邑 B1-4混   A2-3   
   ブチオ 牡7  750 舘澤 今井 五稜郭A1   暑寒別岳A1 
10  メジロゴーリキ 牡6  770 西 謙 松井 北見記念G2  オータムC 

★ポイント★

4歳・5歳・6歳・7歳・8歳以上の各世代の、通算収得賞金上位2頭に出走権が与えられる世代対抗重賞。特殊な選抜と、この時期の重賞としては軽めの重量設定となっている点が大きな特徴。過去10回では5歳が最多の4勝。

・10歳オレノココロは夏場を休養に充て、10月から再始動。前走では速い決着にも対応するなど、夏負けの影響が長引いた昨季に比べればデキは数段上。当レースは過去二度制しているが、重賞未勝利の今季は是が非でもここで肩掛けを手にしたいところだろう。770なら障害一腰から抜け出せる。

・10歳二強の一角コウシュハウンカイは一開催空けて北見記念からの直行を選択。以前とは違い、今は息を入れての登坂力勝負を好むだけに、この荷物だと前半少し忙しくなるかもしれない。まず崩れずここも圏内だが、オレノより20キロ重いのは不利に映るし、狙いはむしろ次の帯広記念か。

・北見記念で復活を示した6歳メジロゴーリキ。前走は崩すのを避け障害に重点を置いたが、スムーズに一腰で切れており、引き続き好調維持。デキさえ戻れば馬場も荷物も重いほうが合うタイプ、少し流れは落ち着いてほしいが、重賞ならまた攻めてくるだろう。再度注。

・4歳メムロボブサップは前走でオレノの貫禄に屈したが、久々を叩いた上積みで逆転を狙う。スピード上位でチャンス十分だが、荷物慣れしている古馬を相手に、自身初の770、さらに重馬場になった際にどうなのか、その対応を見たい。天馬賞へ向けても大事な一戦となる。

・同じく4歳アオノブラックは、果敢に挑戦した北見記念では障害で転倒。ダメージも心配されたが、前走を見るかぎり問題はなさそう。ジックリ構えて障害力と終いの強さを活かしたい本馬にとって冬馬場は一番の歓迎材料、天馬賞でメムロ逆転を果たすための道しるべを立てたい。連下十分。

・5歳キタノユウジロウはさすがに厳しいシーズンとなっているが、二走前の北見記念では障害一腰から見せ場十分の5着。一線級相手に揉まれた経験が徐々に活きてきた。近走は障害も安定しており好調、切れ味勝負では劣るが、時計かかれば上位浮上も。

・今季躍進の6歳ミノルシャープは、減った馬体が戻ったのは好材料、徐々に上向いているとはいえ、まだ途上で、重賞で勝負に行けるほどの状態には戻っていないか。正月の帯広記念へ向け、どれだけ復調を示せるか。

・5歳アアモンドグンシンは昨年の覇者だが、脚元の不安で5ヶ月ぶりの実戦となる。今季前半は一皮むけた印象もあったが、いきなりの重賞ではさすがに厳しいだろう。使われての良化待ち。

・7歳ブチオは重賞初挑戦。崩れていた障害は徐々に良化を示しており、デキ自体は上向き気配。ただ、ここは相手が揃った。重量差あっても家賃が高い。

・7歳フナノクンは今季降級したA2でも連対すらない。増量で相手強化では苦戦を覚悟。

(2020/11/28)


11月22日(日)

11R 20:05

  オータムカップ  オープン-1組

小波乱
馬   名  性齢 重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
 オレノココロ 牡10  755 鈴木恵 槻舘 狩勝賞    北見記念G2 
   ミノルシャープ 牡6  770 島津 大友 狩勝賞    北見記念G2 
 メムロボブサップ 牡4  755 阿部 坂本 銀河賞G2   疾風賞選抜 
 ゴールデンフウジン 牡6  750 松田 今井 狩勝賞    能取湖特別 
   ウンカイタイショウ 牡6  750 渡来 久田 狩勝賞    能取湖特別 
   メジロゴーリキ 牡6  750 西 謙 松井 サンケイ   北見記念G2 
 マツカゼウンカイ 牡6  750 藤本 松井 サンケイ   能取湖特別 

★ポイント★

次週の重賞ドリームエイジカップへの出走権利を持っている四頭(オレノココロ、ミノルシャープ、メジロゴーリキ、メムロボブサップ)にまず注目だが、残り三頭も地力強化顕著、ここの勝負度では上回るとの見方もできる。少頭数でも興味深い一戦。

オレノココロの前走北見記念は、障害で後れを取ったのが痛かったが、それでも同タイム2着。特別なら一腰も可能だし、次週の重賞は全体に軽めの重量設定だけにそう緩めた競馬はしないだろう。その気になれば速い時計にも対応できる。まだ上積みも見込め、有力。

・三開催ぶりとなる4歳メムロボブサップ。今回は再始動戦の意味合いも強いが、今季はスピード競馬での強さを存分に見せつけている。最大目標は正月の天馬賞だが、軽馬場になれば一線級古馬をも凌駕するほどの力をつけた。ここも上位争い。

・北見記念で久々の重賞勝ちを収めたメジロゴーリキ。世代王者がようやく復活成り、今後は上昇あるのみで常に目が離せない。ただし今回は、せっかく良くなったものを特別で崩すのは避けたいという心理が働いても不思議ない場面ではある。

・4連勝中のマツカゼウンカイ。4歳時には重賞(はまなす賞)も制した期待馬が、完全復調と大幅な地力強化を示している。馬体も増えて絶好調、軽馬場も歓迎。同厩コウシュハウンカイを待機させて勝負度は高く、相手強化のここでも注目。

ゴールデンフウジンは課題の障害が近走安定、持ち前の決め脚を存分に活かせるようになり好内容が続く。今後は荷物への対応も必要となってくるが、今のデキなら10キロ増程度は問題ないだろう。オレノを一瞬の切れ味で下した二走前が出色、差し届くシーンも十分。

・前走は障害でヒザをついたウンカイタイショウだが、本来は障害巧者の部類で、即修正も可能だろう。二走前は先行から見せ場十分の3着と力も足りるが、テンに速い馬ではないので、相手強化で展開面がカギになりそう。

ミノルシャープは叩き2戦目の前走で-34キロと大幅馬体減。精彩を欠いたレースぶりも含め、調子を崩しているのは間違いなく、立て直すには少し時間が必要かもしれない。ハンデ云々の前に、まずは体調回復が先決。

(2020/11/21)


激しく、華麗に。 4歳女王の座を巡る争い!

11月15日(日)

11R 20:05

  第45回 クインカップ (BG3)  4歳牝馬 別定

相手難解
馬   名  性齢 重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
   ドルバコ 牝4  680 菊池 大橋 B3-3    B3-2   
 マオノクイーン 牝4  690 藤本 松井 紅バラ4牝  端野峠B2  
   ナカゼンダッテ 牝4  680 赤塚 西 康 B3-2    B3決勝  
   シャンハイオトメ 牝4  690 船山 平田 紅バラ4牝  端野峠B2  
 サクラユウシュン 牝4  690 西 将 金山 紅バラ4牝  羊蹄山B1  
   ジェイセリナ 牝4  690 鈴木恵 平田 紅バラ4牝 10 端野峠B2  
   オージョ 牝4  680 島津 B4-1    B4決勝  
 シンエイジョッパリ 牝4  680 渡来 小林勝 紅バラ4牝  B3-1   

 クイーンヴォラ 牝4  690 阿部 坂本 B2-2    B2決勝  

10

 ジェイカトレア 牝4  690 藤野 平田 B1-3    紅バラ4牝 

★ポイント★

2歳シーズンの黒ユリ賞、3歳時のオークスを制しているジェイカトレアが実績では断然。B1からB3の組み合わせで全体レベルはそれほど高くなく、今週から冬馬場に変わったのも微妙に影響しそうだ。前哨戦の紅バラ賞が馬複万馬券になったように、三連系まで含めれば波乱も十分。

・世代牝馬重賞3勝目を狙うジェイカトレア。紅バラ賞は、勝ってしまうと今回700キロになるという状況もあり、トライアルらしい競馬に徹したが、きちんと障害を上げ、終いはよく伸びてきた。その前のB1を連勝した内容も良く、この相手なら力上位。障害にも荷物にも不安がないのが強みで、やはり最有力。

サクラユウシュンは紅バラ賞では障害でヒザをつき大苦戦。それでも5秒6差まで詰めたように、切れ味と末脚は随一で、今季は強敵相手に戦い力もつけた。前走もヒザをついたように甘さは残るが、そこからでも立て直せれば。とにかく障害次第でアテにならないが、爆発力はある。どの位置で下ろせるか。

・紅バラ賞勝ちのマオノクイーンは、前走の自己条件特別でも自分でレースを作って2着。初めての荷物であの内容なら、今回の690でも十分対応可能では。オーバーペースだった三走前を除けば障害は安定しているし、息を入れられる流れなら、前々から一腰で切る形を作れそうだ。今季充実、ここでも。

・そのマオノを前走で下したジェイセリナ。紅バラ賞で障害が乱れた後ということもあり、障害重点で後方からだったが、下りてから切れに切れた。ここもタメて行って一腰から末を活かす形を作りたいが、増量と冬馬場で二番が利くかどうか。

クイーンヴォラの前走は端コースの影響もあったか、流れに乗れなかった。ここはペースもそう速くならないし、阿部に戻れば前走のようなことはないだろう。やや決め手には欠くが障害安定、増量でも対応可能。オークス2着馬、人気落ちなら相手妙味。

・着実に地力をつけてきたシャンハイオトメだが、前二走は少し壁も感じさせる内容で、今回は増量とさらに条件が厳しくなる。経験を積んで行けば、まだまだ成長が見込める馬だが、現時点ではどうか。

・紅バラ賞で2着のシンエイジョッパリは速い脚はないが、平均的に長く脚を使えるのがセールスポイント。障害は安定しているし、流れが落ち着くのも好材料で、増量と冬馬場でさらに良さが出る可能性も。歩き比べになれば再度上位浮上も十分。連穴。

ドルバコは障害良化して近走充実。実績では見劣り、相手強化に加えて一気の増量と条件は厳しいが、連続好走の多いタイプ。デキの良さを活かして上位狙う。

ナカゼンダッテは五走前から障害を一腰でまとめられるようになり上昇。一瞬の切れ味もあるが、軽馬場ベターか。増量となっての冬馬場だと、末の甘さが出そうで。

オージョは前開催の二度使いで出走権を獲得。時計も頗る優秀だったが、重賞では違う競馬になる。デキの良さを認めても、相手強化で増量のここで勝ち負けとなると?

(2020/11/14)


超ハイレベル世代、3歳二冠目の行方は!?

11月8日(日)

11R 20:15

  第45回 ばんえい菊花賞 (BG2)  3歳 別定

上位拮抗
馬   名  性齢 重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
 ゴールドハンター 牡3  700 島津 金田 秋桜賞3歳 10 ペルセウB1 
 ブラックサファイア 牡3  700 藤野 松井 秋桜賞3歳  ペルセウB1 
 カイセドクター 牡3  710 阿部 坂本 玉泉館B1   秋桜賞3歳 
   キタノボブサップ 牡3  690 鈴木恵 服部 B4-2    B4決勝  
 キョウエイリュウ 牡3  720 松田 村上 秋桜賞3歳  A2-2混  
   コマサンダイヤ 牡3  740 西 謙 金田 大賞典G3   秋桜賞3歳 
   コウテイ 牡3  690 菊池 槻舘 B4決勝   B4-2   
 ダイナマイト 牡3  700 藤本 大河原 秋桜賞3歳  B2-1   

   エンゼルフクヒメ 牝3  680 中山 小林長 B2-2    B2決勝  

10

   ヤマトタイコー せ3  680 渡来 久田 B4-1    B4決勝  

★ポイント★

何度も言うが、今年の3歳は超ハイレベル。二冠目のここも、ゴール前で縺れた一冠目のばんえい大賞典同様に激戦必至。能力差が小さいだけに、重量差がカギとなりそうだ。必見の大一番。

・大賞典馬コマサンダイヤは前走の秋桜賞9着だが、久々で障害だけを大事に乗られたもの。叩かれて重賞なら変わり身があって当然で、740キロも対応できるだろう。ただ、今回は格付け上位馬に厳しい別定条件で、他馬とは20~60キロ差がある。さすがにこの差は大きく…。能力で埋められるほど相手が弱くない。

・重賞2勝のキョウエイリュウはやや順調さを欠いていた時期もあったが、馬体も戻った前走は古馬相手に上々の内容と、三度使って上向き、完全復調成った。増量カギ、こちらも下との重量差はあるが、同じような重量関係でも結果を出してきた馬。大賞典時とはデキが違い、能力の高さを改めて示す場に。

カイセドクターは大賞典で2着。センス良く、どんな馬場や展開でも崩れないが、前走の1分30秒台はさすがに速過ぎた印象。本質的には少しタメて末を活かす形が一番良さが出るだろう。障害安定して増量への不安はないし、今回は流れも落ち着きそう。歩き比べなら互角。

ブラックサファイアは大賞典でわずかに緩んでの3着。2歳時のヤングCSに続き、またも大魚を逸したが、素質も能力も間違いなく世代最上位級。前走では珍しく二腰掛かったが、障害巧者で増量も問題なく、切れ味抜群。ここは重量有利で好機、喉が弱い馬で乾燥した空気が唯一の不安材料か。ひと押し利けば念願の重賞V。

・はまなす賞では年長馬を破る金星を挙げたゴールドハンター。久々の二走前は障害で手間取ったが、前走は勝つと昇級してしまう(=今回710キロになる)状況も相まって障害重点に乗られ即修正。以前ほど難しい面も見せなくなってきたし、末脚の威力では引けを取らない。届く位置で下りられれば一発も十分。

・前哨戦の秋桜賞を制したダイナマイト。重量差があったといえ、障害一腰から歩き切るという堂々たる内容だった。今回は重量差が詰まるし、自身増量への不安もあるが、晩成型がようやく頭角を現してきた印象。重賞となると現状では一線級と差があるが、この条件でどれだけ戦えるかレースぶり注目。

・牝馬エンゼルフクヒメは秋桜賞で2秒8差の4着。自己条件でも好内容が続き、デキは非常に良さそう。確実に成長もしているが、さすがに相手が揃ったし、自身680キロも不安。オークスに向けては大きな経験となるだろうが、ここは入着級。

・今季の成長目立つヤマトタイコーは三走前の秋桜賞が初の特別戦だったが、その後も2連勝とさらに上昇。初重賞挑戦で、重量差以上に地力の差はあるだろうが、デキだけでいえば一番。まだまだ成長が見込めそうだし、そのための良い経験。いずれ追いついてくる。

キタノボブサップはようやく体も増えてきて上昇ムード、素質十分でまだ良くなる馬だが、現状では地力で見劣るか。増量にも不安が残るし、勝ち負けまではどうか。

コウテイは大賞典同様に繰り上がり出走だが、過去二度の重賞はいずれも5着と善戦。それほど増量も苦にしないだろうし、登坂力を活かして見せ場を作ることは可能だろう。

(2020/11/7)


伝統の四市重賞第三弾 秋の高重量戦で古馬激突!

11月1日(日)

11R 20:15

  第41回 北見記念 (BG2)  3歳以上 別定

連軸有望
馬   名  性齢 重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
 コウシュハウンカイ 牡10  880 藤本 松井 岩見沢記G2  狩勝賞   
 オレノココロ 牡10  860 鈴木恵 槻舘 旭川記念G2  狩勝賞   
   センゴクエース 牡8  850 長澤 槻舘 神無月特別  サンケイ  
   ミスタカシマ(取消) 牝5  840 菊池 槻舘    
   ミノルシャープ 牡6  880 島津 大友 岩見沢記G2  狩勝賞   
   キタノユウジロウ 牡5  850 松田 村上 朱雀賞5歳  サンケイ  
   アオノブラック 牡4  850 藤野 金田 疾風賞選抜  狩勝賞   

 ホクショウマサル 牡9  850 阿部 坂本 神無月特別  サンケイ  

 メジロゴーリキ 牡6  850 西 謙 松井 神無月特別  サンケイ  

★ポイント★

年度も後半に入り、伝統の四市重賞の三戦目。正月の帯広記念、さらに年度末のばんえい記念まで見据える馬にとっては、非常に重要となる高重量戦。乾いた馬場で古馬の力勝負を堪能。

ミノルシャープの前走は除外後で五開催ぶりの実戦。やや障害で手間取るなど、本来の走りでなかったのは、やはり久々の影響だろう。当然使っての良化は見込めるし、この重量差も克服可能と思えるほど今季は力をつけた。ただ、重賞を3連勝した頃と比較すると、まだ途上の可能性はあり、今回に限ってはあくまで連候補の一頭という扱いか。

・9月に岩見沢記念連覇を達成したコウシュハウンカイ。前走は前哨戦らしく大事に行って大事に上げ、不安なくここへ臨める。当レースは過去2勝、ここは重量面で厳しいが、今季も登坂力に裏打ちされた変わらぬ安定感を示しており、引き続き圏内。障害への不安を抱える馬も少なくない組み合わせ、登坂力が活きる形になれば3度目の制覇も。

・前走は勝ち馬の切れ味に屈したオレノココロだが、ある程度ついて行って障害一腰、終いもしっかり歩き、7月以来だったことを考えれば上々の内容。増量で障害カギだが、馬体を増やして戻ってきたのも好感、さらに上積みが見込めるだけに、今回はそれほど不安材料とはなるまい。ここは重量面でも有利で、王者健在を示す絶好機。

センゴクエースは相変わらずヒザが甘いが、近二走はその後すぐに立て直せており、上向いているのはたしか。ただ、菊池と鈴木恵がずっと苦労してきた馬で、乗り替わり、それもテン乗りでいきなりとは…。

ホクショウマサルは特別の前二走を連続好走、行きっぷりが良くなっているように、ひと頃と比べればずいぶんとデキも上向いてきた印象。ただ、同じように良いリズムで臨んだ岩見沢記念でも障害で大苦戦。一腰で切っての末脚比べなら見劣らないが、増量となる今回は不安も大きい。押さえまで。

・狙えばメジロゴーリキか。前二走は障害修正に重点で慎重に乗られたが、ともに一腰でまとめていた。重賞のここはおそらく前を取りに行くはず、増量でまだ半信半疑だが、本質的には高重量戦でこそ良さが出るタイプ。詰めて行っても上げられるようなら怖い。穴で注。

キタノユウジロウは久々の前走、障害を一腰でまとめて内容十分。増量で無理には詰めて行かないだろうが、高いレベルで揉まれた経験が徐々に活きてくる。落ち着いた流れも合うし、今季は5着が最高着順だが、ここはそれ以上が可能では。複穴。

・4歳アオノブラックが果敢に挑戦。特別では10歳二強と差のない競馬をした記録もあり、次代の主役となり得る器。さすがにこの荷物の地力勝負ではまだまだ見劣るが、いずれは高重量戦でこそ真価を発揮しそうな本格派、いい経験となるだろう。

(2020/10/31)


10月26日(月)

11R 20:10

  サンケイスポーツ賞  オープン-2組

主力対等
馬   名  性齢 重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
 ホクショウマサル 牡9  735 阿部 坂本 岩見沢記G2  神無月特別 
   ソウクンボーイ 牡10  730 村上 西邑 あばしり混  A1混合  
   コウシュハレガシー 牡5  730 藤野 平田 岩見沢記G2  神無月特別 
 センゴクエース 牡8  730 鈴木恵 槻舘

岩見沢記G2 

神無月特別 
   カンシャノココロ 牡9  730 西 将 坂本 あばしり混  神無月特別 
 シンザンボーイ 牡9  735 渡来 坂本

A1混合  

秋陽A1混  
   メジロゴーリキ 牡6  735 西 謙 松井 岩見沢記G2  神無月特別 

   キタノユウジロウ 牡5  730 松田 村上 グランプG2  朱雀賞5歳 

 マツカゼウンカイ 牡6  735 藤本 松井 あばしり混  神無月特別 

★ポイント★

2組とはいえ、好メンバーが揃った注目の一戦。次開催の北見記念へ向け、ここが大事となる馬もいる。前開催の神無月特別の再戦ムードだが、馬場がどこまで乾くかも微妙に影響しそう。どう順位付けるか。

マツカゼウンカイは完全復調と地力強化を印象付ける2連勝。行きっぷりがグンと良くなり、道中を楽に運べているのが大きい。前二走は速い時計で、軽馬場が合うのはたしかだが、たとえ重くなっても自身悪いというタイプではない。ここも引き続き有力、今のデキならV3も。

ホクショウマサルは重賞でこそ障害が乱れているものの、特別の荷物なら不安は小さい。デキも確実に上がってきている印象で、引き続き特別条件となる今回は前走2着を素直に評価。ここも障害一腰が可能、差し切る場面も十分。

・前走またも障害でヒザを折ったセンゴクエース。まともに障害を越えたのは、今季12戦中2回だけ。それでも立て直すまでに時間を要さなかったし、再度特別条件なら前走以上も望める。昨季以上にアテにならなくなってきているが、ここなら。

シンザンボーイは、やや相手に恵まれたとはいえ前走完勝。近走は速い時計にも対応できているように、北見記念連覇へ向け確実に上向いてきた。乗り替わりとなるが、ホクショウがいる以上は仕方がないし、渡来も決して相性が悪いわけではない。互角。

メジロゴーリキは期待ほど動けていない今季。急がせると障害で止まる場面が多く、なかなか先行押し切りの形を作れない。ジックリ行った前走は一腰、ここは少し詰めて行きそうだが、まだ昨季の安定感を取り戻せていない。

コウシュハレガシーは古馬重賞での入着経験もあるが、勝ち負けには至っていないのが5歳シーズンの厳しさか。前走は速い流れで進んだのもあったが、障害で手間取った。切れ味に欠く分、まずは自身一腰が条件。

・同じく5歳キタノユウジロウも苦しいシーズンとなっているが、徐々に地力をつけ、このまま経験を積んでいけばいずれ通用しそう。ただ今回は四開催ぶりの実戦でさすがに厳しいか。一度使ってからだろう。

・前走のカンシャノココロは障害は修正できていたが、テンが遅く、オープンではよほど叩いて行かないと流れに乗れない。ここは前走ほど速くならないとはいえ、展開に恵まれないと?

ソウクンボーイはずっと不振。平場の前走でも障害で手間取ったように、良化の兆しが見られない現状ではここも厳しいだろう。

(2020/10/25)


10月25日(日)

11R 20:15

  紅バラ賞  4歳牝馬 別定

混 戦
馬   名  性齢 重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
   ハイトップフーガ 牝4  650 西 謙 松井 B4-1    B4-7   
   ワンポイント 牝4  650 菊池 山本 B4決勝   B3-2   
 ジェイカトレア 牝4  660 藤野 平田 B1-3    B1-3   
   ナカゼンダッテ 牝4  650 赤塚 西 康 B3-2    B3決勝  
   シャンハイオトメ 牝4  660 船山 平田

B3-1   

B3決勝  
 マオノクイーン 牝4  650 藤本 松井 B3-1    B3決勝  
 ジェイセリナ 牝4  660 鈴木恵 平田 B3-1    B3決勝  
   シンエイジョッパリ 牝4  650 渡来 小林勝 B3-1    B3決勝  

9

 クイーンヴォラ 牝4  660 阿部 坂本 B2-4    B2-1   

10

 サクラユウシュン 牝4  660 西 将 金山 桔梗特別B1  疾風賞   

★ポイント★

二開催後の重賞クインカップの前哨戦。この世代の牝馬はそれほどレベルが高くない印象だったが、徐々に良さが出始めてきた馬も多く、活気のある組み合わせ。B1からB3の3クラス混合で重量差は小さく、まずは実績上位馬重視だが、混戦。

・世代牝馬重賞を2勝しているジェイカトレアが実績断然。変わらず障害は安定し、連勝中とデキも文句なし。戦ってきた相手が違い、重量面も有利で同世代の牝馬同士なら有力。あとは、軽馬場で下のクラス相手だと流れが変わり、前半速くなった際に付き合うかどうか。ここで勝つと昇級し、クインCでは10キロ加増となる身だけに、自身の形を優先する可能性も。その判断だけ。

・今季[5-8-0-4]と充実ぶりが目立つサクラユウシュン。まだ障害でヒザの甘さを見せるシーンはあるが、それでも立て直せているのがデキの良さ。もともと世代では素質上位の評価だったが、骨っぽい相手に揉まれて本格化ムード、西将も手の内に入れた印象。まず障害カギだが、特別への参戦が増えて徐々に荷物慣れもしており、660なら対応できるだろう。争覇圏。

クイーンヴォラはオークス2着など、世代では上位級の存在。ジリっぽくて勝ち味に遅いが、B2に昇級後もすべて僅差にまとめている障害力と安定感は評価できるし、増量も問題なさそう。近走は時計勝負にも対応しており、ここも崩れることは考えにくい。ひと押し利けば。

シャンハイオトメは地味で目立たないが、体もできてきて地力強化顕著。以前は道中で速くなると叩いてついて行っていたが、近走は行きっぷりも良く、スムーズな競馬ができている。特別は経験自体が少ないが、障害は安定してるし、真面目に歩く馬。増量でも対応可能では。ここでも侮れない。

ジェイセリナはとにかく障害ひとつ。止まってしまうとどうにもならないが、一腰で切れれば末脚の威力は互角以上。軽馬場はそれが可能となる条件の一つではあるし、増量もあってアテにはならないが、少しタメて行ってスンナリ障害越えれば怖い。一発注。

マオノクイーンの前走は障害で止まり、案外の内容だったが、結果的に少しオーバーペースだったかも。増量ともなるだけに、今度はタメ気味に行きそうだが、それがプラスに作用すれば。勝ったり負けたりのシャンハイと10キロ差つくことを思えば、そう差はない。

シンエイジョッパリは今季6勝の上昇度注目。安定した末脚が魅力だが、B3に昇級した近二走は、多少壁も感じる内容だった。うまく流れに乗り切れていない印象だが、慣れは見込めるし、増量でも障害スムーズなら脚を伸ばしてくるシーンも。

・障害で苦労していた時期もあったナカゼンダッテだが、近二走は一腰でまとめ、うまく末へつなげている。軽馬場も合っているが、増量に加えて相手強化。まだ自力勝負は利かず、ここで馬券圏内まではどうか。

・ワンポイントは障害巧者、安定した走りでデキは良さそうだが、まだ末に頼りなさが残る。前走は軽馬場で歩き切ったが、他にも歩ける馬が揃ったここでは見劣りそうで。

・黒ユリ賞2着、オークス4着の実績馬ハイトップフーガは、今季9月に復帰後3戦2勝。格下相手のもので、前走程度では足りないが、まだまだ上積みは見込めるだろう。レースぶりには注目したい。

(2020/10/24)


10月19日(月)

11R 20:10

  狩勝賞  オープン

混 戦
馬   名  性齢 重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
 ウンカイタイショウ 牡6  740 渡来 久田 あばしり   疾風賞   
 ミスタカシマ 牝5  720 菊池 槻舘 岩見沢G2   神無月特別 
   ノエルブラン 牡6  735 長澤 槻舘 A1混合   秋陽A1混  
   ミノルシャープ 牡6  760 島津 大友 グランプG2  岩見沢G2  
   コウシュハウンカイ 牡10  755 藤本 松井 マロニエ賞  岩見沢G2  
 アオノブラック 牡4

 730 西 謙

金田 銀河賞G2   疾風賞   
   オレノココロ 牡10  740 鈴木恵 槻舘 天の川特別  旭川記念G2 

 ゴールデンフウジン 牡6  735 西 将 今井 マロニエ賞  神無月特別 

★ポイント★

豪華メンバーが揃ったが、10歳二強とミノルシャープは二週後の北見記念目標がハッキリ。地力で走られては仕方ないと割り切り、馬券的には重賞よりここ狙いの馬を重視する手は当然ある。

・岩見沢記念を熱発で除外となったミノルシャープは、五開催ぶりの実戦となる。そもそも当時もグランプリから直行を選択したように、重賞以外での賞金加算を避けたい意識はあるだろう。ハンデ差が厳しい場面でわざわざ勝負を仕掛ける必要は全くなく、まずは感触を確かめる場か。

オレノココロは、夏負けの影響が長引いた昨季の経験からか、夏場は休養に充て、7月の旭川記念以来。今季は特別でも動かす場面があり読みにくいが、今季重賞未勝利の本馬にとっては、次の北見記念は重量的にも絶好機。復帰戦で崩すのは避けたく、ある程度慎重に行くのでは。体は増えていたほうが良い。

・岩見沢記念連覇を成し遂げたコウシュハウンカイ。10歳でも衰えを感じないが、スピードよりも登坂力を活かす形へシフト。今は重賞で息の入る流れのほうが良さそうだし、現役ラストイヤーだけに重賞と特別では勝負度の違いも大きい。障害を乱さないことに重点を置く可能性が高いか。

・先に下ろしたいウンカイタイショウはテンに速い馬ではなく展開がカギとなるが、流れが落ち着きそうな組み合わせなのは好材料。軽量戦を使ったのもプラスに作用しそうで、ここなら自分の形を作ることも可能では。実績馬が慎重に構えるようなら、登坂力を活かしての粘り込みも十分。

・4歳アオノブラックも軽量戦帰り。世代戦では速い時計にも一応の対応は示しているが、本質的には少し落ち着いた流れのほうが合うタイプだろう。一線級相手でも能力的にはそう差がなく、他馬が途上と見れば互角以上の評価可能。要注意。

・多少ジリっぽさも出てきたミスタカシマは、前走のように切れ味も求められる競馬ではやや厳しかった。障害は安定しているし、今回は前走ほど軽くない馬場、好位で下ろせば持ち前の勝負根性が活きる。菊池も非常に上手く乗っている。

ゴールデンフウジンは障害が安定し好内容が続く。下りての決め手は随一で、乗り替わりとはなるが、2歳時は主戦だった騎手だし、今のデキならそれほど問題ないだろう。障害まとめればここも一気に差し込める。

・オープンに昇級してきたノエルブランは、さすがに相手が強いか。これまで長澤では結果が出ておらず、手替わりもマイナス。この先、条件が合えば…だが、ここでいきなりはどうか。

(2020/10/18)


2歳馬、初の大舞台!

10月18日(日)

11R 20:15

  第43回 ナナカマド賞 (BG3)  2歳 別定

波乱含み
馬   名  性齢 重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
   シュトラール 牡2  570 藤本 松井 A-1    A-1   
 シンエイアロー 牝2  550 西 将 西 弘 A-2    A-1   
   ショウワノチカラ 牡2  570 長澤 小北 青雲賞牡   A-2   
   リアンドノール 牡2  570 西 謙 松井 青雲賞牡   A-1   
   レッツゴーリータン 牝2  550 渡来 坂本 いちい賞牝  A-3   
   キタノダンディ 牡2  570 村上

村上

青雲賞牡   A-1   
 アルジャンノオー 牡2  580 藤野 松井 青雲賞牡   A-1   
 フクフクライデン 牡2  570 鈴木恵 青雲賞牡   A-2   

 ネオキングダム 牡2  570 阿部 坂本 A-1    青雲賞牡  

10

 アバシリサクラ 牝2  550 島津 金田 いちい賞牝  A-1   

★ポイント★

今季デビューの2歳馬にとって初の重賞。9月27日の青雲賞と、直近のA-1戦(先週)が重要な参考となるが、昨季のキョウエイリュウほど抜けた馬はおらず、世代レベルを含め、見極めなくてはいけない面は多い。スピード優先の時期だが、初の重量に加え、近走よりは重い馬場、ゴール前でもつれるシーンもあるかもしれない。波乱含み。

・能検一番時計、青雲賞勝ちを含めここまで7戦5勝のアルジャンノオーが一歩リード。障害の巧さと一瞬の切れ味は群を抜いている。ただ、やや持続力に欠ける面があり、前走はそこを突かれての3着。それが混戦ムードの一因ともなっているが、障害が安定しているだけに、増量は相対的に有利に働きそうでやはり最有力、ひと押し利くか。

・能検時から目立っていたネオキングダムは、2戦目で初勝利の後は少し停滞していたが、夏場から一気に良くなり、坂本厩舎の一番馬。近走は第二障害を楽々と越え、余力があるだけに終いも歩けてと、良化が際立っている。今のデキなら増量も全く不安なく、青雲賞ではアルジャンと同重量で1秒5差、10キロ差がついた今回は逆転の計算が成り立つ。

・牝馬アバシリサクラは、前走を含めアルジャンを二度破っている。牝馬らしい切れ味の持ち主、軽馬場が良かったのもたしかだが、重量面でいえば、前走20キロ差で下した相手に対して今回は30キロ差に広がっている。荷物が増え障害のカカリがカギだが、ここも侮れない。

シンエイアローはまだ2勝馬だが、強敵相手に常に高いレベルで安定した走り。牝馬でも我慢して歩ける馬で、根性もあって崩れない。本格化は少し先の印象だが、馬体も増えてこれから相当の活躍が見込めるだろう。切れ味勝負ではやや劣るが、歩き比べなら互角。連穴。

フクフクライデンはまだ若さが目立ち、フワフワした走りだが、末脚は強烈なものを持っている。息を入れて行けると思えば増量も悪くないのでは。鈴木恵への手替わりも魅力、フルに能力発揮なら差はない。突っ込み警戒。

キタノダンディはまだヒザの甘さが残るが、前走は障害一腰からしっかり歩き、良化を示す内容。現時点での完成度では劣るが、素質は高い。主戦の松田が乗れず乗り替わりとなったのは痛いが、ここも小差。

・デビューから3連勝したリアンドノールだが、近走がピリッとしない。前走も障害で苦戦と、ここへ向け不安を残す結果だった。思ったほど馬体も成長してこず、青雲賞の4着以上を望めるかとなると。

・同じくデビュー3連勝のシュトラールは、乱れた障害を修正し、前二走は一腰と再上昇ムード。ただ、ここは重賞で増量ともなるし、それほど詰めては行けないか。勝ち負けに加わるまでは。

・前走勝ちからここへ臨むレッツゴーリータンは、三走前にシンエイアローと大接戦の記録もあるが、二走前のいちい賞の内容が平凡。牡馬も含めた重賞で相手強化、さすがに見劣るか。

ショウワノチカラは回避馬が出ての追加参戦。相手が強くなった近走は5戦連続着外、重賞ではいっそう条件が厳しく…。

(2020/10/17)


10月17日(土)

10R 20:10

  ペルセウス特別  B1-1組

上位拮抗
馬   名  性齢 重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
   ヤマノホシ 牝8  680 中山 長部 B1-3    寒露特別B1 
   ハルトラ 牡5  705 渡来 西邑 B1-2    桔梗特別B1 
   ヤマトテンリュウ 牡7  705 西 謙 西 弘 B1-3    桔梗特別B1 
 ホクトシンバ 牡8  705 藤本 岩本 玉泉館B1   桔梗特別B1 
 ゴールドハンター 牡3  690 島津 金田 はまなすG3  秋桜賞3歳 10
 バウンティハンター 牡8  705 阿部 金田 B1-3    桔梗特別B1 
 コマサンエース 牡4  695 鈴木恵 金田 銀河賞G2   桔梗特別B1 
   テンリュウフジ 牡7  700 舘澤 坂本 B1-2    寒露特別B1 

 ブラックサファイア 牡3  685 藤野 松井 千樹橋B2   秋桜賞3歳 

10

   アアモンドロシア 牡8  705 西 将

B1-2   

桔梗特別B1 

★ポイント★

前開催の桔梗特別は9→7→5番人気の決着で大荒れ。なかなか捉え切れず、やはりBの特別は波乱含み。前開催は世代戦に回った3歳二頭は次開催の菊花賞へ向けいい形を作りたい。数週間ぶりに晴れの週末、先週ほどは速くない馬場。

・桔梗特別を差し切ったバウンティハンター。障害では三腰かかったが、下りてからは豪快な伸び脚を見せた。一腰は望みにくい馬だが、止まっても前走同様にすぐに腰を入れ直せれば、勝負になる位置で下りられる。もともと実績上位馬、引き続き注目。

・時折り障害でポカがあるホクトシンバは、大敗後で人気を落としていただけで、一腰でまとめれば前走くらいは走れて当然。まず障害カギだが、一度止まると返事をしないだけで、決して下手なわけではない。ひと押し利かない嫌いはあるが、スムーズならここも上位圏内。

・3歳ブラックサファイアは世代戦を挟み、古馬相手では実質昇級初戦となるが、素質と対戦比較を考えればここでも能力上位の存在。一旦前に出ながら差し返された前走が示すように詰め課題、軽馬場ベターの印象もあるが、次開催の菊花賞へ向け、勝って勢いをつけたいところだろう。

・同じく3歳のゴールドハンターはバウンティの全弟。はまなす賞勝ちの後に一息入れた前走では障害で手間取ったが、一度使ったことで修正は可能では。菊花賞を見据え、まずは障害重点だろうが、下りてからの脚はここでも上位。叩き前進を示したい。

コマサンエースは前走案外だったが、決着タイムが2分を超える競馬は今季初めてで、そのあたりが影響したかもしれない。晩成型で成長途上だが、今は一戦ごとの経験が身になる。障害は安定しているし、慣れが見込めるここで改めて。

ハルトラの前走は後方からジックリ行き障害を一腰でまとめると、最後は脚を伸ばしてきた。休み明けを二度使って上積みが見込めるし、さらに前進も可能。ただ、四走前に現級の決勝特別を勝った星はあるものの、ここは当時より相手が揃っている。

・前走は障害でヒザを折ったヤマトテンリュウだが、その前までの内容を見ると、デキ自体は良さそう。障害次第で侮れないが、やや相手が強い印象だし、やはりベストは平場の軽馬場だろう。その条件なら狙いたいが、ここはあくまで押さえ。

アアモンドロシアの前走は、障害こそ何とか一腰でまとめたものの、下りてから歩けなかった。切れ味はあるが、それを活かすためには、特別の荷物ではなおさら馬場の助けが欲しい。今回は?

・障害巧者ヤマノホシはいつも見せ場を作るが、現級ではなかなか粘り込みを許してもらえない。崩れず頑張っているが、入着以上を望むのは?

テンリュウフジは馬体も増え、デキは悪くなさそうだが、障害に課題が残る現状。前走も止まってから立て直しはしたが、やはり後れを取るのは否めない。展開的に恵まれないと上位まではどうか。

(2020/10/16)


10月5日(月)

11R 20:15

  神無月特別  オープン

波乱含み
馬   名  性齢 重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
   センゴクエース 牡8  730 鈴木恵 槻舘 ポテト特別 

岩見沢記G2 

   コウシュハレガシー 牡5  730 藤野 平田 ポテト特別  岩見沢記G2 
 ホクショウマサル 牡9  735 阿部 坂本 ポテト特別  岩見沢記G2 
 マツカゼウンカイ 牡6  730 藤本 松井 ポテト特別  あばしり混 
   カンシャノココロ 牡9  730 渡来 坂本 長月A1混   あばしり混 
 ゴールデンフウジン 牡6  735 松田 今井 不知火特別  マロニエ賞 
   メジロゴーリキ 牡6  735 西 謙 松井 マロニエ賞  岩見沢記G2 

 ミスタカシマ 牝5  720 菊池 槻舘 マロニエ賞  岩見沢記G2 

★ポイント★

出走申込のあったオレノココロとミノルシャープが回避、ここで結果を出しておきたい馬たちの組み合わせとなった。アテにならない面々、軽馬場でのプラスマイナスも読みにくく、波乱含み。

・前走の岩見沢記念では2着と頑張ったミスタカシマ。他馬が障害で苦しむ中、タメたのが功を奏した形だが、810キロでも障害を一腰でまとめたのは評価できる。牝馬のわりには力勝負を好む馬だが、この組み合わせなら軽馬場でもそう速くはならないか。今のデキなら崩れなく、ここも圏内。

・岩見沢記念3着のコウシュハレガシーは登坂力の高さを示した結果だが、特別条件なら他馬も楽になる。自身は変わらぬ競馬ができそうで、流れ込み注意だが、相対的な評価でいうと多少下がるか。

センゴクエースは障害で止まってしまうのは仕方ないにせよ、ヒザを折ってしまうのが大きな問題。特別条件なら何とか我慢できそうだが、アテにはならない。下りてしまえば圧勝まであっていい力関係だが、今の状況ではあくまで押さえ。

ホクショウマサルは障害でヒザを折るわけではないが、一度止まってしまうと返事をしない。障害一腰が条件で、特別に戻り再注目だが、軽馬場で急がすと不安もある。センゴク同様に下りてからの脚は抜きん出ているが、信頼度では一歩。

・それならマツカゼウンカイを上位に見る手も。前走完勝、ここは相手強化だが、体も戻りデキはピークに近い。実績馬に走られては叶わないが、前走の時計が示すように軽馬場も滅法強い。引き続き特別条件なら自身不安なく、連勝も十分に可能。

ゴールデンフウジンは岩見沢記念を見送ったが、前走から10キロ増なら変わらず動けそうだし、松田とも非常に手が合っている印象。ここは軽馬場でも離されずについて行ける流れ、障害をまとめれば差し脚を発揮できる場面。

メジロゴーリキは重賞でも上位可能な実力馬だが、詰めて行った前走では障害で手間取るなど、本来の姿を取り戻せていない。まずは先行して障害を切って…という形を作りたいが、軽馬場は割り引きか。

カンシャノココロはオープンに入ると少し時計が掛かってほしいクチ。A1では押して出て行くことで形は作っていたが、さらに相手強化の軽馬場だと流れに乗れるかどうか不安。

(2020/10/4)


10月4日(日)

11R 20:10

  第14回 秋桜賞  3歳 別定

主力対等
馬   名  性齢 重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
   フォルテシモ 牝3  640 渡来 坂本 B4-2    B4決勝  
   エンゼルフクヒメ 牝3  650 中山 小林長 B3決勝   B2-4   
 キョウエイリュウ 牡3  690 松田 村上 はまなすG3  A2-1混  
   キタノボブサップ 牡3  660 鈴木恵 服部

B4-3・4  

B4-3   
 ブラックサファイア 牡3  670 藤野 松井 フォーマB2  千樹橋B2  
 ダイナマイト 牡3  660 藤本 大河原 B4-1    B3-5   
 ゴールドハンター 牡3  670 島津 金田 B3-1    はまなすG3 
 カイセドクター 牡3  680 阿部 坂本 白露特別B1  玉泉館B1  

   ヤマトタイコー せ3  650 赤塚 久田 B4-1    B4決勝  
10    コマサンダイヤ 牡3  700 西 謙 金田 わし座A2   大賞典G3  

★ポイント★

二開催後、11月8日のばんえい菊花賞へ向けての前哨戦。一冠目のばんえい大賞典に出ていた馬が7頭いるが、その後の過程は様々。上位グループのレベルは非常に高い世代で、重量差も影響しそうだ。ここは順調に使っている組を重視か。

・大賞典馬コマサンダイヤは、五開催ぶりの実戦で西謙がテン乗り。まず気配注目だが、ここはあくまでステップレースの位置付けと見るのが妥当か。下との重量差もある中で、余裕残しで勝ち負けできるほど甘い世代ではない。レースぶり最注目だが、馬券的な扱いでは?

・大賞典2着のカイセドクターは今季すでに8勝と充実一途。自己条件で古馬を問題にしない内容が続き、まだまだ奥がありそうだ。行っても差しても味のある自在型だが、今のデキの良さと少し軽めの馬場も考えれば前を選択か。ここも好勝負必至。

ブラックサファイアは大賞典3着の後に一息入れたが、馬体もボリュームを増し、素質だけで勝っていた2歳時と違い実が入ってきた印象。まだB1格付ゆえに670キロ、潜在能力と対戦比較からは相当有利な重量関係で争覇圏。最後の詰め課題だが、一雨あればさらに強気になれる。

・はまなす賞では4歳メムロボブサップを破る大金星を挙げたゴールドハンター。軽馬場と重量差が最高にハマった結果だが、フルに能力発揮した際の爆発力を示した。三開催ぶりでKダイヤ同様にどこまで作ってきているかだが、鉄砲は利くほうだろう。

・2歳時に重賞2勝のキョウエイリュウは今季順調さを欠いているが、取消し後で久々だった前走は馬体が減っていたものの、思った以上に内容は悪くなかった。まだ途上でまずは馬体重に注目だが、前進可能な場面。能力的にはやはり世代上位で、要注意。

・牝馬エンゼルフクヒメは障害安定して好調だが、前走の自己条件でも歩き負けたように、牡馬相手の特別ではどうか。軽量を活かしても入着級の評価が妥当か。

ダイナマイトは好素質で、まだまだ出世が望める馬。大賞典はシンガリ負けを喫したが、使いつつデキも上向いている。現状では地力で劣るが、先々を見据えると大事な一戦。増量カギだが、障害次第ではワンチャンスあっても。複穴なら。

キタノボブサップは素軽さ出て上昇。素質も十分だが、本当に良くなってくるのはもう少し先か。乗り替わりは魅力だが、今の力関係では入着以上を望むのは?

ヤマトタイコーは体も増えて地力強化顕著。自己条件なら崩れないが、ここは一気に相手が強くなるし、上との重量差があるとはいえ特別戦も初めて。まずは経験が必要となるか。

フォルテシモは3月の福寿草特別で2着など、牝馬同士なら世代上位の存在だが、今季牡馬相手の特別2戦はいずれもシンガリ負け。ここに入るとさすがに見劣る。

(2020/10/3)


充実の4歳、二冠目を巡る争い 一番の輝きを放つのは!?

9月27日(日)

11R 20:10

  第28回 銀河賞 (BG2)  4歳 別定

相手難解
馬   名  性齢 重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
 ダイリンファイター 牡4  720 赤塚 小林長 はまなすG3  長月A1混  
   コマサンエース 牡4  710 松田 金田 B2-1    フォーマB2 
   ジェイエース 牡4  720 菊池 西 康 鹿追町A2  10 B1-3混  
   ギンノダイマオー 牡4  720 西 将 松井 鹿追町A2   A2-2   10
 メムロボブサップ 牡4  750 阿部 坂本 はまなすG3  マロニエ賞 
 コマサンブラック 牡4  720 島津 金田 オッズパB1  長月A1混  
 アオノブラック 牡4  740 西 謙 金田 はまなすG3  マロニエ賞 
   サクラドリーマー 牡4  720 藤本 今井 はまなすG3  オッズパA2 
   インビクタ 牡4  730 藤野 松井 はまなすG3  長月A1混  

★ポイント★

3歳三冠馬メムロボブサップが4歳の今季も三冠への挑戦権を得るかが最大の焦点。世代交流のはまなす賞では3歳馬で一泡吹かせた金田厩舎が3頭出しで再び挑む。軽馬場でスピードとキレも求められる一戦。

・7月の柏林賞を制し、世代重賞6勝目を挙げたメムロボブサップ。力上位は明白で、前走は古馬相手に完勝とデキも頗る良い。下とは最大40キロ差だが、荷物慣れしているし、これまでも同じような重量関係で勝ってきた馬。軽馬場も歓迎で、死角は小さい。二冠へ。

アオノブラックは古馬戦での好内容も含め、世代屈指の存在なのは間違いない。前走6着は試走に徹したもので気にする必要はなく、対メムロで10キロもらえる今回は力の入る場面。ただ、雨は要らなかったか。ここも崩れないが、極端に速くなると切れ負けする恐れも。

コマサンブラックは今回と同じ30キロ差でメムロを下した三走前の山鳩賞が光る。同じ30キロでも、増量となる重賞ではまた違うが、良血馬が本格化気配、まだまだ強くなる。前走はテン乗りで結果的に慎重に構え過ぎたが、何度もメムロに負けているメンツより魅力がある。

インビクタはメムロがいる重賞だとなかなか楽に行かせてもらえない。近走はやや控える形も試してはいるが、やはり柏林賞のように先に下ろす形が理想だろう。ただ、軽馬場で他馬も前への意識を持つ中では、展開的に厳しくなりそうだ。

ダイリンファイターもインビクタと似たようなタイプで、重賞では思うような競馬ができていないが、障害スムーズならジリっぽくても何とか歩き切れる馬。近走は先行への意識が強く出過ぎて障害の乱れにつながっているが、まずは落ち着いて障害を切りたい。存外粘る可能性も。複穴。

サクラドリーマーは下でジックリ溜めた前走でも障害で手間取った。もともと障害課題の馬だが、また安定しなくなってきたのは気になる。強烈な末脚の持ち主とはいえ、今回は時計も速く、おそらく一腰で切らないと間に合わない。増量となるここでそれが望めるかとなると?

・3歳時のばんえい大賞典までは世代重賞で全て2着だったギンノダイマオーだが、その後がピリッとしない。今季は判を押したように障害で止まる内容が続き、5着が最高。ここで一変までは望めず…。

ジェイエースは昨季後半に大きく力をつけ、重量差があったとはいえメムロ・アオノを特別で下した星もあるが、転厩の影響もあったのか今季は冴えない内容が続く。体も減っているし、まずはデキが戻らないことには。

コマサンエースはB1に昇級したばかりで最も格下。重賞初挑戦となるが、今季すでに5勝と非常に活気があり、山鳩賞も遅れ差しの形とはいえ6.1秒差4着。重賞はそう甘くないだろうが、時計勝負も歓迎で、重量差を活かせれば。

(2020/09/26)


9月26日(日)

10R 20:10

  あばしり場外10周年記念  オープン・A1混合

上位拮抗
馬   名  性齢 重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
 ノエルブラン 牡6  715 島津 槻舘 アルタA1混  長月A1混  
   ジェイコマンダー 牡5  710 西 将 金山 朱雀賞5歳  長月A1混  
 ウンカイタイショウ 牡6  730 渡来 久田 不知火特別  マロニエ賞 
 カンシャノココロ 牡9  720 阿部 坂本 A1A2決  長月A1混  
 マツカゼウンカイ 牡6  720 藤本 松井 不知火特別  ポテト特別 
   オレワチャンピオン 牡5  710 菊池 中島 朱雀賞5歳  長月A1混  
   ソウクンボーイ 牡10  720 村上 西邑 ポテト特別  岩見沢G2  
   ブチオ 牡7  715 西 謙 今井 とかちえぞ  アルタA1混 

★ポイント★

ばんえい競馬では、複数の格付け(クラス)の馬によって編成される競走を「混合」と呼称する(世代限定戦、重賞、選抜を除く)。在籍馬が少ないA1格付けの馬は必然的に混合競走に編成されることが多いが、ややこしいのが、同じ「A1混合」でも、上との混合なのか下との混合なのかという点。今回のメンバーでいえば、8月24日のアルタイル特別はオープン・A1・A2の混合、9月5日の長月特別はA1・A2の混合だった。今回はオープン馬4頭、A1馬4頭の組み合わせ。微妙な重量関係、雨馬場で高速決着への適性も求められそうで、どう順位付けるか。

マツカゼウンカイは今季未勝利だが、近四走は障害をまとめて確実に上昇ムード。ここは相手関係もいくらか楽になった。切れ味はあっても脚が長続きしないタイプだが、前走同様に軽馬場なら伸び切れる。馬体が戻ってきたのも好感で、争覇圏。

・前走岩見沢記念4着のソウクンボーイ。字面は目立つが約29秒差、他馬の障害ミスに乗じて着順が上がっただけで、自身が格段に良化したわけでもなく、まだ障害に課題が残る現状。消耗戦も望めない軽馬場では?

カンシャノココロは本来速いのは得手ではないが、近二走は道中の行きっぷりが良く、軽馬場にも対応している。それだけデキが上向いてきたということだろう。前走2着により昇級したぶんの増量はあるが、ここも位置取りひとつで圏内。

・先行ウンカイタイショウは軽馬場歓迎だが、テンが速いほうではなく、他馬が刻む間に出て行くタイプ。前走は淀みのない流れでかえって忙しかったが、二走前に手間取った障害は即修正してきた。ここもノエルブランとの兼ね合いカギだが、先頭か二番手で下ろせれば粘り込み。

・そのノエルブランは形の上では相手強化となるが、6月にはホクショウマサルを抑えた星もある。前走は障害力を活かして前々から押し切る会心の内容。障害は安心して見ていられるし、軽馬場なら終いの甘さも出さない。ここも同じような馬場、となれば再現も十分。

・一開催空けたブチオは、前走で乱れた障害の修正が最重要課題。力は互角以上だが、今回は少しタメて行く意識は当然あるだろう。勝ち負けするにはある程度の位置取りが必要となりそうなここは前も止まらず、次か。

オレワチャンピオンは近走ずっと小差にまとめており、デキは悪くない。やや決め手に欠く面はあっても大崩れは考えにくく、軽馬場も合う。他馬の凡走待ちだが、浮上の余地も。

・穴駆け型ジェイコマンダーは凡走後でも怖さは常にあり、軽馬場も合うが、今回の速い流れでは障害で手間取りそうで…。狙い目となるのは荷物が軽くなったタイミングか。

(2020/9/25)


彼の地に思いを馳せ 歴戦の古馬による伝統の一戦!

9月20日(日)

11R 20:15

  第56回 岩見沢記念 (BG2)  3歳以上 別定

一角崩し
馬   名  性齢 重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
   メジロゴーリキ 牡6  820 西 謙 松井 不知火特別  マロニエ賞 
 ホクショウマサル 牡9  820 阿部 坂本 アルタA1混  ポテト特別 
   ソウクンボーイ 牡10  820 村上 西邑 アルタA1混 10 ポテト特別 
   コウシュハレガシー 牡5  820 藤野 平田 朱雀賞5歳  ポテト特別 
   ミスタカシマ 牝5  810 菊池 槻舘 朱雀賞5歳  マロニエ賞 
 ミノルシャープ 牡6  850 島津 大友 旭川記念G2  グランプG2 
 コウシュハウンカイ 牡10  840 藤本 松井 グランプG2  マロニエ賞 
 センゴクエース 牡8  820 鈴木恵 槻舘 不知火特別  ポテト特別 

★ポイント★

JRの岩見沢駅ホームには、ばん馬の像がある。高速道路の岩見沢サービスエリアにも、ばん馬の像がある。数えて56回目、ばんえい記念(農林水産大臣賞典)よりも歴史が長い伝統の一戦。

・グランプリをも制した上半期の主役ミノルシャープ。力強さに欠ける面のあった昨季までとは別馬の感で、800キロ以下なら現役最強と呼べるほどの存在になった。今回は自身50キロ増で下との重量差30キロと、かつてない厳しい条件だが、それを充実度でカバーできるか。やはり一番の注目。

コウシュハウンカイは昨年の覇者。前走は軽馬場で若馬にスピード負けしたが、ステップとしては不満のない内容。自身840キロは昨年と同じ、衰えたわけでもなく、これくらいの荷物が一番良さが出る。対ミノルでいえば10キロもらえる今回は好機到来、登坂力で圧倒した昨年の再現狙う。

ホクショウマサルは特別連勝、今季一番の状態で重賞に臨める。素軽さが出てきて、道中スムーズに動けるようになったことが障害にもつながっている。重賞で100キロ増、一度止まってしまうと返事が遅いが、障害下でタメて一腰で上げた近二走の内容からは期待十分。とにかく障害。

センゴクエースも同じく障害課題だが、前走はヒザを折りそうになるのを鈴木恵が何とか我慢させて二腰でまとめていた。もう少し馬体は戻ってほしいが、涼しくなって良化気配はある。前走のような軽馬場よりも息の入る流れのほうが良く、一度止まっても二腰目がすぐに入れば。

メジロゴーリキは昨年の当レース2着。今年もグランプリ3着など、時折り力は見せるのだが、ややムラで安定感に欠ける。近走は障害自体はまとめており、一時期の不調は脱した印象だが、切れ味では劣るだけに、本来は先に下ろしたいタイプ。そこまで攻められるか。

・牝馬ミスタカシマにとって、810キロは初の重量。二走前に世代の牡馬を下すなど、デキは非常に良さそうで、我慢も利く馬だが、さすがにこの相手の重賞では…。鈴木恵の手を離れるのもやはりプラスとは言えず、どこまで。

コウシュハレガシーは徐々に良化気配だし、障害力があって初の820キロにも対応は可能だろう。それでも古馬重賞となるとまだ地力で見劣るが、今は経験を積んでいる段階で、これから良くなってくる馬。

・繰り上がり参戦のソウクンボーイは今季大敗続き。障害に良化の兆しが見えない現状では手が出ない。

(2020/09/19)


晩夏の世代交流重賞 3歳の挑戦を4歳が迎え撃つ!

8月30日(日)

10R 20:10

  第32回 はまなす賞 (BG3)  3歳・4歳 別定

大駆警戒
馬   名  性齢 重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
 アオノブラック 牡4  710 西 謙 金田 とかち桂冠  山鳩賞4歳 
 ダイリンファイター 牡4  690 赤塚 小林長 ユリウスB1  山鳩賞4歳 
   エンゼルフクヒメ 牝3  640 中山 小林長 B3-4    B3-4   
 ゴールドハンター 牡3  660 島津 金田 B3-1    B3-1   
 メムロボブサップ 牡4  710 阿部 坂本 柏林賞G3   山鳩賞4歳 
   インビクタ 牡4  700 藤野 松井 ルビーA1   山鳩賞4歳 
   キョウエイリュウ 取消 牡3  690 松田 村上    
   サクラドリーマー 牡4  690 藤本 今井 とかち桂冠  山鳩賞4歳 
   カイセドクター 牡3  670 鈴木恵 坂本 大賞典G3   デネブB2  

★ポイント★

晩夏にお馴染みの世代交流重賞。過去5年では4歳馬が3勝だが、4歳同士の決着はなく、毎年3歳馬が連に絡んでいる。三年前には3歳のワンツーもあったが、今年ははたして。馬場は相当に軽く、高速決着が予想される。

・3歳三冠馬メムロボブサップは、今季も柏林賞を制し4歳三冠への挑戦権を得ているが、“四冠”も見据えているのか。前走2着とはいえ、勝ち馬とは30キロ差あったし、前哨戦としては何ら不満のない内容。同世代相手に限って言えば、重量関係も柏林賞よりは厳しくない。速い馬場への対応力も高く、やはり最有力。

・柏林賞ではまたもメムロの後塵を拝したアオノブラックだが、一連の内容からやはり世代次位の存在。特別では同重量でメムロを下した星とてあり、ここで一矢報いるシーンがあっても。ただ、時計も持っており軽馬場が悪いというわけではないが、道中で息の入る流れのほうが本当の良さが出るかもしれない。

・柏林賞2着のインビクタ。重賞だとメムロに楽な競馬をさせてもらえないが、障害力と先行力には警戒が必要、終いの甘さが残るだけに軽馬場も歓迎。ただ、極端に軽くなると他馬も前への意識が強くなり、かえって厳しい流れとなる可能性も…。上手く捌いて、まずは先に下ろす形を作りたい。

ダイリンファイターも先に下ろしたいタイプだが、重賞の厳しい流れにはまだ対応できていない。晩成型で他馬より成長が遅かったぶん、まだ経験が必要だが、それだけに上積みは見込めるし、伸びしろも十分。スンナリ一腰が条件とはなるが、下りてからもう一つ我慢が利けば流れ込みも。

・前走は障害で手間取ったサクラドリーマーだが、ハマった時の末脚は強力で、常に一発の可能性は秘める。軽馬場なら動きが素軽くなるし、切れ味も増すが、ここでは二腰以上かかると間に合わないか。まずは障害が大きな課題。

・コマサンダイヤが回避、キョウエイリュウが直前で取消、3歳勢はやや手薄な印象も。カイセドクターは今季6勝、大賞典でも2着と絶好調。自己条件の前走はハイペース先行から力任せに押し切ったが、強敵相手だと少しタメて終いを伸ばすほうが味が出る。40キロ差あれば面白いが、阿部で[10-3-5-1]に対し、他騎手では[0-1-3-9]。そのぶんの割り引きはやはり必要となるか。

・以下2頭は繰り上がり出走。牝馬重賞勝ちのあるエンゼルフクヒメは、7月に復帰後も自己条件では堅調と立派だが、牡馬相手の重賞だと世代限定でも通用していない現状。さらに相手強化となると、いくら重量差があるとはいえ地力で見劣る。

ゴールドハンターはまだB3格付けだが、強烈な決め手の持ち主で素材への評価は衆目の一致するところ。3連勝で臨んだ大賞典は8着だったが、自己条件に戻りすぐに2連勝と、デキの良さも目立つ。軽馬場ならさらに切れる可能性もあり、50キロ差あれば青田買いする価値はある。

(2020/8/29)


ファンと生産者の夢を乗せ、夏の頂上決戦!

8月16日(日)

10R 20:05

 第32回 ばんえいグランプリ (BG2)  3歳以上選抜 別定

一角崩し
馬   名  性齢 重量 騎手  厩舎 前々走 前 走
   メジロゴーリキ 牡6  800 西 謙 松井 旭川記念G2  サマーC  
   キタノユウジロウ 牡5  800 松田 村上 旭川記念G2  サマーC  
 ミスタカシマ 牝5  780 菊池 槻舘 白鳳賞5牝  サマーC  
 シンザンボーイ 牡9  800 渡来 坂本 ミントA1混  サマーC  
   カンシャノココロ 牡9  790 藤野 坂本 文月A1混   ルビーA1混 10
 センゴクエース 牡8  800 鈴木恵 槻舘 天の川特別  サマーC  
   ホクショウマサル 牡9  800 阿部 坂本 旭川記念G2  サマーC  
 コウシュハウンカイ 牡10  800 藤本 松井 旭川記念G2  とかち桂冠 
 ミノルシャープ 牡6  800 島津 大友 天の川特別  旭川記念G2 

★ポイント★

重量の見直しに伴い、今季からBG2へ格下げとなったが、他のBG2と比べて賞金は高めに設定されているし、夏場の最高峰のレースであるのには変わりがない。いくらか軽めの馬場となっても、この荷物ならやはり底力が要求されよう。帯広は週中に猛暑日もあり、まずは各馬の気配に注目。ファン投票1位のオレノココロこそ回避となったが、夏の大一番に相応しい好カード。

シンザンボーイ(ファン投票2位)

当レースは二年連続で3着。今季は着外が続くなど、昨年11月の北見記念勝ち以降は満足な結果を得られていなかったが、徐々に調子を上げ、スムーズな競馬ができるようになってきた。軽馬場で自力勝負とはいかないだろうが、前走もタメて一腰からよく伸びた。高重量戦は合い、今年も複穴の資格。

カンシャノココロ(投票3位)

今季は格下との混合戦では結果が出ているが、オープン相手では厳しい近況。高重量の経験もあり、荷物はそう問題ないが、過去二年(ともに5着)以上を望むのは?

コウシュハウンカイ(投票4位)

昨年覇者。前走は今季勢いのある馬を相手に地力の違いを見せつけた。前半から先行できた内容も良く、最大目標に向けてキッチリ状態を上げてきた印象で、軽めの馬場も合う。体は減らないほうが良いが、10歳になっても現役随一の登坂力に全く翳りはなく、連覇の可能性十分。

センゴクエース(投票5位)

久々に鈴木恵が手綱を取った前走は前々からでも綺麗に障害を切ると、下りてからの脚はさすがに違った。旭川記念を回避し立て直し、引き続き鈴木恵で期待十分だが、ずっと苦労してきた馬が増量のここでも同じ競馬ができるかどうか。実績上位で当然有力候補だが、まだ半信半疑の面もある。

ホクショウマサル(投票6位)

フルに力を発揮すれば、重賞でも通用しないはずはないのだが、今季開幕から悩まされる障害への課題が解消できていない現状。前走は特別条件でも手間取った。もちろんレースぶりには常に注目だが、重賞のここで突然良化するかとなると…。

ミノルシャープ(投票11位)

今季は力強さを増し、重賞2連勝と充実一途。自身据え置きの重量関係有利、軽馬場も元より巧者。夏の王者を決めるこの舞台でも最有力候補といえるほどの存在となったが、藤本匠と鈴木恵介が前走以上に強く意識してくるのは間違いない。それを跳ね返せるかどうかだ。

ミスタカシマ(投票12位)

牝馬同士では常にハンデを課せられる身。セックスアローワンスの分とはいえ、重量利のある牡馬相手のほうがレースの組み立てがしやすい面も。それでも780キロは楽ではないが、息を入れられれば障害は安定しているし、下りてからの我慢も利く馬。軽視禁物。

メジロゴーリキ(投票14位)

昨年の当レース2着馬。昨季終盤以降の不振で同世代ミノルに水をあけられた格好だが、次代のトップ級の一翼を担う一頭であるのは揺るぎない。集中力に欠く感じで障害へのカカリがカギだが、本来はテン良しナカ良し終い良し、高重量戦でこそ真価を発揮するタイプ。復活が待たれる。

キタノユウジロウ(投票20位)

5歳の今季は経験重視か。一線級相手に勝ち負けに加わるシーンはまだ作れていないが、この時期に800キロの荷物を経験することがシーズン後半につながってきそうだ。少し長い目で注目したい。

(2020/8/15)


■結果    イレネー記念馬コマサンダイヤが一冠目を制す!

8/2

 第45回ばんえい大賞典(BG3) 3歳 別定 曇 0.4%
着順 馬   名  重量 騎手 厩舎 タイム 人気
 コマサンダイヤ  690 島津 金田 2.03.9

 カイセドクター  680 阿部 坂本 2.04.3
 ブラックサファイア  680 藤本 松井 2.08.9
 トワトラナノココロ  680 渡来 坂本 2.11.3
 コウテイ  670 菊池 槻舘 2.11.3 10

コマサンダイヤは自身も相当苦しそうだったが、ブラックサファイアを捉え、カイセドクターの追撃を凌ぎ、ソリを曳き切るまで止まらなかった。このあたり、さすがイレネー記念馬の地力といったところか。

今回は末を活かす形をとったカイセドクターは、ゴール板を1m過ぎた地点では差し切っていた。惜しい内容だったが、十分に成長は示した。

ブラックサファイアは最後の最後で甘くなった。過去の競馬から藤本もわかっていただろうが、残り10mがじつに長かった…。それでも障害をスパッと切った内容は評価でき、再鍛錬しての逆転へ燃えることだろう。 

キョウエイリュウ(1番人気6着)は伸び脚を見せる場面もあったが、残り20から自身のほうが苦しくなった。久々か荷物か馬場か、何とも言えないが、今後は経験を積むことも意識した使い方に変わっていくのではないか。