過去のレース回顧 2019/11/3-2019/12/30


12月30日(月) 第21回 ヤングチャンピオンシップ (BG2)

12月29日(日) 第48回 ばんえいダービー (BG1)

12月28日(土) オープン-2組

12月22日(日) 冬月特別 A1決勝

12月21日(土) ホワイトクリスマス賞 オープン-1

12月16日(月) オープン-2組

12月16日(月) 第36回 レディースカップ (準重賞)

12月15日(日) ターコイズ特別 A2-1

12月8日(日) 第44回 ばんえいオークス (BG1)

12月7日(土) 北見富士特別 A2決勝

12月1日(日) 第10回 ドリームエイジカップ (BG3)

11月30日(土) 十勝岳特別 A1-1

11月23日(土) ピヤシリ特別 A2-1

11月17日(日) 第44回 クインカップ (BG3)

11月16日(土) 五稜郭特別 B1-1

11月10日(日) 第44回 ばんえい菊花賞 (BG2)

11月9日(土) トドワラ特別 B1決勝

11月3日(日) 第40回 北見記念 (BG2)


■レース結果 キョウエイリュウ、無敗で二冠!

12月30日(月)

第21回ヤングチャンピオンシップ(BG2) 2歳 曇 1.3%
着順 馬   名  

 重量 騎手

厩舎 タイム 人気
 キョウエイリュウ  620 松田 村上 1.29.2
 ブラックサファイア  600 藤野 松井 1.29.7
 カイセドクター  600 阿部 坂本 1.32.9
 コマサンダイヤ  600 島津 金田 1.40.4
 エンゼルフクヒメ  580 中山 小林長 1.41.5

雪は降らず馬場は軽くなかったが、やはり速い時計での決着。能力上位の馬が順当に力を示した。

残り20m地点では、これは先に抜けたブラックサファイアのものかとも思えたが、緩まなかったキョウエイリュウが僅かに甘くなったブラックサファイアを差し切った。追って味のあるところも見せ、これで10連勝。まだ奥がありそうだし、2歳三冠への期待高まる。

大魚を逸したブラックサファイアは、軽馬場だったならあるいは…の思いはあるだろうが、能力の高さは示した。二走前同様に甘くなったが、今回に関しては、ギリギリの勝負を仕掛けたものと解釈したい。

カイセドクターは馬体も戻って本来の走りはできた。現時点では単純に上位2頭が上だった。

前々から障害を上げてきたエンゼルフクヒメも目を引いた。詰めて行ったぶん、さすがに弾けなかったが、競馬の幅を広げるという意味では収穫があったのでは。牝馬限定重賞もある。


■レース結果 メムロボブサップ、ばんえい十勝史上初の3歳三冠!

12月29日(日)

第48回ばんえいダービー(BG1) 3歳 定量 晴 1.4%
着順 馬   名  

 重量 騎手

厩舎 タイム 人気
 メムロボブサップ  730 阿部 坂本 1.50.2
 アオノブラック  730 西 謙 金田 1.53.4
 ジェイエース  730 鈴木恵 山本 1.58.8
 サクラドリーマー  730 藤本 今井 2.08.5
 アオノゴッド  730 村上 金田 2.22.4

メムロボブサップが三冠達成。菊花賞と同じような早めの競馬から、一旦はアオノブラックに詰め寄られる場面もあったが、地力でもう一度突き放した。

馬が凄いのはもちろんだが、陣営も讃えられるべき三冠だろう。2歳シーズンに稼ぎ過ぎた影響がどう出るか不安視もされた今季。慎重にレースを選んで増量を最小限に抑えるとともに、730を課せられた菊花賞前には古馬相手のオープンで720を経験させ、ダービー前の叩き台も740、ほぼ同じ荷物で騎手に感触を確かめさせたうえで本番に臨む、という状況を上手く作り出した。それを受けて見事に結果を出した阿部騎手も素晴らしいが、相当の重圧があったことだろう。レース直後の安堵感と充実感に満ち溢れた姿、インタビューでの感極まった様子がそれを物語っているように思える。関係者の皆様を心より祝福したい。

楽に勝たせなかったアオノブラックの頑張りがレースの価値を上げた。最後の最後で脚が上がったが、相手を絞った西謙の騎乗も光ったし、やはり力がある。

しぶとく歩いてきたジェイエースは、これくらいの荷物のほうがより良さが出る印象。

サクラドリーマーも伸びてはきたが、障害に不安が残る中では精一杯のタイミングだったか。


■レース結果 マツカゼウンカイ、完全復活を告げる勝利!

12月28日(土)

 オープン-2組 晴 1.6%
着順 馬   名  

 重量 騎手

厩舎 タイム 人気
 マツカゼウンカイ  720 藤本 松井 1.41.1
 ソウクンボーイ  725 村上 西邑 1.41.9
 ゴールデンフウジン  725 藤野 今井 1.43.9
 ハクタイホウ  725 赤塚 久田 1.48.7
 ナカゼンガキタ  705 西 謙 松井 1.51.9

マツカゼウンカイがトップ付けから一腰で抜け、そのまま押し切った。ゴール前はやや詰められたが、自身の脚取りはしっかりしていたし、快勝と言っていいだろう。今後は一線級に挑む場面も出てくるだろうが、荷物への対応実績もあるし、5歳世代の重賞勝ち馬が復活成って楽しみ。

ソウクンボーイが連続好走して2着。相手関係と荷物次第だが、障害をスンナリ切れれば、これくらいは走れる。

ゴールデンフウジンは藤野が上手く障害を上げ、2秒8差なのだから悪い内容ではない。ただ、弾けるシーンはなかった。

カンシャノココロは前がスンナリ上げて押し切る展開では厳しい。ズブさもあるが、少し遅めの流れになる場面なら。


■レース結果 障害修正してアアモンドヒューマ!

12月22日(日)

 冬月特別  A1-1・2組決勝 晴 1.8%
着順 馬   名  

 重量 騎手

厩舎 タイム 人気
 アアモンドヒューマ  740 阿部 大友 1.53.4
 オレワチャンピオン  725 鈴木恵 中島 1.54.9

 ホクショウユヅル  730 松田 村上 1.59.6
 センリョウボス  735 渡来 坂本 2.00.5
 タカラシップ  740 西 謙 岩本 2.01.6

二走前は障害で大きく崩れたアアモンドヒューマだが、ここへ向けてきちんと修正できていたし、好位で上げられれば決め手十分。これでオープン入りとなる。

オレワチャンピオンは今回に関しては勝ち馬を褒めるべきか。増量も問題なかったし、かつてヤングCSを制したことがある馬だけに冬馬場もOK。鈴木恵なら引き続き争覇圏。

人気はなかったホクショウユヅルだが、障害さえスムーズならこれくらい走れる。その障害がムラだけに信頼度は一歩だが、今は調子が良いようだ。

終い詰めてきたセンリョウボスは、特別でペースが落ち着くほうが合っているよう。阿部に乗り替わりというわかりやすい場面があれば、条件問わずだろうが。

ハマノダイマオー(8着)は課題の障害で苦戦。まだ地力で見劣る印象だが、平場廻りなら穴駆けのシーンはあるかもしれない。


■レース結果 ミノルシャープ、成長示す快勝!

12月21日(土)

 ホワイトクリスマス賞  オープン-1組 晴 1.6%
着順 馬   名  

 重量 騎手

厩舎 タイム 人気
 ミノルシャープ  755 島津 大友 1.49.6
 オレノココロ  760 鈴木恵 槻舘 1.52.1
 アアモンドグンシン  745 長澤  小林長 1.53.1
 コウシュハウンカイ

 780 藤本

松井 2.01.4
 センゴクエース  755 菊池 槻舘 2.01.8

一腰で障害を抜けたミノルシャープが快勝。増量した際の課題はまだ残るが、今回は終いまできちんと歩き切っていたし、成長しているのは間違いない。今後にも期待が持てる勝利。

オレノココロは少し詰めてもスムーズに障害を上げてきたし、復調成ったと見てよさそう。次(帯広記念)は一気に荷物が重くなるが、今回の内容なら期待広がる。

3連勝とはいかなかったアアモンドグンシンだが、自身が悪いという内容ではなかったし、好調さは示した格好。次の天馬賞でも圏内評価となるだろう。

コウシュハウンカイはハンデもあったのだろうが、やや良化スローな印象。ただ、障害に関してはさすがの登坂力を見せており、帯広記念では馬場次第で勝負を仕掛ける可能性はある。

センゴクエースは多少障害で手間取ったが、一頃に比べればパドックでも競馬でもずいぶんと活気が戻ってきた。ハイシーズンへ向け、徐々に立ち直ってきたか。

メムロボブサップ(6着)、キタノユウジロウ(8着)も次へのステップと考えればそれなりの内容で、各々が概ね及第点というレースだったが、心配なのはメジロゴーリキ(7着)。この荷物なら特に問題ないはずの馬だが、前走同様障害で苦しんだ。今季は安定していただけに、この変調はどうしたことか。


■レース結果 ホクショウマサル、29連勝達成!

12月16日(日)

 オープン-2組 晴 2.0%
着順 馬   名  

 重量 騎手

厩舎 タイム 人気
 ホクショウマサル  720 阿部 坂本 1.45.1
 ソウクンボーイ  710 村上 西邑 1.48.1
 マツカゼウンカイ  710 藤本 松井 1.49.0
 ゴールデンフウジン  715 藤野 今井 1.55.6
 コウリキ  720 松田 長部 1.55.8

ホクショウマサルが29連勝、前々からトップ抜けの完勝だった。前走と比べて格段に相手が強化されていた中でこの内容、次もレースを選んで使ってくるだろうし、30連勝がハッキリと見えてきた。

2着ソウクンボーイは人気を落としていたが、近走より前の位置でも障害スムーズ。このあたりは平場条件の荷物も良かったか。

マツカゼウンカイは障害が良かったし、終いも差を詰めている。増量の場面でどうかはあるが、実力馬が復調成って今後が楽しみ。

今回は前を選んだゴールデンフウジンだが、やはり障害一腰とは行かなかった。特段悪い内容でもないが、期待からするとやや物足りない感。本当に良い頃と比べるとデキ一歩の印象も。

前走ほど逃げられなかったウンカイタイショウ(6着)だが、今回の流れなら致し方ないか。力を付けている段階で特に悲観する必要はないが、現状では軽馬場のほうがレースを組み立てやすいかもしれない。


■レース結果 9歳サカノチサト激走で波乱

12月16日(日)

第44回レディースカップ(準) 4歳以上牝馬選抜 晴 2.0%
着順 馬   名  

 重量 騎手

厩舎 タイム 人気
 サカノチサト  700 船山 小北 2.00.7
 アフロディーテ  700 西謙 西弘 2.01.4

 ミスタカシマ  720 鈴木恵 槻舘 2.08.5
 ヤマノホシ  710 藤野 長部 2.11.1
 フェアリースズ  720 島津 岩本 2.13.5

ブービー人気のサカノチサトが差し切って波乱。たしかに過去にも船山に乗り替わって一変というケースはあったが、前走は下りてから詰まるシーンも見られただけに、増量の今回でここまで歩けるとは…。B1で7着の後ではなかなか手を出しにくい。

アフロディーテはミスタカシマより先に下りる形を作れたが、勝ち馬の激走に屈する形。それでもこれで8戦連続連対、変わらぬ好調さと地力強化は示した。A2で牡馬相手でもやれそう。

下りてからが案外だったミスタカシマ。ここ勝負という場面ではなかったとはいえ、勝つ時は強い半面、時折淡白な競馬を見せることがある。

サンシルクラポピー(10着)は障害でヒザを折ってしまった。ある程度荷物を乗せられると、このあたりがどうしても課題となってくる。

ナカゼンガキタ(6着)も障害で後れを取ってジリジリだったが、前走減った体がすぐ戻っていたし、ずいぶんと状態は良くなった印象。


■レース結果 好調オールラウンダー、昇級でも人気に応える!

12月15日(土)

 ターコイズ特別  A2-1組 晴 2.3%
着順 馬   名  

 重量 騎手

厩舎 タイム 人気
 オールラウンダー  720 西謙 西弘 2.00.1
 フレイムゴールド  715 島津 金田 2.02.0
 ミノルシンザン  715 阿部  大友 2.06.9
 イズミクィーン  710 村上 小北 2.11.4
 ホクトシンバ  725 藤本 岩本 2.11.5

オールラウンダーとフレイムゴールドがレースを作る形。先に下りたオールラウンダーがそのまま押し切り、2番手で下りたフレイムゴールドが流れ込んで2着。3番手で下りたミノルシンザンが3着。

やや淡白なレースとはなったが、ともに昇級初戦だったとはいえ登坂力に自信を持つ2頭が引き続き力を発揮したということだろう。次走以降も崩れることは考えにくく、現級では中心の存在に。オールラウンダーは天馬賞に向かう可能性もある。

ミノルシンザンは何が悪かったというのではなく、上位2頭が良過ぎた。A2なら常に争覇圏の評価。

イズミクィーンはテン乗りだったが、きちんと一腰で上げられる位置を探った好騎乗とも言える。徐々にクラス慣れしてくるだろうし、平場で鈴木恵という場面があれば注意。

5着に踏ん張ったホクトシンバは、以前より荷物に対応できている。そう人気は上がらないだろうし、組み合わせ次第では一発の可能性がある。

マツノタイガー(6着)はタメたというより行きっぷりが悪かったか。力はある馬だが、アテにしづらい。

テンに行く気を見せたギンノダイマオー(9着)だが、道中は大事に。ただ障害でモタついたし、ダービーに向けて良い形は作れなかった。


■レース結果 女王堂々、ジェイカトレアが完勝!

12月8日(日)

第44回ばんえいオークス(BG1) 3歳牝馬 定量 曇 2.3%
着順 馬   名   重量 騎手  厩舎 タイム 人気
 ジェイカトレア  670 藤野 平田 1.57.6
 クイーンヴォラ  670 渡来 坂本 2.04.4
 アアモンドラッシュ  670 松田 小林長 2.05.2
 ハイトップフーガ  670 西 謙 松井 2.10.6
 ヤマサンブラック  670 藤本 岩本 2.14.8

ジェイカトレアが力の差を見せつけた。好位からスムーズに障害を切ってアッサリ、ここを目標に調子を上げてきた陣営もお見事。2歳シーズン(明け3歳)の黒ユリ賞は穴駆けの形だったが、今回は1番人気でこの内容なのだから、世代牝馬では一歩抜け出した感。

まだ厳しいと思えたクイーンヴォラだが、登坂力を活かして2番手で障害を抜けると最後までよく我慢した。一気にB3まで上がってしまうが、体がずいぶんと増えていたし、この荷物でも走れたのは収穫。

アアモンドラッシュは終いまで我慢強く歩けていたし、案外重い荷物のほうが良さが出るタイプもしれない。

ハイトップフーガは課題の障害も何とかまとめて再度上昇ムード。これでB4に上がるが、少し荷物が軽くなればさらに動きが良くなりそう。

ヤマサンブラックは現状では軽馬場ベターかも。それでも自己条件に戻っての巻き返しは可能か。

2着以下に関しては、たとえ同じ条件でも結果が変わりそうな印象で、今回の着順がイコール力関係ではないだろう。

終わってみれば、ジェイカトレアの強さだけが際立った一戦だった。


■レース結果 決勝の特別でもサンシルクラポピー!

12月7日(土)

 北見富士特別  A2-1・2決勝 晴 2.1%
着順 馬   名   重量 騎手  厩舎 タイム 人気
 サンシルクラポピー  695 村上 鈴木 2.05.0
 オホーツクノタカラ  720 中山 大友 2.13.1
 バウンティハンター  725 藤野 金田 2.13.4
 ミノルシンザン  715 阿部 大友 2.13.6
 ヤマノホシ  705 西 将 長部 2.19.9

速い馬場ではなかったが、サンシルクラポピーが完勝。クインカップで重い荷物を経験したのもプラスに働いたか、落ち着いて障害をスムーズに切れた。収穫の多い内容だったし、鈴木恵でなくても動ける。

オホーツクノタカラが好調さを示す2着。上位陣が存外障害でモタついたのも味方したが、上手く上げて終いも我慢させた中山の好騎乗が光った。穴駆けタイプだが、今後も注意が必要となりそう。

バウンティハンターはやや障害で苦しんだが、下りてからキレのあるところは見せた。復調してきたのは確実。

ミノルシンザンは切れ味で見劣って4着とはいえ、A2でも上位を示すのに足る内容。今後は常に圏内の評価。

3番手で仕掛けたマツノタイガーは、障害で後れを取ったのは想定内といえるが、今回は下りてからもジリっぽかった。力十分だが、勝ち切るにはやはりそれなりに注文がつく。


■レース結果 4歳アアモンドグンシン、後続を完封!

12月1日(日)

第10回ドリームエイジC(BG3) 4歳以上選抜

曇 1.5%
着順 馬   名   重量 騎手  厩舎 タイム 人気
 アアモンドグンシン  750 長澤 小林長 1.52.3
 センゴクエース  770 菊池 槻舘 2.03.5
 オレノココロ  780 鈴木恵 槻舘 2.07.4
 ミノルシャープ  770 島津 大友 2.07.9
 キタノユウジロウ  770 松田 村上 2.09.0

荷物も馬場も全てがプラスに作用したアアモンドグンシンだが、4歳初の当レース制覇なのだから立派。逃げ完勝の前走も大きな自信となっていたのだろう。

センゴクエースは二腰で上げて、最近にしては良い位置からさすがの末脚。次走以降も取捨に悩まされることにはなりそうだが。

オレノココロは一旦ヒザを折ったが、そこから立て直しはできていた。増量しての不安は残るが、徐々に良くなっている。

ただし、2・3着馬が届いたのは、他馬が案外走れなかったのが一因でもある。メジロゴーリキ(6着)はフワフワしていて、騎手との呼吸が合っていなかった印象。デキ落ちとは思えないが…。

残り20で詰まったミノルシャープは、やはり冬馬場だと信頼度が落ちる。

コウシュハウンカイ(7着)は速い展開が合わなくなってきているのか…。障害でスムーズさを欠いたし、センゴクとほぼ同じ位置で下りる形では厳しい。

キタノユウジロウは、勝ち馬とは使っているぶんの差もあり、内容的には十分。天馬賞での再逆転はあり得る。


■レース結果 金山二騎で波乱、ジェイコマンダー差し切る

11月30日(土)

 十勝岳特別  A1-1組 晴 1.5%
着順 馬   名   重量 騎手  厩舎 タイム 人気
 ジェイコマンダー  730 西 将 金山 2.09.9
 サクラダイチ  735 松田 金山 2.13.0 10
 ナカゼンガキタ  715 藤本 松井 2.14.7
 カクセンキング  740 藤野 槻舘 2.15.5
 キンメダル  735 鈴木恵 小北 2.22.0

ジェイコマンダーが鮮やかな差し切り勝ち。以前は末に甘くなるシーンもしばしば見られたが、タメる競馬が板についてきたし、荷物が増えても対応できたのは大きい。

驚いたのは2着のサクラダイチ。近走の内容から、ここまで一変するとは…。第二障害までが絶秒で、このあたりはさすが松田道明といったところか。

ナカゼンガキタは障害一腰とは行かなかったが、終いまでしっかり歩けていたし、完全復調と見てよさそう。

カクセンキングは1・3着馬に切れ味で劣ったが、止まったわけではなく、現級でも戦えることを示した。

キンメダルは障害で苦しみ5着まで。サクラダイチが作った流れに嵌った感。

シンエイボブ(7着)は前走と比べれば障害は随分と良かった。平場戻りがあれば特注。

人気のアアモンドヒューマは障害を越せずに失格。時としてそれがある馬とはいえ、好調の今なら不安は小さいと思えたのだが…難しい。


■レース結果 伸び脚堅実、抜け出したのはハマノダイマオー

11月23日(土)

 ピヤシリ特別  A2-1組 晴 1.8%
着順 馬   名   重量 騎手  厩舎 タイム 人気
 ハマノダイマオー  715 藤本 松井 2.13.9
 カクセンキング  730 藤野 槻舘 2.16.0
 マツノタイガー  715 鈴木恵 小北 2.16.5
 ミノルシンザン  715 阿部 大友 2.20.2
 ホクトシンバ  725 島津 岩本 2.20.8

ハマノダイマオーがやや遅らせ気味の仕掛けから差し切った。やはりスムーズに障害を切れれば末は歩ける。次走は昇級となるが、この荷物で、いくらか時計の掛かる馬場を勝ち切れたのは収穫。

カクセンキングは2着を守り通したように、終いバテずに歩き切る粘り強さを見せた。勝ち馬との力差はほぼないと見ていい。

3着マツノタイガーも崩れず走れている。今回先着された2頭は昇級で抜けるし、次走以降も上位級。同厩イズミクィーンと同じレースに編成された際には騎手配置注目だが、チャンスは回ってくるだろう。

ミノルシンザンは除外明けでも体が増えていたし、高レベルの相手にこの着差なら、A2でも十分にやれる目処が立った。

ホクトシンバもよく我慢しており、評価できる内容。平場に編成されるようならさらに前進が期待できる。

ギンノダイマオー(7着)は大事に行ったが障害で苦戦。次の一戦でダービーでの評価を考えたい。

今回は先行して行ったオレノタイショウだがシンガリ負け。これほど負ける馬とは思えないが、荷物と馬体減(-16)の影響はあったか。


■レース結果 ミスタカシマ、貫禄の重賞6勝目!

11月17日(日)

第44回 クインカップ (BG3) 4歳牝馬 別定 晴 1.8%
着順 馬   名   重量 騎手  厩舎 タイム 人気
 ミスタカシマ  720 鈴木恵 槻舘 2.05.0
 アフロディーテ  700 西 謙 西 弘 2.08.3
 サンシルクラポピー  700 村上 鈴木 2.19.0
 ジャスミンガール  690 渡来 大友 2.31.0
 ウィナーキララ  680 西 将 大友 2.31.6 10

人気に応えてミスタカシマが快勝。前々の意識を持ちながら障害もスムーズで横綱相撲、着差以上の完勝と言っていいだろう。9月のはまなす賞では崩れたが、力を出せばやはり強い。

アフロディーテにしてみれば、リードして下りる形を作らせてもらえなかった勝ち馬が強いということだが、自身も最後まで乱れずに3着以下を離している。地力強化は間違いなく、この先も注目。

この世代の牝馬のレベルは高く、上位2頭は2月のヒロインズカップでも中心となってきそうだ。ミスタカシマはその前に天馬賞もある。

サンシルクラポピーは今回もやはり障害でヒザを付いてしまった。それでも二腰目で越えており、その課題を改善できれば上位2頭との差は詰まる。

ジャスミンガールは渡来らしく前を取りに行く競馬。障害で三腰かかったぶん遅れをとり、終いもやや苦しくなったが、それでも我慢した部類。この健闘は自信となるだろう

プランセス(10着)は障害で大苦戦。普段の競馬内容からすると、そこまで増量がこたえるタイプとも思えないのだが、やはり影響はあったのかもしれない。


■レース結果 昇級で即結果を出したツガルノボブ

11月16日(土)

 五稜郭特別  B1-1 晴 2.0%
着順 馬   名   重量 騎手  厩舎 タイム 人気
 ツガルノボブ  705 鈴木恵 今井 2.05.5
 オールラウンダー  710 西 謙 西 弘 2.07.0
 タナボタチャン  695 阿部 坂本 2.08.9
 ムサシブラザー  715 渡来 久田 2.10.2
 フレイムゴールド  705 舘澤 金田 2.17.9

昇級+特別で前走から一気の50キロ増量はどうかと見ていたツガルノボブだが、堂々としたレースぶりでいきなり結果を出した。馬場水分2.0%とはいえ、ロータリーハローの影響もあり少し力のいる馬場、速い決着より合っているのかもしれない。次走以降もしばらく現級上位の評価。

オールラウンダーは勝ち馬に走られただけで全く減点のない競馬。夏場より状態が上がってきた印象だし、西謙が乗ってくれば引き続き主力。

タナボタチャンは、阿部なら特別条件でも動けることを示した。ただ、賞金的にいうと平場のほうが買いやすいかも。

やや人気を落としていたムサシブラザーだが、本来の先行策ならこれくらいやれる馬。除外明けから上昇ムード、次走も上位級。

フレイムゴールドは珍しく障害で苦しんだが、これはすぐ修正可能なものだろう。いつでも巻き返してくる。


■レース結果 メムロボブサップ、二冠目も突破!

11月10日(日)

第44回 ばんえい菊花賞(BG2) 3歳 別定 晴 0.9%
着順 馬   名   重量 騎手  厩舎 タイム 人気
 メムロボブサップ  730 阿部 坂本 1.43.8
 アオノブラック  720 西 謙 金田 1.46.2
 アオノゴッド  690 村上 金田 1.56.3
 ジェイエース  700 鈴木恵 山本 2.00.9
 インビクタ  700 島津 松井 2.06.2

馬場水分は0.9%の発表だったが、前半のレースから速い時計が出ており、数字以上に軽馬場だった印象。

メムロボブサップが強い内容で大賞典に続く二冠制覇。戦前には少し控える競馬を示唆するコメントもあったが、自分からレースを支配しに行く形。このあたり、馬場が軽かった影響もあるかもしれないが、隙のない競馬で危な気なく完勝。ダービーは今回から自身据え置き、他馬は増量となる定量戦、三冠への期待が高まる。

2着アオノブラックは、大賞典でやや乱れた障害を一腰。追い比べで差を詰められなかったが、逆に言えば離されなかったとの見方もできる。体も増えている(のは勝ち馬も同様だが)し、まだ逆転の望みはあるか。

同厩アオノゴッドは気楽な立場ということもあってか、障害手前で普段より一呼吸タメられた分が後半に繋がり3着浮上。次走はまだB3に使える。

5着インビクタはポンと単騎で行きたかったのだろうが、勝ち馬にプレッシャーを掛けられる厳しい流れ。それでも、大賞典では越せなかった障害を一腰と、成長は十分に示した。

サクラドリーマー(6着)は障害で大苦戦。末脚には光るものがある馬だが、今後は荷物への対応が課題に。

あと次走以降の注目としてはアポロン(8着)。今回は勝負にならなかったが、馬体が戻ってきたのは好材料。ここから良くなって行きそうで、自己条件では警戒が必要に。


■レース結果 ゴール前キッチリ、ゴールデンフジが連勝!

11月9日(土)

 トドワラ特別  B1-1・2決勝 晴 1.0%
着順 馬   名   重量 騎手  厩舎 タイム 人気
 ゴールデンフジ  705 船山 今井 2.01.7
 フレイムゴールド  695 舘澤 金田 2.01.9
 ラッセルクイン  680 西 将 中島 2.02.5
 アースパワー  705 藤本 岩本 2.02.5
 ヤマトテンリュウ  700 赤塚 西 弘 2.13.7

ゴールデンフジは行く気になれば行けたと思うが、増量も考慮してか道中は息を入れながら。障害スンナリとは行かなかったが、良い位置で下りられたし、計ったように差し切った。違う競馬で平場→特別と連勝、調子が良いのはもちろん、船山騎手と手が合っている印象。

2着フレイムゴールドは前々からきちんと上げてしっかり歩き、相手問わず安定している。今回は勝ち馬にうまく乗られた。4着アースパワーも同様だろう。

頑張ったのが3着のラッセルクイン。障害が安定しないが、今回はまずまず切れていたし、下りてしまえばこれくらい歩ける馬。人気になった時に信頼できるタイプではないが…。

一番先に仕掛けたサダノワークス(6着)は障害で苦戦。ややムラな面があるが、いずれまた穴駆けのシーンもあるだろう。


■レース結果 8歳シンザンボーイが重賞初制覇!

11月3日(日)

 第40回 北見記念 (BG2)  3歳以上 別定

晴 1.2%
着順 馬   名   重量 騎手  厩舎 タイム 人気
 シンザンボーイ  850 阿部 坂本 2.36.1
 ミノルシャープ  860 島津  大友 2.47.1
 メジロゴーリキ  860 西 謙 松井 2.53.1
 コウシュハウンカイ  880 藤本 松井 2.53.1
 アアモンドグンシン  840 長澤 小林長

2.54.1

春先はピリッとしなかったシンザンボーイだが、8月のグランプリを人気薄で3着と好走したのをキッカケに急上昇。もともと障害力には高い評価を与えられながらも善戦止まりだった重賞を勝ち切ってしまうのだから、よほど調子が良いのだろう。前の馬が第二障害でやや苦戦するのを見ながらタメて一腰、ここで勝負あった。今回は多少の運が向いた面もあるが、坂本師のコメントにもあったように階段を一歩ずつ上がって地力強化、重い荷物にも対応できる馬。帯広記念あたりでも侮れない存在になりそうだ。

この荷物でどうかと思われたミノルシャープはやはり障害で手間取ったが、それでも下っての切れ味は一瞬見せ、最後で一旦詰まったものの2着確保。これは収穫大といえるだろう。

メジロゴーリキは思いのほか障害で苦労。とはいえ期待の大きさから辛めにジャッジしてしまいがちだがまだ5歳。自分でレースを作りに行き、下りてからは歩き切っての3着なら極端に評価下げの必要はない。

人気を集めたコウシュハウンカイは4着。6月の旭川記念、7月の北斗賞でもそうだったが、テンに行き脚がつかず流れに乗り切れなかった印象。近走の4連勝からは問題ないと思えたが、多少ズブくなっているのか。それでもある程度詰めて使えば解消するはずで、そう心配することはないだろう。

深刻なのはセンゴクエース(8着)。同厩オレノココロよりは悪くないと判断しての出走と受け取ることもでき、ここは前進十分と見ていたが、パドックから覇気がなく第一障害でも危なっかしかったほど。これはどう立て直すのか。